HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

タイムリミット

2014年03月13日 | レッスン日記(小中高生)
Aちゃん(中2):
遠い学校に通いながら、月に2回だけ それも夜7時半ぐらいに、やっとレッスンに来ているAちゃんですが、来月の新年度になったら、学校ももっと忙しくなるし、レッスンが続けられなくなるようです。
すると ピアノに来れるのは、今日を入れて あと2回だけ。

Aちゃんは、バーナムのテキストがグループ1、2、3、と修了したところです。
バーナムは 全部でグループ5まであり、各グループには それぞれ12曲ずつ課題が入っています。
普段は、1回のレッスンで1曲か2曲をやっていたのですが・・・
先週、先生は言いました。
「あと2回しかレッスンがないから・・・来週、バーナムのグループ4を全部やっといで」
「え、これ全部?」
「大丈夫、できるよ。たった12曲だもん」

今週、Aちゃんは、約束通り12曲、全部やってきました。
がんばったね。

それから、大好きで選んでいた、西野カナの「さよなら」という曲。
ポップスなので、ノリ感の弾き方がとても難しいですが、最初の1コーラス部分まで本当に上手に弾けて、テンポもビートも、もちろん和音も、非常に迫力のある演奏となっていたので驚きました。

歌モノなので、2コーラス・3コーラスと続いていきます。
歌なんだから、2番も3番も、メロディーは同じはず。
同じことを繰り返せばいいから 楽なんじゃない?

と思いがちですが、こういうポップスというのは、2番・3番と歌が同じでも、伴奏やアレンジは次々変化していき、ひとつも同じものがないのです。
しかも後にいくにつれ、華やかに(難しく)なっていく。

レッスン時間をたっぷりかけて、一緒に少しずつ勉強していけば弾けるはずなんですが、いかんせん時間がありません。
一人で譜面を見ただけでは、このニュアンスを習得することができません。

「・・・コードネームで弾こうか。」
先生は決断して言いました。
「コードネーム、わかるよね?」
「んー。ベースしかわからない・・・」
「じゃ、ベース音だけでいいから。ベース音で、オリジナルのリズムに近い感じに刻んだり、余裕のある部分だけ軽くアルペジオ入れたりして弾けば、完成できるよ。せっかくの曲、最後まで仕上げたいもんね?」
そうして、ベース音で伴奏しながら お手本を弾いてみせました。
「うん、わかった。自分でアレンジしながら、ってこと?」
「そう、アレンジ。ね、そうやって、最後まで弾こう。来週、最後のレッスンのときまでにね。できる?」
「できると思う!」
Aちゃんはキッパリとうなずきました。
「それから、バーナムは『グループ5』を12曲全部。それで、この本全部おわるから」
「はい。大丈夫」

タイムリミット・・・
こんなに上手になって、こんなに一生懸命やってるのに とっても残念だけど、
来週、最後のレッスン・・・ 
悔いのないように、がんばろうね。