YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

続パラサイトな話(虫瘤)

2014-07-09 05:55:59 | 三ッ池公園の自然情報
本日も昨日に続き、寄生の話。今日は虫が植物に寄生します。ただし虫画像は無しなので、ご安心を(*^_^*)



卵型の可愛らしい実が涼やかに連なる夏のエゴノキ。

その一方で夏の虫瘤の代表選手とも言える、エゴノネコアシアブラムシに寄生されてしまうのもこの木です。

「虫瘤」っていうのは名前の通り、虫が作る瘤(こぶ)。「虫癭(ちゅうえい)」とも呼ばれます。形状は様々ですが、タマバエやハチ、アブラムシ、ダニなどの寄生や産卵による刺激によって,植物の組織が異常 に発育したものをいいます。

こちらがエゴノネコアシアブラムシに寄生されたエゴノキ↓↓↓



エゴノネコアシアブラムシは、エゴノキのわき芽に寄生し、その組織を肥大・空洞化させ、自分たちの快適な住まいに作り変えてしまうのです。

上の写真は、いわばアブラムシたちの共同住宅が集まった、団地のようなものです。しかも非常にお値打ち物件。

なぜなら、食料つきの家だからです。家の壁に吸い付けば、いつでも栄養を補給することができるのです。

しかも排泄物である「甘露」という甘い汁は、床が吸収してくれるそうです。
✳︎寄生するアブラムシのなかには自分たちで排泄物を掃除するものもいるんだとか…

雨風はしのげるし、外敵から身を隠せるし、そのうえ三食付きで、お掃除なしでもいつも清潔なスペシャル物件!!!

もちろん寄生されたエゴノキの方はたまったもんではありませんが、これによって枯れるということもないようです。

ちなみにこの家に暮らすのは子どもたちで大人になると、巣立ってイネ科のチヂミザサやアシボソなどを食草に繁殖します。

アブラムシの特技(?)である単為生殖で爆発的に増えます。つまり交尾なしにメスのアブラムシがメスのアブラムシを次々に産むのです。いわばクローン製造工場状態((((;゜Д゜)))))))

そして寒くなると、エゴノキを勝手に快適な住まいに作り変えてお引っ越。この間に雄が生まれ、交尾して、より強い子孫を残すんだとか。

このあたり、調べた限りではややはっきりしないのですが、おそらく寒くなると雄が生まれ、ペアで新居を構えるのではないかと推測されます。

生物は交尾や受粉によって様々な遺伝子が混ざり、環境に適応したり、進化したり…。ある日突然変異が起きて、それが遺伝子に刻まれていくっていう…。途方もない長い年月をそうやって繰り返してきたわけです。

いずれにしても、アブラムシおそるべし!!!

ちなみにエゴノネコアシアブラムシは、人を刺して攻撃してくるそうです。チクチクすると書いてあったけど、どのくらいのチクチクだろう…。とりあえず、触らぬ神に祟りなしってやつですかね。

さて、締めくくりは爽やかに朝顔クラフト↓



製作費用およそ120円。所要時間10分(乾燥に半日)。明日はクラフトなお話です。

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