HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

コードってすごい

2008年11月08日 | 音符・楽譜・テクニック
S子ちゃん(小4):
2週間後の学芸会でピアノ伴奏をすることになっています。
その曲、「勇気ひとつを友にして」の楽譜が、オクターブ連続、和音いっぱいと けっこうハード。
「これだけで練習せいいっぱい。バーナムとこれだけでいいです」と本人が言うので、学芸会がすむまでは、ブルクミュラーなどの新しい課題は出さないことにしています。
さて、今日S子ちゃんに「勇気ひとつを~」を弾いてもらったら、もう直すところもないし、テンポも安定して、あとは本番までキープしてたらいいんじゃない?というレベルに達していたので、特に注意することもなく、先生は手近にあったリコーダーをとってメロディーを吹いたりして、あっさりレッスンは終わりました。
時間に余裕ができたので、今日はちょっと楽しんでみようかな♪
普段からS子ちゃんには、「バーナム」を弾くときに、課題の中に使われている C、G7、Fなど簡単なコードの説明をしています。
今日はそれを、実際に利用して演奏してみよう。
先生は本棚から、簡単な「クリスマスピアノ曲集」を抜き出しました。
この楽譜には、コードネームも書き込んであるのです。
「ね、見て。楽譜の上に、CとかG7とか書いてあるでしょ?左手の伴奏譜は見ないで、メロディーとコードネームだけ見て、自分で伴奏つけて弾いてみてごらん」
「えーっ、伴奏の音符見ないで?」
「そうよ。ほら、Cはドミソ、だったじゃない?G7はシファソ・・・たとえばこの『きよしこの夜』を弾いてみると・・・」
先生は、右手も左手も うんと高音域にポジションを置き、和音と右手のメロディーをオクターブ弾きにしたものを、ハープのようなアルペジオにして、ペダルでたっぷり音を響かせて弾いてみせました。
「どう?」
「うわー、きれい♪」
「そうして最後は、いつもバーナムでやってるような長いアルペジオを入れて・・・ドミソドミソドミソドミソド~♪」
「すごーい!」パチパチパチ☆☆☆
S子ちゃんは拍手をしました。
「S子ちゃんだってできるよ。コードを見て、和音を弾いていけばいいのよ。あとは、その曲らしく工夫する。今みたいに、クリスマスらしく鐘のようにひいたりとか、そうね、『ジングルベル』だったら、ジャーン、って和音を押さえるより、ジャンジャンジャンジャン♪♪♪」って、鈴の音のようにリズムをつけたほうがいいでしょ」
「あーっ、そうなのか・・・すごい!」
S子ちゃんも「きよしこの夜」に挑戦してみました。
オクターブでペダルをつけて・・・
「ほら、できるできる。おおーっ、G7はシレファソ、と4音使ったか。豪華!」
引き終わったS子ちゃんは、初めてのコード弾きで、一気にピアノの世界が広がったようでした。
「ね、コードがわかれば、何でも弾けるのよ。ピアノ楽譜がなくたって平気なのよ」
「すごい!コードって、すごいですねー」
S子ちゃんがこんなに驚き喜ぶとは、先生も思わなかったよ・・・
ピアノは、何も楽譜だけじゃないってこと、S子ちゃんに体験してもらってよかった。
これからも少しずつ、コードを使って、自由に自分の音楽の世界で遊んでみようね。