HIROZOU

おっさんの夜明け

遠い夏の日

2005-08-11 20:20:25 | Weblog
毎年、暑い夏が来ると僕には忘れられない思い出がある

記憶に残る遠い夏の日、

それは今から30年以上も昔の出来事

僕は大好きなこの海で溺れかけた

台風の後、歳の離れた従兄弟達と泳ぎに出かけ皆で波にさらわれた

無我夢中で岸に向かったが一番小さかった僕は泳げども泳げども岸は近づかず
大きな波が僕を飲み込み沖へ引きずり込もうとした

「助けて」と言う言葉も声に出せなかった

苦しかった、海の中でもがいた

僕は幼心に「僕は死ぬんだ」と思った

その時、誰かの大きな腕で僕はつかまれ
まるで荷物のようにリレーの手渡しで岸まで運ばれた

大人には背が立つ場所で僕は溺れていたんだ

助けてくれたのはたまたま泳ぎに来ていた大学生か誰かだった
「ありがとう」も言えなかった

彼らがいなかったらたぶん僕は溺れ死んでいた

そうなっていたら実家の居間には幼いままの僕の写真が飾られていただろう

僕は生かされた

何故だろう

世の中が必要とした・・・

断じてそれは無い

たぶん将来、僕じゃなきゃならない使命があったんだろう

そこで僕の命を絶つ事の出来ない使命

‘へたれ,な人生に与えられた使命とは・・・

なんぞや?


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