王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

「家族で食べた」廃棄処分の給食の食パンと牛乳高校教師が31万円分持ち帰り減給処分

2019-12-27 10:11:47 | 社会
一昨日25日堺市教育委員会が「給食で廃棄処分されるパンと牛乳を4年にわたって持ち帰った」として62歳男子教員を減給処分にした事が報じられました。
教員は同日付けで「給食の代金約31万円を返還の上、依願退職した」そうです。
何だか微妙な事案ですね!
しかも堺市教育委員会の結びの言葉が「学校教育の信用を著しく失墜させた」として幹部が深々と頭を下げる映像がついていました。
なにやらやりすぎでないか? と違和感が有りました。
5年も前なら浜爺は教育委員会の態度に怒りのコメントを書くところですが、さすがに近頃は何かがある?!と思い少しは考えるようになりました。 冷や汗 >
ほかの情報と合わせると堺市教育委員会の発表には前段があり、そこでは教員による児童?に対する性的な犯罪があって懲戒免職になった事案が2件、加えてこの給食持ち帰りの件が有ったと思われます。
前の2件を除いて給食持ち帰りだけを報道すれば「個々には事実ですが、事実の切り貼りによる(学校の信頼を著しく失墜とは)印象操作」感が無きにしも非ずでした。 これだけでは堺市教育委員会の糾弾は給食持ち帰りに向けられている様に見えマスコミ側に問題があります。 

そこでこの「給食持ち帰り案件」に絞って考えてみました。
この先生は「夜間授業で欠席者が出ると廃棄される“牛乳とパン”を勿体ない」と思い業者の了解を得て「家にも帰り、家族で食べていた」様です。
手続き上の問題は後にして、浜爺の様に戦後まもなく小学生になった者は小学4年生頃までいつも空腹で「家に帰って最初の挨拶が“お母ちゃん 何か(食べる物)無い?”でした」 飽食の時代の若い方は知らないでしょうが、朝鮮戦争の特需が日本経済を潤し食べる物も着る物が質と量ともに良くなるのは小学5年生頃からでした。
従って、この先生のように“廃棄される給食を勿体ない”と感じ自分の範囲で無駄を無くす事を実践する方には尊敬の念こそ頭に浮かびますが、減給という懲戒処分なんて考えられません。 他に酷い事案が有ったので、ついでに(堺市教育委員会のメンツのため)厳罰! てな印象を受けます。  

それでは学校あるいは教育委員会は「給食の余りに対する処分規則」をどう決めていたのでしょう? どうやら業者による廃棄処分までは決まっていた様です。
まあ「時間が経てば、まずくなったり、傷んで食中毒の危険性も無きにしも非ず」それは一つの方法で、学生が余分に食べたり、持って帰り食べたい人はいなかったのですかね? 先生の身分は(多分)公務員のルールに抵触する度合いに応じて決められるべきでしょう! 
穏やかに考えれば、この先生は副校長位には「余り給食の処分」について考えを申告してから行えば、良かったのかなーと思います。
「勿体ないからとの思い込みがひと手間欠けてしまった結果なのでしょう」 
堺市教育委員会はルールあるいは内規の不備を補う手を打って、この先生を上長による厳重注意くらいにすれば、教育委員会と善意の先生との責任分担のつり合いが取れた処分と思うのです。
小学校の朝礼(15分くらい)で話が長いので空腹のため、倒れる児童が2-3人はいた時代に育った浜爺は「この先生は偉かった」と思います。
飽食時代の若者の考え方はいかがでしょうか?

写真:謝罪する(多分堺市教育委員会の)幹部の面々

ABC News:
給食で廃棄処分されるパンと牛乳、約31万円分を4年間にわたって持ち帰ったとして、62歳の男性教師が減給処分を受けました。

堺市教育委員会によりますと、市立堺高校に勤めていた男性教師は、2015年6月ごろからことし6月まで、4年間にわたり、廃棄される給食のパン約1000個、紙パックの牛乳約4200本を自宅に持ち帰って、家族で飲食していたということです。男性教師は「もったいない」と思う気持ちから廃棄処分を担当する業者に依頼し、1回あたりパン5、6個、牛乳10本程度を用意した箱やかばんに入れて持ち帰っていました。堺市教育委員会は「学校教育の信用を著しく失墜させた」として、男性教師を減給処分にしました。男性教師はすでに持ち帰った給食の代金約31万円を市に返還していて、25日付で依願退職しました。(引用終わり)

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