HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

初めてのピアノ、どのポジションで始める?

2020年08月20日 | 音符・楽譜・テクニック

先日のブログ「こどもの歌で楽しいレッスン」に書きましたが、初めて楽譜を習うときに どの音符から習うか、そして手のポジションをどこに置くか、というのは、一つの決まったルールがあるわけではありません。

先生によって、あるいは教室によって、いろんな方法や考えがあり、それぞれメリット、デメリットがあります。

たとえば、昔から日本のピアノレッスンの主流とされてきた「バイエル」では二点ド、つまり中央ドより1オクターブ高いドから始めます。

これは、音符の読み方都合というより、最初のうち先生と連弾する都合上、生徒は高いポジションで弾く、ということのため。つまり「音都合」ということなので、メリットは音の響きがきれいなこと、そしてデメリットは音符の分かりやすさがいまいちということかな。

バイエルスタイルはまた、ト音記号とヘ音記号を別々に考えるスタンスなので、ヘ音記号が出てきた時点でさらに混乱しやすいです。

 

ヒバリ教室では、右手と左手、両方の1の指をを中央ドに置き、左右の手を対称に使っていくスタイルで始めています。それだと、小さい人でも広い音域の生き生きとしたメロディーを楽しむことができるのです。

 

保育園や幼稚園で習う歌って、特に日本の作曲家が作った歌って、意外に音域が広く芸術的なんですよね。

幼児向けだからって容赦なく、作曲家の気合が入っているのです()

アメリカやイギリス、フランスやドイツなどの伝承童謡と比べてみると、その違いがわかります。

たとえば、「ちょうちょ」と「とんぼのめがね」。どちらも身近な虫の歌で、こどもたちもよく歌っていると思いますが、歌い比べてみると、メロディーやリズム、音域などのレベルの違いが歴然です。

「ちょうちょ」原曲はドイツ民謡ともスペイン民謡とも言われています。

一方の「とんぼのめがね」は、日本を代表する作曲家の一人、平井康三郎の作曲です。

「バイエル」方式で習ったこどもが「とんぼのめがね」などの歌を弾けるようになるまでには、かなりいろんなことを習わないといけないのですが、「中央ド」から左右対称に指を固定するスタイルだと、あら不思議。

習って数ヶ月の幼児でも、苦労なく「知っている歌」の数々を弾いて楽しむことが出来るのです。

知っている歌を弾くのは楽しいので、こどもたちが楽譜を読んで弾くことに意欲的になります。

先生が綺麗な伴奏をつけてあげれば、ただ音符をなぞるだけではない、豊かな音楽センスやリズム感が養われます。

また、この方法では、早いうちからト音記号とヘ音記号が一緒に書かれた「大譜表」を読む流れに移行するので、混乱も軽減でき、広い音域のビアニスティックな楽譜を読むことへも自然に入っていけます。

 

そんなこんなメリットがいっぱいの「中央ド方式」なので、ヒバリ教室ではこのスタイルを採用しているのです。


こどもの歌で楽しいレッスン うたえる!ひける!ピアノ曲集1

2020年08月20日 | おすすめ楽譜・アイテム



中央ドに両手の1の指を置き、右手はドレミファソ、左手はドシラソファ、と指を固定して弾くスタイルの曲集です。

これで1オクターブの音域がカバーでき、習いたての小さな子でも、知っている歌のメロディーを弾いて楽しむことが可能になるのです

ひとつひとつの曲についている可愛いイラストが、曲のイメージを高めたりバックグラウンドを知ったりする助けになります。

横長見開きの右側ページが生徒用の楽譜ですが、左側ページには、連弾で弾くための伴奏楽譜が小さい五線で印刷されているので、ママ、パパが一緒に弾いてあげることもできますよ。ブルグミュラー程度の曲が弾ける人なら充分弾けます。

ご家族で弾いたり、ピアノ教室の先輩が弾いてあげたりすれば、すてきな連弾になります。

伴奏アレンジの和声づかいがセンスよく、先生が弾いても満足できると思います。

 

習いたての小さい人、独習の「大きい人」、ご家族やお友だちとのアンサンブルにもお薦めです。

 

※ 尚、この楽譜をAmazonで検索しようとしたら、同じタイトル・同じ編者・同じ出版社の 違う楽譜か検索されてしまい、本命のコレはなかなかヒットしませんでした。

お薦めはこの、横長の本なので、間違いのないように。