老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

1107;上を向いて生きる

2019-05-14 07:58:37 | 老いの光影 第5章
上を向いて生きる

「下を向いている人(老人)が多い」と或るお婆ちゃん(89歳)が呟い(つぶや)た。
その言葉を耳にしたとき、胸の疼き(うず)を感じた。

下を向いているときの人間の心境は、
怒られているとき、失敗したとき、哀しいとき、不安なとき、絶望のときなどであり、
気持ちは決して明るいとは言えない。

元気で明るく、希望や夢に向かっているときは「
上を向いている」歩いているのかもしれない。

誰かの「お世話」になりながら生きていることの申し訳なさが、
知らず知らずのうちに「下を向いてしまう」老人の気持ちを受け留め(「止め」ではなく)、
一緒に「上を向いていける」ような関係をつくっていかねばと思う・・・