カサブランカ14連作の内、6作目の植え込み。
今日から畑が二箇所目の圃場に変わった。
今回から球根サイズも大きくなり栽植密度も広がって、広畝の4条植え。
この畑は「魚沼土(ベト)の会」が土壌分析してもらったデーターを基に土壌改良をした畑だ。
調査してもらった3圃場ともkcl測定でのpHが4.1と強酸性を示した。
塩基飽和度もきわめて低い。
毎年使い続けた土が知らず知らすのうちに偏ったバランスになる。
それでもそこそこに出来てしまうのが球根切花の強さでもあり、怖さでもある。
測定値に基づいて行ったことはただ1種類、苦土石灰を撒いただけだ。
ただ、撒いた量が半端ではない。
リン酸もカリもけして入っていないわけでもなく多すぎるわけでもないが、石灰苦土比、苦土カリ比などからするとカリ過多であり、その結果マグ欠乏になる。
仲間のブログにも書いてあったように、植物が育つには、酸アルカリ度や肥料などの化学性。
水はけや通気性の良い土、風通し、日当たりなどの物理性。
球根や種など植物本来が持っている力。
そして、水管理、遮光管理、追肥のタイミングなどの「技術」。
すべてがバランスよく高水準なら良い作物ができる。
この中で数値化できるものは化学性だけだ。
数値化できるものは解決策も数値化できるということだ。
球根切花の場合化学性が一番優先順位が低かったのかもしれない。
しかし、毎年作り続けていくうちになんとなくうまくいかないジレンマから、だんだんと多肥栽培になってきていたのである。
土の会ほぼ全員が同じような強酸性、苦土欠乏の症状を示した。
なぜこれほど大量のカルシウム投入が必要かというと、30ほどもある高CECが原因している。
肥沃と言えば聞こえはいいが大食いの土だ。
しかも畑は使い続けた耕作者によりそれぞれに癖があり、緩衝能曲線がまちまちで、となりの畑でも投入量がまったく違う。
入れてはいけない畑もあるのだ。
入れて解決する畑は幸せなのだ。
幸福の七角形の下限値でそこそこのバランスとなった。
上限値でそろえば、それこそ水さえやれば立派な花に育つ畑なのだろう。
夕方、一人の会員の圃場へお邪魔した。毎年立派な物を作る大先輩だ。
会員で唯一バランスの取れた分析結果の畑だ。
この旱魃傾向の中ですばらしい葉の広がりと均一な葉色で育っている。
こいで見たら一目瞭然。
下根が見事に張っていた。
土のバランスがよければ根はぐんぐん張るのだ。
張った根はどんどん養分を吸収する。水分も吸収する。
植えてみると我が家の土壌改良した畑は土がしっとりと軟らかくなったような気がする。
ンっ??