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横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

東電社長が避難住民に土下座謝罪

2011-04-23 08:24:00 | 福島原発事故
東電社長が原発周辺の住民に土下座謝罪(朝日新聞) - goo ニュース

昨日22日東電の清水社長が福島第一原発事故の発生後初めて佐藤県知事に謝罪の後、原発事故避難者の施設を回り住民に謝罪しました。
避難の方からは「事故に対する恨みつらみ東電の無策に対する怒りの怒号が飛びました」

清水社長は土下座して謝罪とありますが避難所に座りこんでいる住民と目線を合わせるには座り込むしかないわけで「あの姿勢が土下座して謝罪した行為なのでしょうか?」
浜爺は朝日の報道に臭気を感じます。

江戸時代の様に身分制度が厳密で「雄藩の藩主が一土民に対し地に座り込み膝輪を折って頭を垂れて手を地面に付けて謝罪したなら制度そのものが崩壊しかねない行為」かも知れません。
しかし民主主義の今日、清水社長が座り込んで頭を下げて何の意味がありましょう?

原発事故を起こした大企業のトップが謝罪に訪れるならもう少し具体的な構想成り方針をもって謝罪に訪れる必要がありました。
結局避難住民には「清水社長は一体何の為、来たのか?」「頭を下げるだけだろう!」としか見えません。
この避難は「陸前高田のつなみ避難所」を視察した菅首相に対する住民の声とそっくりです。

何も策が無いのですから東電の場合は「トラックに用意した山のような衣料や日用品」を届けると同時に「見舞金30万円/一人位を現金で持って行き配る」程度をしなければいけません。我々だって親族の見舞いには2-3万円位は包むのですから。
一人に10万円なら3000人に配っても僅か3億円ですよ。 30万円でも1000人には配れます。手土産代わりなら喜ばれるでしょう。避難民にクーポンを渡しその後をボランティアーと銀行の混成チームに任せれば良いのですから。

一方政府による警戒区域の設定とか避難準備地区とか「住民の移動」ばかりが先で移動できない土地や家財に対する補償に言及がありません。
繰り返しになりますが「戦後最大の国難」との認識が欠けています。
つまるところ復興財源に対する構想と対になるわけですが当面50兆円ほど必要と(浜爺は考えています)して避難地区の資産は「課税標準価格」で国が買い取るとか借り上げるとかしなければ住民の不安は消えないでしょう。
避難する住民だって移動のその日から職が無くなるわけですよ。
移動と同時に「避難民向け失業手当」を支給し当面の支えにすれば幾らかでも心は落ち着きます。
経費は「生活保護費」が07年度で120万世帯関連予算が2兆6千億円ほどである。
原発事故関連で移動する世帯数を当面12万世帯と見ても2600億円前後である。

菅首相も鈴木社長もぜひ発想の転換とと行動の飛躍を見せて下さい。
「出る出ると言って出ないのは国と東電の被害対策それと冬のお化け」では本当に困ります。


朝日新聞:
福島県を22日に訪れた東京電力の清水正孝社長は、福島第一原発事故の発生後初めて佐藤雄平知事に謝罪した後、原発近くの5町村が仮役場を置く県内外4施設を回り、住民らに謝った。

 郡山市では、川内村の遠藤雄幸村長や富岡町の遠藤勝也町長に会い、「一日も早く古里に戻れるように全力を尽くします。改めておわび申し上げます」と述べた。その後、約1300人が避難生活を送る施設内を2時間近くかけて回った。

 富岡町の男性(29)は「5歳の長男はいつも地元を思い出し、友達に会いたい、と泣いている」と強い口調で迫った。前日に貴重品を取りに自宅へ戻った同町の女性(57)は「自分の家に入るのに、なんで防護服が必要なんですか。悔しい」と涙を流した。清水社長は「一日も早く収束させます」「申し訳ありません」と繰り返し、土下座する場面もあった。

 双葉町の町民が避難している埼玉県加須市の旧県立高校に清水社長が到着したのは午後9時40分ごろ。消灯時間が近づいていたため住民のもとへは行かず、井戸川克隆町長に「大変遠いところに避難され、心身共につらい状況を承知しています。申し訳ございません」と謝罪した。井戸川町長は「補償を速やかに実施してもらいたい」などと応じた。

 清水社長は、報道陣の取材に「地域との信頼関係が崩れたことを痛感した。信頼関係をいかに再構築するかも大事だと認識した」と話した。(引用終わり)

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