人生は期待しちゃいけない
最近、夢の中に死んだお母ちゃんがたびたび出て来る
それも一番元気だったころの姿
老人ホームで骸骨の様にやせ衰えた姿と違ってふっくらと健康的な笑顔
いつも僕の事を心配してた
それに父や兄、じぃさん、ばぁさんまで夢に出て来る
実家の家はまだ家族皆健在だった頃のままで手つかずだ
壁時計にカレンダー
台所のテーブルに椅子
土間には親父の地下足袋に長靴
もう100年近くになるだろう備え付けの箪笥の中身までそのままだ
姉の部屋に飾ったジュリーのポスターに電子オルガン
兄の部屋のパソコン
僕の部屋の漫画本
じぃさんばぁさんの離れの隠居部屋
本人達がだれもいないのに
家だけが皆が健在の時そのままなんだ
最近、死んだ家族が夢に出て来て思ったんだが
実家の家で家族があの時のまま普通に暮らしてる気がした
他人には見えないだけで
あの世に行ったじぃさんやばぁさんや両親や兄貴が
霊魂となって健在な時の幸せな生活のままに
あの家で暮らしているような気がした
そして
皆、言ってるんだろうな・・
「ひろ造も早くこっちへ来ないかね」
って
80過ぎの名誉職の様な爺さんがちょっと口を滑らして何やら言うたとかなんたら
それを皆で寄って集って叩いてから
もうええやんか
仮にも元総理大臣なんやから
最近、なんだか世の中の人が皆‘攻撃的,になって来ているような・・・
特に運転なんかしているとひしひしと感じるんだな
余裕が無いと言うか
わしも気ぃつけようっと