私はクリーニング店の受付をしています。
扱うレジは、感熱印刷された宛名入りの領収書を出すことができます。
領収書が必要なお客さんにとっても頼みやすく、操作する私たちにとっても簡単です。
しかし
この感熱印刷というのは、時間が経つと文字が薄くなってしまいます。
使用目的によっては、手書きの領収書を依頼する方もいます。
田中さん・鈴木さん等の一般的な苗字であれば、なんら困ることはありません。
困るというのは、あて名書きの漢字です。
手書きの領収書が必要だった方の苗字は
エイヅルさんでした。 私の知り合いにこの苗字は、未だかつておりません。
あて名書きの漢字を尋ねると
客 「さかえる と 鳥のつる です」
”栄” と書いたところで、ペンが止まってしまいました。
読者の皆さんはいかがですか?
つる って漢字で書けます?
文章を書くことが好きな私としては、敗北感があり、ついつい言い訳がましく
私 「ごめんなさい。 読めるんですが、書くとなると・・・。 こちらに書いて頂けます?」
客 「ちょっと難しいですよね」
”鶴”。 そうでした。 はい、覚えました。
今日の「そうなんだ」は、手書きの領収書の英訳です。
領収書は、私たちがレシートと呼んでいる 「receipt」(リシー) です。
「handwritten receipt」(ハンドリトゥン リシー)・・・手書きの領収書
「handwitten」(ハンドリトゥン)・・・手書きの
この話には続きがあります。
一か月ほど間をあけて、エイヅルさんが再び来店しました。
今回も手書きの領収書が御入用です。
栄と書いたところで、ペンが止まってしまったのです。
またもや、ツルの漢字が書けません。
文章を書くことが好きな私にとって、打ちのめされるような敗北感と恥ずかしさ。
私 「ごめんなさい。 読めるけど、また漢字が出てきません」
「難しいですよねー」と言いながら、 私の差し出したメモ用紙に ”鶴” と書きました。
難しくなんかなーい!! これは難しい漢字ではなーい!!
私は、栄鶴さんが帰った後で、店のメモ帳に何度も ”鶴” の字を練習しました。
これで大丈夫。
いつでも、いらっしゃって~。 ささっと、お書きしますわよ。