WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

ノンストップ・トゥ・ブラジル

2010年06月11日 | 今日の一枚(A-B)

●今日の一枚 274●

Astrud Gilberto

Non-Stop To Brazil

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 ジムに通っている。今週はもう3回も通った。明日も行こうと思っている。次男と一緒に泳ぐために入会したスイミングクラブだが、2階にあるジムも自由に使えることを知り、会費の元をとろうと通ってみたのであるが、これがなかなか気持ちいい。ウエイト器具で筋肉をいじめ(といってももちろん初心者程度だが)、サイクリングマシーンやランニングマシーンで40~50分程度汗を流す。身体はもうへろへろで筋肉痛だらけだが、事後の火照ったからだと脱力感がたまらない。

 若い頃、飲み友達のひとりが、突然酒を飲まなくなり、理由を聞いたところ、恥ずかしそうに「実は俺、スイミングクラブで泳いでんだよね。筋力トレーニングもやってるんだ。身体を鍛えていると酒よりウーロン茶の方が飲みたくなるんだ。最近、ボディービルに熱中した三島由紀夫の気持ちがよくわかるんだよね。ナルシスティックだけど、自分の身体が変わっていくのが快感なんだよね。」といったのを思い出す。私は酒を止めたわけではないが、その気持ちは何となくわかる気がする。生来飽きやすい私のこと。いつまで続くかわからないが、来週もジム通いは続きそうである。

 身体をいじめたあとの至福の脱力感の中で最近聴くのが、数年前市内のCDショップでなんとなく購入したこのアルバムだ。名門レーベル verve の廉価盤のコンピレーション・シリーズのうちの一枚、「ボサ・ノヴァの女王」??、アストラッド・ジルベルトの『ノンストップ・トゥ・ブラジル』である。彼女の歌をうまいと思ったことは一度もないが、透明でナチュラルな歌声はやはり気持ちがいい。ジャケット写真にやや不満が残るが、代表曲が集めてあり安心して聞き流せる。

 疲れた身体でベッドに横たわり、このアルバムを聴きながら、深い眠りに落ちていく。至福だ。⑭ メディテーション、ああ快感だ……。