ストーブの上に置かれたやかんがシュンシュンと音を立てて蒸気を出した
猫のミィが古い茶碗に入れられた魚のあらとご飯を食べていた。
古いガラス窓に北風がぴゅーぴゅー吹き付けカタカタと木の窓枠を揺らした
ようやく朝日が台所に微かな明るさをもたらした
イカ釣り漁から帰った親父が
自家用に持ち帰った外道のフグを鍋にして一杯飲んでいた
倹約化の親父は毎日決まってビールの小瓶1本だけ
至福の1本だ
割烹着を着た母がまめまめしく世話をして
親父の労に報いる
そんな昔の光景が
女房の起き出す前に自分で朝飯の支度をして終わらす
今の自分と比して羨ましい
今朝のニュースで新今宮駅の事件が出ていた
昔々生まれて初めてのアルバイト先が釜ヶ崎の土方だった
右も左もわからない19歳のひ弱で可愛い青年の最初の現場が日本一ヘビーな場所だった
たぶん今やったらエプロンをしたスーパーのレジ打ちがとっても似合うような青年だったろう
そやけど
あのしょんべん臭うて
よだれ垂らしながら
「へへへ」と笑いながら歩いていても誰も気にしない
あそこが何だか自分に合ってるような気がした
そんな19歳な僕でした
そやけど危うく‘タコ部屋,に売り飛ばされるとこやった
今朝のテレビのニュースでギャンブル依存症を取り上げていた
我が国は他国に比しても圧倒的に多くの人がギャンブルに嵌っている
何故かと言うと買い物ついでに遊べるパチンコと言うギャンブルが日本中どこに行っても駅前、商店街、国道わきを問わず
林立している
(昔より少なくなっただろうが)
何故だかテレビのニュースでは一切パチンコと言う名は出て来ず
競艇に嵌ったオバサンがギャンブル依存症の人として登場していた
僕もやった事が無いが競艇人口なんてたかが知れているしましてや女性なんて何人もいないだろう
敢えて依存症のメインギャンブル、パチンコを取り上げない意図ってなんだろう
誰ぞに気を使ってるのかな
どうでもええけど