老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1092;鏡の向こう側

2019-05-04 15:08:32 | 阿呆者
鏡の向こう側

桜の花が散り、葉桜になる頃、田圃に水が注
がれ大きな鏡となった。

風が吹くと水田は小さな銀波が連なり輝き光
る。

那須連山の頂きはまだ白い。
大きな鏡に逆様の那須連山が映る。

大きな鏡に飛び込み、大きな鏡の
向こう側の世界に行ってみたい。

終戦後、大人も子ども自分も、唄っていた。
行ってみたいなよその国



未だ見ぬ世界に憧れる、大人も子どもも同じ。

飛び込んだ大きな鏡の向こう側は、
過去の時代に帰ることができる、としたら
自分は中学生に帰りたい。
何故、中学生なのか・・・・。

それは可能性を秘めた多感な年頃




1091;ある日突然・・・・(2)

2019-05-04 07:31:44 | 老いの光影 第5章
菜の花が咲き乱れる畦路

ある日突然・・・・(2) 脳梗塞に遭遇

平成31年1月7日
遠藤春男(69才)は、左頬が引きつり、呂律が回らなくなってきた。
違和感を覚えたものの、一人暮らしのため「いつもと様子が違うよ」と
言葉をかけてくれる人がいなかった。

春男は6人兄弟姉;女、男(病死)、男、女、女、男(本人)
実家は2㎞先の農村集落で長男の子ども(甥)から電話がかかってきたのは
1月9日。
電話に出る春男の話し方がおかしく、気になった甥っ子が、春男の家に向かった。

甥は急いで向かった。 呂律が回っておらず、急いで救急車を呼び
南陸奥総合病院救急外来に搬送された。
左頬が痛いということで、救急外来から耳鼻科に回された。
耳鼻科医は、「これは脳外科で診てもらってくれ」ということで、
脳外科受診、脳梗塞と診断され入院となった。

入院の翌日、彼は左半身不全麻痺と失語症の状態になり、呆然となってしまった。

いままで病気らしい病気はなく、定年後の生活も平穏に生きてきた。
思いもしなかった病魔 脳梗塞が彼を襲った。

敬称略