ユーロ大幅安 円対ドルも円高含み

日欧株・ユーロ大幅安　ギリシャ支援を不安視(朝日新聞) - goo ニュース

数年前から浜爺の知ってる若者が「ユーロは高すぎですよ！」と怒っていた。
彼は業務で年に１－２度パリに出かけるのだけど１００ユーロではとてもまともなホテルに泊まれないのだと。１ユーロが１２０－１３０円だとして１２０００－１３０００円出しても地方の駅前ビジネスホテルほどの内容もないそうである。

今回財政不安のギリシャを抱えたＥＣの通貨ユーロが安くなった事はＥＣ向け輸出業者と旅行者には良い事ですが事はそれで納まりません。
ユーロを売った（多分）ドルはより安全な通貨を求めて円に乗り換えているようで昨日５時には７０銭近い円高になっています。

世界中には米国もコントロール出来ない「余剰ドル」が利を求めて「現物、株式、通貨」の間を瞬時に移動しています。
従って浜爺がこのブログで繰り返し指摘しているように「円高を日銀にしろ協調にしろ円買いで阻止しようとの発想」が幻想なのです。今春の三陸を襲った大津波を堤防で防ごうとの発想です。
有る規模までは機能しますが「想定外の大きさ」にはＴＶで繰り返し流される映像の通りになるわけです。

よく考えれば「日本の財政」がギリシャほど或いはイタリアやポルトガルほどに安全なのか上手に世界の投資家に訴える（アッピール）しないといけないのですよね。
浜爺のアイデアでは財務相が「東日本大震災の復興資金捻出」のため「国債の利払い停止」とか「償還停止」を考えてるーーーとオフレコで呟きそれをマスコミが垂れ流すのが廉価にして有効だと思うのですが安住財務相にそこまでの覚悟もないでしょう。
それよりも真実を直視する事を認めないマスコミの風潮と日本人の思考が野田総理にそんな手段を取らせないでしょう。

かくして又日銀による「金融緩和」とか「円買い」とか気休めに過ぎない愚策が繰り返されるのでしょう。
野田首相政治主導でお願いしますよ！


朝日新聞：
欧州各国が財政危機のギリシャ支援を進められず、１２日の金融市場では欧州通貨「ユーロ」が歴史的な安値になり、世界的な株安にも波及した。先週末の主要７カ国（Ｇ７）財務相・中央銀行総裁会議でも解決策がみいだせず、欧州経済への不安が高まっている。

　東京外国為替市場ではユーロが売られた。１２日夕（欧州時間１２日朝）に欧州の投資家が取引に参加し始めると、さらに売り込まれ、一時、先週末の午後５時時点より約３円７０銭も円高ユーロ安となる１ユーロ＝１０３円９０銭付近になった。

　ユーロは対円でみると、２００１年６月以来約１０年ぶりの安値水準で、ユーロのお札が世の中に出回り始めた０２年以降では最安値（円は最高値）を更新した。１２日午後５時現在は同３円４１銭円高ユーロ安の１ユーロ＝１０４円２２～２６銭。

　対ドルでも売られた。１２日には一時、今年２月以来７カ月ぶりのドル高ユーロ安となる１ユーロ＝１．３４ドル台まで値下がりした。

　ユーロ安を引き起こしたのは、先週末に欧州中央銀行（ＥＣＢ）のドイツ出身理事の辞任が発表され、ギリシャ支援をめぐる欧州内の対立が明らかになったからだ。独メディアが「ドイツ財務省はギリシャが（借金返済が滞る）債務不履行に陥るシナリオを検討している」と報じ、ユーロ売りに拍車をかけた。

　一方、円は他の通貨より安全とみられ、損失をおそれる投資家から買われやすくなっている。対ドルでも午後５時現在は同６９銭円高ドル安の１ドル＝７６円８５～８６銭だった。

　欧州経済への不安は株安も招いた。１２日の東京株式市場では、日経平均株価の終値が先週末より２０１円９９銭（２．３１％）安い８５３５円６７銭。９月６日の今年最安値（８５９０円５７銭）を更新し、約２年５カ月ぶりの安値になった。

　東京証券取引所第１部に株式上場する企業の約９割が値下がりする全面安だった。円高が進んだため、輸出関連企業の業績悪化への懸念が高まり、電機や自動車、精密機器などにも売り注文が集まった。

　東証１部全体の値動きを示すＴＯＰＩＸ（東証株価指数）は同１４．４４ポイント（１．９１％）低い７４１．２６、出来高は１６億９千万株。
（朝日新聞）