冷たい雨が屋根に叩きつけられ季節は確実に冬に向かっている
街路樹の銀杏もしだいに黄色身をおびてきた
寒い
寒いぞ
フトコロも寒いぞ
お客も来んぞ
昔、ルネクレマン?の映画か何かに「雨の訪問者」ってのがあったな
季節もちょうど今頃か・・・
「ドンドン!」
と・・突然ドアをノックする音がする
一瞬、この冷たい雨の夜に尋ねてくる人物に僕は不安を覚えた
「どなたですか?」
たじろぎながらもドアを開けた
「ご主人様、私を呼びましたか?」
ドアの外に立っていたのは僕好みの玄人っぽい妙齢の美人だった
「えっ・・・僕はデリヘル嬢を呼んだ覚えはありませんが」
「失礼ね、私デリヘル嬢なんかじゃありません愛の妖精よ」
僕は何が何だかわからないまま彼女を家に入れた
「私はいつも愛に飢えているあなたの為に天から使わされた妖精、今から日が変わる12時まであなたの下僕になって何でも言う事を聞くわ」
「12時までって・・あと・・4時間・えっ・それってタダですか?」
「もちろんよ!私はただあなたの心を満たす為に使わされて来たんだから」
「何か希望はある?」
「えっ・・希望って・・とりあえずメイド服か何かに着替えてくれますぅ」
と突然、彼女はメイド服のいでたちに変身した。
「それっと、ご馳走とワイン、BGMはシャンソンか何かを」
部屋の中にはきらびやかな料理が溢れ軽快な音楽と酒に酔いしれた
「他に何か・・」
「えっ・・・ぐふふ♪」
「他に何かもないじゃろがい!」
と、その時、突然僕は正気を取り戻した
ドアから走り出るタヌキ
後には馬糞饅頭が残されていた
チャンチャン♪
もんじゃ焼きまでは気持ちよくいただいたのですが、ひろ造さん、今夜はだいじょうぶですかーぁ。なんか、ものすごい妄想の中にいらっしゃるような気がして、とてもじゃないが、シンデレラの訪問には思えないのよ。
ま、癒してもらって、帰ります。
ここんところ覇気が出んのじゃ~
と言っても元気の出る日の方が少ないが
そう言えばポン太はどないしてるやろ・・
前の家には出没してると思うが
街中の家は風情が無いですよ