WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

明成が負けた!~宮城県高校バスケ新人大会~

2011年01月19日 | 籠球

 先日行われた平成22年度宮城県高校バスケットボール新人大会において、全国的にも有名なあの明成高校(男子)が準決勝で聖和学園(男子)に敗れるという「波乱」があった。しかも、83対56(19-15, 19-10, 25-19, 20-12)の大差での敗戦である(大会結果は→「2011sinzin_keka.xls」をダウンロード )。残念ながら観戦できなかったので試合内容は不明であるが、スコアをみると、終始、聖和学園が優勢だったものと思われる。「波乱」と記したが、仙台地区予選でも聖和学園に1点差で辛勝したことを考えれば、「波乱」とはいえないのかもしれない。(仙台地区予選→「2010senen.xls」をダウンロード

 もちろん、聖和学園も強いチームだが、何かおかしい。ウインターカップにおいても、明成は2回戦で沼津中央に敗れた。結果的には、外国人留学生にやられたような印象であるが、ゲーム自体は明成が負けるような展開ではなかったように思う。事実、TVの解説者も、第3ピリオドまでは明成の勝利を当然のことと考えているようなニュアンスで発言していた。ところが、第4ピリオド、あれよあれよという間に逆転を許し、負けてしまった。試合巧者の明成にしては、まったく奇怪なゲームだった。当の外国人留学生のインサイドのプレーに対しても有効な対策を立てたようには見えなかったし、何よりお家芸のモーションオフェンスが十分に機能しなかった。というより、アウトサイドプレーヤーが立ち止っていることが多いように思えた。噂では、ウインターカップ県予選でも、明成高校の名将・佐藤久夫監督が、かつての教え子である仙台高校の監督と大ゲンカをしたと聞く。やはり、何か変だ。明成高校に、あるいは佐藤久夫監督に何があったのだろうか。私の思いすごしだろうか。

 新聞によれば、明成高校には今春、中学日本代表の選手が6人入学してくるとのことだ。中学日本代表とはU-16のことだろうか。それにしても6人とはすごい。すごすぎである。明成高校はきっとまた強くなるのだろう。せっかく追いついた東北学院や聖和学園は、勝てなくなるかもしれない。しかし、それにしてもである。つまらない。かつて佐藤監督は仙台高校を率いて、「普通の子」たちで日本一になった。彼らが本当に「普通の子」かどうかは議論があろうが、県内の選手中心で全国制覇したことは事実である。佐藤久夫監督のバスケットは大好きだが、勝てないから他県から有力選手をおおぜいつれてきたと考えてしまうと、ちょっと魅力半減だ。もちろん、時代はセネガルなど黒人の外国人留学生のオンパレードだ。勝つためには甘いことをいっていられないのはわかる。しかし、『普通の子たちが日本一になった!』(日本文化出版)を書いた名将・佐藤久夫監督だからこそ、一念発起、本当に「普通の子たち」で、もう一度日本一になってほしい。

 なお、大会は、東北学院が延長戦の末、87-83で聖和学園を破り優勝した。

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2011宮城県高校総体については → 「やはり、明成が負けた!」