ズイコー21mmF2
かつてOMシステムが全盛のころは広角レンズが非常に充実していました。
21mm・24mm・28mm・35mmまでボディにマッチする小型軽量のF2.8~3.5クラスの
通常タイプとF2で統一された大口径タイプが両方ラインナップされていました。
OMのすごいところはフィルター径の統一と小口径化に執念を燃やしていたところで
通常タイプはΦ49mmでF2シリーズはΦ55mmです。この21mmF2も55mmフィルターですごいこだわりです。
28mmにいたってはF2も49mmだったりします。ケンコーやマルミさんのようなフィルター屋さんには
嫌われてしまいそうですがユーザーにとってはありがたいおはなしですね(^^)。
21mmでF2というハイスピードレンズでしかも小型軽量ですから(たったの250g!)パワーウエイトレシオ的にも
OMボディとのマッチングも最強です。こういうメーカーのイメージリーダー的レンズは持ってるだけで嬉しくなってしまいます。
ので、持っているだけで満足してしまい旅に持参してもなかなか使わずあいかわらず40mmでほとんど撮影してしまいます(^^;)。
じっさいこの21mmF2は「使いこなしの難しいレンズ」と定評があります。カメラ雑誌でもいろいろな
人がそう書いてますからその通りといえばその通りですが、普通に撮影するぶんにはファインダーも明るく
ピントの切れも良いので別に使い方が難しいわけではありません(^^)。
21mmの超広角の画角を生かし、なおかつF2の明るさや被写界深度の浅さを利用した絵造りが難しいというわけです。
OM-1N ズイコー21mmF2 開放 1秒 ベルビア50
どれだけ難しいかと思って撮影を始めましたが・・やっぱり難しいです(^^;)。
だいたい21mmという広角ですから「狭い空間をあまさず写しこむ」か「広い空間をダイナミックに強調する」
のが定番なのですが、それを「F2の開放のボケや浅い被写界深度を生かす」となると
私にとっては逆立ちしてラーメンを食べるがごときです。
まあ、もともと広角が得意でないのでさっさとあきらめて普通に写るんです感覚で使うことにします。
なんだか彼女とデートをするために2シータースポーツカーを無理して買ったのに車を買ったとたん
振られてしまったのを思いだしてしまいました。
それならOM40にでも装着してプログラムで撮影するのが一番有意義かもしれませんね(^^)。
すごいな,焦点が合っている部分は大変シャープで,流石です.撮影画像をゆっくり見るのは初めてです.羨ましい.拙宅の21はf3.5の方です.
今でこそライカ21mmf1.4なんてのが出ましたが,これは長い間焦点距離と口径をプロットしたグラフの端っこの頂点にあるレンズだったはず.
また今でこそデジタルで感度を異様に上げても実用画質が得られるので,超大口径を写し止める目的で使う必要が薄れましたが,昔は精々ASA400までが大伸ばしに使える限界でしたから,動きがある被写体には口径比で画質が決まる時代でしたね.
垂涎ですが,今もズイコーの広角系f2ラインは大変高価を維持しています.勿論サイズ,画質共に評価額に見合っていると思います.ズイコーの中では大きいけれど,放漫な後発機種を見るに付け,よくこのスペックを此所までに押し込んだなと驚かされます.確か凸レンズ先行型で画期的小型化に成功したと.
F2シリーズはズイコーの優秀性を知らしめるための
自信作だったのでしょうね。レンズによって描写傾向が
バラバラなのがプロのユーザーにはあまり指示されなかったのでしょうけど、私のようなアマチュアには
一本ずつの個性として楽しめてしまいます(^^)。
最近のオリンパスの米谷さんを押し出した広告を
見るにつけあらためてすばらしさに感じいっている
次第です。