HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

じょうずなんだよ

2010年09月29日 | レッスン日記(小中高生)
Nちゃん(年長):
M4ちゃんと同じ保育園の「おひさまぐみ」です。
「きょう、がんばるよ!いっぱいひく!」と言ってピアノの前に座ったNちゃんですが・・・
弾いているうちに、「じゃ今度は、両手で弾いてみよう」といったような 少しバージョンアップした課題を出されると、悲しそうに目を伏せて「できない」と言ってしまいます。
できないことないんだけど・・・ それでいて、
「右手はここ。左手はここよ」と確認してあげようとすると、
「だいじょうぶ!」と振り切ろうとします。
そうか・・・
何となく、状況がわかるような気がしたので、少しピアノから目を離し、Nちゃんと向かい合って「お手合わせ遊び」風のことをやってみました。
向かい合った手で、右手(先生は左手になる)は歌のリズム、左手は伴奏のリズムをたたきます。
「ほら、こうやってたたくのよ」
Nちゃんは嬉しそうに、ニコッと笑って乗ってきました。しめしめ。
最初のうちは、先生が、うまくいくようにリードしていたけど、何度かやっているうちに、Nちゃんがちゃんと打ち返してきているのが感じられました。
「今度は、先生じっとしてるから、Nちゃんだけでやってみて」
できた!じょうずに、左右ちがうリズムを同時に打つことができています。
これができれば、伴奏をつけて弾くことも楽々できるのです。
ピアノのテキストは、ひととおり両手で通してから、「おうちでも弾いてみてね」ということにしました。
Nちゃんにも、音符の長さぶんの色を塗るプリントを与えてみました。
Nちゃんのは、丸ではなく□を塗るものにしました。
色エンピツを手にしたNちゃんは、ひとつひとつの□を、何種類もの色を塗り分けて、とてもきれいなパステルカラーで彩りました。
楽しそうに、「ここはオレンジ・・・つぎは肌色!肌色まぜると、色がうすくなってきれいなの。ほらね」などとつぶやきながら。

Nちゃん・・・小さいながらも、心の中には、いろんな思いがあふれてるんだなあ。
上手に弾きたい! という気持ち、だけど自分には弾けないと思う。。。
他の人の弾いているのを見たりしても、自分はダメだ、と思ってしまったり。
それでいて、赤ちゃんみたいに手取り足取り世話してもらうのはイヤ!という誇り高いプライド。
ほんとは、Nちゃんが思い切ってがんばってみれば、すぐに弾けるんだし、Nちゃんのピアノは とてもなめらかないい音が出せてるんだけど、Nちゃんがそれに気づいていないとだめなんだ。
このようなデリケートな心の起伏、そして美しいノートの色遣いなどが、Nちゃんは人一倍、ピアノが上手になるタイプだということを物語っています。
今はまだ幼いので、自分の体を自分で思うようにコントロールできないもどかしさがあるのでしょう。
Nちゃん、自信もって。今のNちゃんで、充分上手なんだよ。

音符がふえたよ♪

2010年09月29日 | レッスン日記(小中高生)
M4ちゃん(年長):
「ピアノでうたを」の本に入り、両手奏をするようになりました。
最初のうちは、右手のメロディーと まったく同じリズムで、左手のソの音を弾くスタイルでしたが、今日の「そよかぜ」の曲では 左手が2分音符できざむようになっています。
おうちでたくさん練習してきたらしく、「1、2、1、2、1、2、3、うん!」と 大きな声で数えながら 一生懸命に弾いているのがカワイイです。(^○^)
これまでの曲で、四分音符、二分音符、付点二分音符、全音符と 4種類を使うようになったので、それぞれの音価の長さを確認するよう、手作りのドリルをやってみました。

4種類の音符と、その横に丸が並んでいて、音符の長さ分だけ、丸に色を塗ろう、という課題です。
例えば四分音符なら1つ、二分音符なら2つ、というふうに。
まだ保育園の、小さいM4ちゃんだけど、ちゃんと間違えずに、正しい数の丸を塗ることができました。
これだけしっかり理解してれば、大丈夫だ。

帰り際に、「M4ちゃん、じょうずにできたね」と言うと、
「だって来年は、1年生ですもの。オホホ」みたいなニュアンスで、ひょーきんな返事をしてきたのは笑える。\(^O^)/

