三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

馬たちよ、それでも光は無垢で。

2020年02月13日 | 読書
昨年、通し上演を観た谷賢一作『福島三部作』が
第64回岸田國士戯曲賞・第32回鶴屋南北戯曲賞をW受賞。

 
私はそんなにたくさん演劇を観てはいないけれど、
この作品を観られたことは本当によかった。
フィクション、ではあるけれど
福島の原発をめぐる多くの現実・事実について
鋭く突き刺さってくるものがあった。

当たり前のことなのだけど、
原発事故はある日突然起こったことではなく
そこに至る歴史があって、そのことに対して
それまであまり意識することがなかった。
原発はどうやって作られたのか。
なぜ福島だったのか。
福島とはどんな土地なのか。
そういうことを。

 
そして、それは原発の作られた50年前よりも
もっとずっと長い時間を考えることだ。
『新復興論』の中で触れられていた小説、
古川日出男『馬たちよ、それでも光は無垢で』を読んで
その思いがまた強くなる。
近代、近世よりも、もっとずっと長い時間と
これから先の未来の時間とを感じること。
そして、生きているのは人間だけではないこと。
原発事故の後、人々が避難して残された多くの家畜が死んだこと。
牛も、馬も、その土地で長い間、人とともに生き、死んできた。
想像力を働かせなくては。
想像力を働かせるためには
もっと自分のアンテナの感度を上げて
まだまだ気づかずに過ぎていることを
見つけられるようにしなくては。


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►演奏予定
 2月15日(土) 椿紅静月、津軽三味線の夕@Music Pub Siren
 2月23日(日) 新てんのじ村チャレンジ@西成永信防災会館
 詳しくはこちら
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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