ウインターカップをTVで楽しんでいる。第一シードの八王子、第二シードの明成が二回戦(緒戦)で敗れるという波乱があり、また既述のように、組合せの関係で早い段階から実力校同士が潰しあったこともあり、やはり上位の勢力地図は大きく変わりそうである。
注目していた地元・東北学院は3回戦まで勝ち進んだものの京北に惜しいくも敗れた(といっても大差だったが……)。心配されたように、京北・皆川選手の高さ(199cm)が大きな壁となったと思うが、全体的にもディフェンスやスピードで京北の方が一枚上手だったと思う。特に、京北のトランジションとファーストブレークは、かつての能代工を思わせるほど速かった。完敗である。しかし、解説者のコメントからもわかるように、No5をつけて登場した冨永選手の能力は全国的に認められたようである。京北の田渡選手などに比べるとややプレーが雑だった気もするが、スピードとテクニックは全国的にも驚嘆すべきものだったと思う。
それにしても感じるのは、例年にも増して、セネガルなどの外国人を要するチームの勢力拡大である。明成、能代工は外国人選手をとめられずに撃沈し、北陸は相手外国人選手のファールトラブルが勝利に幸いした。それがなければ、はっきりいって北陸は危なかったかも知れない。ベスト8のうち沼津中央、岡山学芸館、福岡第一には黒人選手がおり、北陸には中国からの留学生がいる。東海大三のザック選手は出身中学からみて日本国籍なのだろうか。
贔屓のチームの多くはすでに敗れ去り、その意味では楽しみも半減してしまったが、外国人選手不在の京北、新潟商、市立船橋が外国人選手を擁するチームとどう戦うのか、注目される。特に、ハーフコートオフェンスにやや不安は残るものの、長身日本人選手を擁し、スピードとシュート力もある京北は面白いかも知れない。
かつての洛南などのように、苦労して外国人選手を打ち破るバスケットが見たい。
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