WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

エレガットを買った!

2021年09月01日 | 今日の一枚(A-B)
◎今日の一枚 540◎
Boz Scaggs
Silk Degrees
 
 ギターを買った。エレガットである。エレクトリック・ガット・ギター。ガット・ギターに増幅用のピックアップが付いたものだ。高価なギターではない。もう高価なギターは必要ないと思っている。ハードケース付きで54,800円。フランスのメーカー、Lag社のTN270ACEというギターだ。
  一年ちょっと前に、ジャパニーズ・ビンテージ、YAMAHAのダイナミック・ギターを発見し(→こちら)、やめて久しかったギターを再び弾くようになった。以来、ナイロン弦の音色に魅了されている。入院中、土門秀明などの演奏をYou Tubeやapple Musicで発見して聴いているうちに、エレガットが欲しくなった。数日前に通販で購入し、今日届いた。新しいギターを購入したのは、20数年ぶりである。
 今日の一枚は、ボズ・スキャッグスの1976年リリース盤『シルク・ディグリーズ』である。AORの名盤である。ボス・スキャッグスのアルバムを買ったことはない。というか、アルバムを聴いたことがなかった。1980年代前半の学生時代、FMラジオではよく「ウィー・アー・オール・アローン」がかかっていた。ただ、その頃の私は、コルトレーンなどのジャズを聴いており、軟弱なAORなど女子供の聴くものだと虚勢を張っていた。でも本当はいい曲だと思っていたのだ。その時代のヒット曲かと思っていたら、1976年リリースだったのですね。退院後、ギターで「ウィー・アー・オール・アローン」をソロで弾いていて、原曲のニュアンスが知りたいと思い、apple musicでダウンロードしてみた。「ウィー・アー・オール・アローン」はやはりいい曲だと思ったが、他の曲を、アルバムを通して聴くのは、はっきり言ってつらいと思った。音楽を受け入れる共通のコードのようなものがないのだろうか。もっと若い頃、同時代に素直に聴いていれば、好きになれただろうか。私がAORを受け入れたのは、大学時代も終わりに差し掛かった頃、マイケル・フランクスに出会ってからだった。
 
 エレガットを買ったことは、まだ妻には言っていない。明日は、練習用のギターアンプが届くはずだ。妻は怒るだろうか。ちょっと、怖い。