地元総合病院・婦人科の女医は、とても感じが良かった。
今年3月のことだ。 5cm大の卵巣腫瘍摘出を薦められた私は、手術を怖がり
ウェブ上で見つけた漢方薬による治療を試したいと伝えた。
彼女は良いとも悪いとも言わずに、7月の再診の念押しをした。
近所の漢方薬局に相談し、処方してもらった漢方薬を自分で煎じて飲み始めた。
もともと卵巣腫瘍による異常を感じていたわけではないので、漢方薬効果のほどは実感できなかったが
もともと良かった体調が更に良くなっている気がしていた。
7月。腫瘍が小さくなっていることを楽しみにして受けた再診に、がっかりさせられる。
全く変化がなかったのだ。
主治医は再度手術を薦めた。 私はもうしばらく漢方薬で様子をみたいと手術を嫌がった。
彼女は良いとも悪いとも言わずに、11月の再診の念押しをした。
世話になっている漢方薬局と相談して、処方を少々変えた。
卵巣腫瘍に対する効果はやはり不明だったが、体調はすこぶる良かった。
今度こそ大丈夫だろうと期待した。
11月末。腫瘍が小さくなっていることを楽しみに受けた再診に、打ちのめされる。
腫瘍は8cm と大きくなっていた。
主治医は、教科書的には5cm で切除だと告げ、大きくなればなるほど手術も大変になると説明した。
なにより、彼女は癌を疑った。
私は漢方で腫瘍を小さくすることを断念した。
12月。主治医の紹介状を携えて、東京都江東区にある「がん研有明病院」へ向かった。
そこは大きくて綺麗な病院で、待合いではそれほど具合の悪そうな患者は見当たらない。
むしろ皆、きちんとした品の良い服装だ。
高齢者の患者が少ないからなのだろうか?
コンビニやレストラン、ターリーズコーヒーまで院内に併設され、にぎわっていた。
生まれて初めて、MRI検査やCT検査を受けた。
造影剤の危険性をありったけ知らされた上で、了解の署名をしろと言う。
実際は意思を尊重しているようで、選択権はない。 ならば、怖がらせないでほしいものだ。
幸運にも、癌ではなかった。
しかし、私は観念した。 わざわざ大病院まで診察を受けに来たのだ。
薦められるまま、婦人系臓器を全て摘出することにした。
出産以来、何十年ぶりかの入院がこのようなタイプになってしまったのは感慨深いものがある。
12月25日入院。 12月27日手術。
私が年内にこだわったのは、今年の私は大吉だからだ。
先月参拝した縁結びで有名な出雲大社で「人生における御縁」を祈願した。
新たに出会った「がん研」の医師が、私の「人生における御縁」に違いないのだろう。
執刀医をはじめ、手術に関わる皆さまには「お世話になります」と、
私の体の中で長年働いてくれた婦人系臓器たちには「お世話になりました」と心をこめて伝えよう。
ーおわりー
読者の皆さん、このようなわけで、次回のブログは年明け退院後にアップさせて頂きます。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
今年3月のことだ。 5cm大の卵巣腫瘍摘出を薦められた私は、手術を怖がり
ウェブ上で見つけた漢方薬による治療を試したいと伝えた。
彼女は良いとも悪いとも言わずに、7月の再診の念押しをした。
近所の漢方薬局に相談し、処方してもらった漢方薬を自分で煎じて飲み始めた。
もともと卵巣腫瘍による異常を感じていたわけではないので、漢方薬効果のほどは実感できなかったが
もともと良かった体調が更に良くなっている気がしていた。
7月。腫瘍が小さくなっていることを楽しみにして受けた再診に、がっかりさせられる。
全く変化がなかったのだ。
主治医は再度手術を薦めた。 私はもうしばらく漢方薬で様子をみたいと手術を嫌がった。
彼女は良いとも悪いとも言わずに、11月の再診の念押しをした。
世話になっている漢方薬局と相談して、処方を少々変えた。
卵巣腫瘍に対する効果はやはり不明だったが、体調はすこぶる良かった。
今度こそ大丈夫だろうと期待した。
11月末。腫瘍が小さくなっていることを楽しみに受けた再診に、打ちのめされる。
腫瘍は8cm と大きくなっていた。
主治医は、教科書的には5cm で切除だと告げ、大きくなればなるほど手術も大変になると説明した。
なにより、彼女は癌を疑った。
私は漢方で腫瘍を小さくすることを断念した。
12月。主治医の紹介状を携えて、東京都江東区にある「がん研有明病院」へ向かった。
そこは大きくて綺麗な病院で、待合いではそれほど具合の悪そうな患者は見当たらない。
むしろ皆、きちんとした品の良い服装だ。
高齢者の患者が少ないからなのだろうか?
コンビニやレストラン、ターリーズコーヒーまで院内に併設され、にぎわっていた。
生まれて初めて、MRI検査やCT検査を受けた。
造影剤の危険性をありったけ知らされた上で、了解の署名をしろと言う。
実際は意思を尊重しているようで、選択権はない。 ならば、怖がらせないでほしいものだ。
幸運にも、癌ではなかった。
しかし、私は観念した。 わざわざ大病院まで診察を受けに来たのだ。
薦められるまま、婦人系臓器を全て摘出することにした。
出産以来、何十年ぶりかの入院がこのようなタイプになってしまったのは感慨深いものがある。
12月25日入院。 12月27日手術。
私が年内にこだわったのは、今年の私は大吉だからだ。
先月参拝した縁結びで有名な出雲大社で「人生における御縁」を祈願した。
新たに出会った「がん研」の医師が、私の「人生における御縁」に違いないのだろう。
執刀医をはじめ、手術に関わる皆さまには「お世話になります」と、
私の体の中で長年働いてくれた婦人系臓器たちには「お世話になりました」と心をこめて伝えよう。
ーおわりー
読者の皆さん、このようなわけで、次回のブログは年明け退院後にアップさせて頂きます。
どうぞ、良いお年をお迎えください。