Nちゃん(年長):
「きょうはがんばる!いっぱいピアノひくね」Nちゃんは はりきって言いました。
最初は「こいぬのマーチ」です。
ピアノの椅子に座る前から、もうNちゃんは弾いています。
ほんとに、Nちゃんは指がしっかりして、自在に動かせるようになったなあ・・・と思います。
テキストを進めながら、Nちゃんは
「あっ、メリーゴーラウンドだ。この子だけ、怖がってるね」「赤ちゃんかわいいね。この子は洋服にチューリップのもようがついてる」などと、きれいな色のさし絵もたっぷり楽しんでいる様子です。
いくつかの曲を弾いて、次はノートに書く練習です。
今までにド、レ、ミ、ファ、ソの音符を読んだり書いたりできるようになっているNちゃんですが、ノートに書くとき、線上の音・・(今の段階ではミとソの二つですが)に対し、どうも私たち大人と Nちゃんとで、認識の相違があるんじゃないかなあ・・・という気がしていました。
宇宙船みたいなド、線にくっついているレ、線と線の間にはさまっているファ、は、いつだって上手に書けているのです。
でも、ミやソは、線と無関係の空中に書いてしまったり、大きく他のエリアに広がってしまったり。
ミなら第1線、ソなら第2線に、音符の中心を通るように玉を書き、しかも 他の音符のエリアにはみ出さないような揃った玉でかかないと、ミやソにならない。
大人の側では常識であると思い、子どもにもわかっているんだろう、と思っているようなことでも、子どもの側ではもっと別の視点から見ていて、その基準で見れば 線に乗っていなくてもはみ出していても、「これでちゃんとミであり、ソである」といえるのだ、と判断している、ということがあります。
そこで今日は、それを確かめるために、ノートのかわりに無地の白い紙を出し、そこに1本の線を引いて、言ってみました。
「Nちゃん、ここに玉を乗せてってみて。ネックレスみたいに」
そして、いくつか玉を書いてみせました。
「うん、ネックレスみたいにね」
Nちゃんは、すぐ先生と同じような、粒のそろった○をたくさん、きちんと線の上に並べました。
やっぱり・・・と私は思いました。
今まで、Nちゃんが「音符」として五線の上に書いていたとき、ミやソをきっちり線に乗せて並べなければいけない、とは考えていなかったんだろうな。
こうして 「音符」じゃなく「図」として見たときは、いとも簡単に 正確な線上の○を連続して書いているんですから。
そこで、今度はもう少し、別の図を書いてみました。
もうちょっと短い棒を、縦に書き、そこに おだんごを並べました。
「ほら、おだんごだよ」
「だんご3兄弟だね!」
Nちゃんは、驚くようなレトロな曲名を言い、「だんご3兄弟!」と歌いながら、じょうずに串だんごを書きました。
「じゃ、これはどう?『やきとり4兄弟』!」
「今度はこれだ!『バーベキュー5兄弟!』」
先生は、次々に「串ざし」の絵を描き、Nちゃんもおんなじように、上手に串ざしを描きました。
そのあとで、ノートの五線のページを開き、「ミを書いてごらん」と言うと、どうでしょう。
Nちゃんは見事に、きれいに揃った線上のミを たくさん並べてくれたのです。
感動って、こういうとき。
こういう瞬間が、みんなジュエリーになって残っていくんだよな~
「きょうはがんばる!いっぱいピアノひくね」Nちゃんは はりきって言いました。
最初は「こいぬのマーチ」です。
ピアノの椅子に座る前から、もうNちゃんは弾いています。
ほんとに、Nちゃんは指がしっかりして、自在に動かせるようになったなあ・・・と思います。
テキストを進めながら、Nちゃんは
「あっ、メリーゴーラウンドだ。この子だけ、怖がってるね」「赤ちゃんかわいいね。この子は洋服にチューリップのもようがついてる」などと、きれいな色のさし絵もたっぷり楽しんでいる様子です。
いくつかの曲を弾いて、次はノートに書く練習です。
今までにド、レ、ミ、ファ、ソの音符を読んだり書いたりできるようになっているNちゃんですが、ノートに書くとき、線上の音・・(今の段階ではミとソの二つですが)に対し、どうも私たち大人と Nちゃんとで、認識の相違があるんじゃないかなあ・・・という気がしていました。
宇宙船みたいなド、線にくっついているレ、線と線の間にはさまっているファ、は、いつだって上手に書けているのです。
でも、ミやソは、線と無関係の空中に書いてしまったり、大きく他のエリアに広がってしまったり。
ミなら第1線、ソなら第2線に、音符の中心を通るように玉を書き、しかも 他の音符のエリアにはみ出さないような揃った玉でかかないと、ミやソにならない。
大人の側では常識であると思い、子どもにもわかっているんだろう、と思っているようなことでも、子どもの側ではもっと別の視点から見ていて、その基準で見れば 線に乗っていなくてもはみ出していても、「これでちゃんとミであり、ソである」といえるのだ、と判断している、ということがあります。
そこで今日は、それを確かめるために、ノートのかわりに無地の白い紙を出し、そこに1本の線を引いて、言ってみました。
「Nちゃん、ここに玉を乗せてってみて。ネックレスみたいに」
そして、いくつか玉を書いてみせました。
「うん、ネックレスみたいにね」
Nちゃんは、すぐ先生と同じような、粒のそろった○をたくさん、きちんと線の上に並べました。
やっぱり・・・と私は思いました。
今まで、Nちゃんが「音符」として五線の上に書いていたとき、ミやソをきっちり線に乗せて並べなければいけない、とは考えていなかったんだろうな。
こうして 「音符」じゃなく「図」として見たときは、いとも簡単に 正確な線上の○を連続して書いているんですから。
そこで、今度はもう少し、別の図を書いてみました。
もうちょっと短い棒を、縦に書き、そこに おだんごを並べました。
「ほら、おだんごだよ」
「だんご3兄弟だね!」
Nちゃんは、驚くようなレトロな曲名を言い、「だんご3兄弟!」と歌いながら、じょうずに串だんごを書きました。
「じゃ、これはどう?『やきとり4兄弟』!」
「今度はこれだ!『バーベキュー5兄弟!』」
先生は、次々に「串ざし」の絵を描き、Nちゃんもおんなじように、上手に串ざしを描きました。
そのあとで、ノートの五線のページを開き、「ミを書いてごらん」と言うと、どうでしょう。
Nちゃんは見事に、きれいに揃った線上のミを たくさん並べてくれたのです。
感動って、こういうとき。
こういう瞬間が、みんなジュエリーになって残っていくんだよな~