王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

09年度 補正予算成立

2009-05-30 07:12:42 | 政治
参院予算委が09年度補正予算案否決、両院協経て今夕成立へ(トムソンロイター) - goo ニュース

昨夕09年度補正予算が成立した。
勿論参議院は野党多数であるから政府案は否定されたが予算案については「衆議院優先」の憲法規定により河野衆議院議長が成立を宣言していた。

今朝のテレビ朝日は鳩山党首が「117億円もの金額を国立漫画会館」に予算付けする無駄を指摘する場面を流しその後町の人に感想を聞く場面を流した。
かなりの人は「そんな事に使うなら景気回復とか雇用に使うべき」と至極健全な反応をしていた。

88兆円にも及ぶ09年度予算が執行されて2ヶ月にしかならぬのに14兆円にも達する補正予算を組む感覚を疑うが、既に指摘されている通り各省庁使い道が決まらず各政府系機構に丸投げとの事。

本予算88兆円プラス補正14兆円で合計102兆円
このための財源は国税45兆円と俗に言う埋蔵金10兆円ほどで残り47兆円は国債の発行である。
以下のロイターの記事は新規国債の発行額を44兆1千億円と書いているから爺の素人の概算も捨てたものではない。

さてここで麻生総理とその閣僚はこの赤字国債をどう処理しようとするのか?
平成20年12月末の国の借金は:
国債残高     682兆円    
借入金合計    847兆円    にのぼる。

話を簡単にするため国債残高に話を絞るが682兆円が増えないとしても60年後には1億人前後になった日本人が一人頭6百82万円の借金を負うことになる。
今でさえ返済(償却)出来ないものを2千万人も少なくなった国民その様に返済すると言うのか?
日本人の少子化は「生物の本能で増えすぎた数を減らしているに過ぎない」
その少子化によって「政府の徴税基盤である人口」が減っていく事そして(戦後の)人口増により表に出なかった年金・健保・税制など等の欠陥を修正或いは方向転換できない所にある。

爺の家の近くの公園で赤黄緑などの帽子をかぶった保育園のお子さん達が機嫌よく楽しそうに遊んでいる。
この子供達が親になって又子供を生んでその子供が親になる頃60年が経過する。
60年後の子供達に「元気良くのびのびと遊んでいる光景」を想像させる政策を提示する事が政治の責任である。

その点では麻生内閣は失格。政権交代を手段とする鳩山党首も「消費税率の増額時期」の引き伸ばし程度では全く革新的でない。

GMではないけど「日本国の緩やかな倒産と整理そして再生」を口にするリーダーが出るとき60年後の保育園児に明かりが見えてくる。


トムソンロイター:
[東京 29日 ロイター] 参院予算委員会は29日午前に締めくくり総括質疑と採決を行い、2009年度補正予算案を民主党など野党の反対多数で否決した。

 午後に行われる参院本会議でも否決される見通し。ただ、衆院は13日の本会議で可決しており、予算における衆院の優先を定めた憲法の規定によって両院協議会を経て今夕にも補正予算が成立する見込み。

 09年度補正予算案は、政府・与党が打ち出した過去最大規模の追加経済対策を実行に移すもので、歳出総額は13兆9256億円。雇用対策や金融対策、低炭素革命を柱に急速に悪化する日本経済の底割れ回避を狙う。財源として10兆8190億円の国債を追加発行。当初予算と合わせた09年度の新規国債発行額は44兆1130億円と過去最大規模に膨らむ。

 補正予算の関連法案については、衆院を通過している税制改正法案が参院で審議入りしておらず、その他は衆院を通過していない。

 29日の締めくくり総括質疑において麻生太郎首相は「世界の情勢を見て、短期は景気対策で取り組まなければならない。ただ、中期的には財政再建(が重要)。財政にはきちんと責任を持って対応しなければならない」と強調した。
(引用終り)

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2 コメント

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日本の再生 (浜の偏屈爺)
2009-05-31 21:45:17
メロンパンチ様 今晩は 久しぶりのお立ち寄りとコメント有り難う御座います。
先の党首討論で鳩山党首が「政権交代して何をするのか」と麻生総理に聞いていました。
自民党よりマシでしょうが民主党では800兆円(政府保証と地方の借金も合わせると1000兆円と思いますが)の借金を片付けるのは無理な気がします。国債の利払い停止、償還の3年停止など抜本的に取り組まねば60年後の子供に麻生の無責任の結果を押し付けるか、その程度を僅かに軽くする程度の結果しか望めません。
米国国債トリプルAの幻想が幻想でない事がわかってきました。取りあえず政権交替。その後の民主党の革新性を見つめないといけないと思います。
またお立ち寄り下さい。
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光明 (メロンぱんち)
2009-05-30 23:35:15
ご無沙汰しております。とても気に入ったフレーズがありまして、発作的にコメントさせて頂きました。

結びに登場する《日本国の緩やかな倒産と整理そして再生》というフレーズ、いたく気に入ってしまいました。

正しく、それを口にしてくれるリーダーが不在なのが現状ですし、その発想をしてこそ、未来を照らしてくれそうですよね。GMの引用は理解しやすく、ダメならダメでいたずらに存続させる事ばかりを考えるよりは、ダメなものはダメだと決断し、ふるえるナタは振るい、その後に初めて再生のプロセスが現実的なものとして見えてくるものだという気がします。

確かに、現状は与野党共に方向性さえ曖昧に感じています...
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