二拍三連のチャンピオン

2010年09月29日 | 音符・楽譜・テクニック
Hさん:
来月は たびたび旅行で留守にするため ピアノの練習ができないとのことなので、10月はお休みということにしました。
今日が9月の最終レッスンとなるので、お休みしている間 時間があったときに一人で練習できるよう、課題とポイントの確認をしました。
バロックの曲集も、そしてもう一つの「メイン曲」の方も、新しい曲へと進んだところなので、わからない所があったり 譜読みを間違っていたりしたら、1ヶ月間レッスンがないので困ってしまいますから・・・

バロックの曲が好きで、バッハの曲集などもたくさん経験しているHさんは、新しい曲のポイントも ちゃんととらえて弾けていました。
もう、バロックの決まり事や、装飾音、独特のタッチなども、いちいち言わなくてもちゃんと表現してくれます。
これなら、1ヶ月一人でも大丈夫!(^_^)v

また、新しい課題となった ソナチネアルバムの「ロンド」。
この曲は、途中で、あの みんなが恐れる「二拍三連」が使われています。
右手が8分音符でメロディーを刻むのに対し、左手の伴奏は三連符の連続。
この、「2分割」と「3分割」の譜割りを正確に合わせるのは難しく、みんながとても苦労するのです。
ところが! Hさんはなんと、この「二拍三連」の名手なのです!
いつだったか「白鳥の湖・情景」を弾いたときに、その隠れた特技が発覚したのでした。
誰もがなかなか弾けず、テンポがのびたり縮んだり、両手が合わなかったりする「二拍三連」の連続を、Hさんはぴたりぴたりと決めていったのでした。

そして今回も・・・
Hさんは その正確な二拍三連奏法で、いつかの「二拍三連の名手」説を裏付けたのでした。
\(^O^)/これで決まった! Hさんは「二拍三連」のチャンピオンだ!!

大人のピアノ・Sさんご夫妻

2010年09月29日 | レッスン日記(小中高生)
今日は、月に1度のSさんご夫妻のレッスンでした。
Sさんとは、ずいぶん古いおつき合いです。
一番下のお嬢ちゃん、Wちゃんが「6才の6月6日から」といってピアノに来るようになってからずっとで、そのWちゃんも、すでに何年も前に結婚して 遠くの街に住んでいるのですから・・・
Wちゃんが大学生になった頃でしょうか、弾かなくなったピアノを、お父さんとお母さんが弾いてみようということになりました。

それから、月1回のペースで、お二人でのピアノレッスンが始まりました。
「なかなか練習ができなくて・・・」と恐縮しながらも、楽しんで ゆっくりのペースでレッスンを続けています。
お二人仲良くソファーでお茶などしてから、交代にピアノの前に座って、それぞれが選んだ、好きな曲を弾くのですが、今、ご主人が練習しているのは、ジブリのアニメ「ハウルの動く城」の主題歌、「人生のメリーゴーラウンド」。
そして奥さまの方は、多分'60年代のフランス映画だと思いますが、「天と地の間に」という映画の主題曲です。
どちらも、しみじみと味わい深い、心にしみこむような曲・・・
お二人の選曲センスは、いつもとてもシックですてきなのです。
やさしいアレンジで、ポツポツと弾いているお二人ですが、その演奏には、なんというか誰にも真似できないような深み、人生の機微(きび)、みたいなものがあふれていて、思わず聴き入ってしまうこともしばしば。
私などには、とうていこんな味わいは出せない・・・と感心するので、そのことを伝えると、「まあ、とんでもない!」とびっくりされるご夫妻ですが、これは、お世辞でもなんでもない、正直な感想なのですよ、Sさん。

プロのピアニストの演奏も もちろんすばらしいに決まっているし、ハイレベルな上級者のテクニックもすごいでしょう。
けれど、小さい子どもがたどたどしく弾くピアノにも、そして熟年の大人の人が弾くピアノにも、みんな、他の人には真似できない、その人だけの味わいがあふれている。
そのことを、Sさんのピアノを通じて いつも感じています。

私にとっても楽しい、Sさんご夫妻のレッスンの時間。
これからも、ずっといつまでも、Sさんのピアノを聴きたいと思っています。