桐野夏生『女神記』を読む。
こんなビッグネームなのに桐野夏生を読むの、はじめてな気がする。
海蛇の島の大巫女となった姉カミクゥと、夜の巫女となる妹ナミマ。
運命に抗い、男と島を抜け出たナミマだが
娘を出産後に殺され、黄泉の国の女神イザナミに仕えることとなる。
自分を裏切ったイザナキを恨み続けるイザナミ。
イザナキが人間となって死に、黄泉の国を去って永遠の別れが訪れてもなお
イザナミは赦すことなく恨み続ける。
”恨み”の果てに”救い”はあるのか。
「鉄輪」を考える線上で、これを読んで
イザナミの恨みの深さに圧倒された。
ナミマは、蜂の姿になって現世に戻り、男の裏切りを知って殺してしまう。
黄泉の国にやってきた男はナミマのことを覚えていないが、
その言動に時折ナミマは愛しさを思い出して揺らいでしまう。
イザナミは決して赦さない。
恨みを越えた先に救いを見たい、などと安易に考えていた自分がかなしくなる。
圧倒的なラストでした。
椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
12月17日(火) 「千静のうた絵巻 vol.5-クリスマス・キャロル」@道頓堀並木座
12月20日(金) 三味線三昧@京都・天Q
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