ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

「根本・柿沼還暦記念」スタレビ@大阪城音楽堂。

2017-09-09 18:52:19 | No Music,No Life.

(写真は終演後)
我が愛してやまないバンド、スターダスト・レビューのギター&リードボーカル根本要氏と、ベース柿沼清史氏が揃って還暦を迎えるのを記念した野外ライブが大阪城音楽堂で行われた。

毎年夏に「楽園音楽祭」と銘打って行われる野外ライブツアーであり、完全にコアなファンに向けて作られたセットリストである。

明日行かれる方も多いので詳述は避けるが、冒頭は根本・柿沼両氏による賑やかし。そこからマニアックな曲の蔵出しが続くのだが、
「こんな気持ちのいい天気のもとで演りたい曲があるので、持ってきました」
「僕がずっとテーマにしているのが調和・冒険・愛なので、それぞれのテーマを歌った曲を」
「せっかくの野外なので、会場を広く使ってこの曲を」
「この曲を作った頃にはしっくり来なかったけど、今演るとなかなかいい」
など、それぞれ流れの中で必然を持たせて選曲しているのが、実に心憎い。

おなじみ「かぶりもののコーナー」やア・カペラを挟み、そこからはケツの盛り上げ、いわゆるゴーゴータイムになりそこで初めて定番曲のつるべ打ちとなる構成だが、従来の楽園音楽祭よりも定番曲は多めであり、スタレビ体験回数の少ない人でもここからは楽しめる。

1曲だけネタバレさせてほしい。
今日の「Rock'n'Roll Blues」は、出色のデキだった。
この曲は1993年のアルバム「SOLA」に収められていたが、当時のスタレビは初代キーボードの三谷泰弘氏が必要以上に権限を持っており、まるで三谷氏が作ったデモテープの通りアルバムもライブも演らされているかのようだった。
あれから24年の時を経て、ましてメンバーの2人が還暦を迎えたというのに、これほど躍動感に満ちた「Rock'nRoll Blues」を聴けた事があっただろうか。
当初は根本氏と三谷氏のかけあいボーカルだったが、三谷氏が居ない今はそのパートを全員で歌い回している。
同期演奏ではないので、ドラムの寺田氏もイヤホンは使わず自分のテンポで叩いている。
サポートの岡崎氏のオルガンソロのキレは、オリジナルの三谷氏を完全に超えた。

これだ。この「肯定性」こそがスタレビを観た者だけが享受出来る元気の源だ。
この元気の源を、ファンはクスリっぽく「スタレビン」と呼んでいる。
メンバーチェンジがあった。トシを重ねた。
そう言った変化を超えて、
「このメンバーだから、2017年の今だから、出来る事がある。出せる音がある」
と、スタレビは教えてくれる。
同じ時を過ごしてきたファンが、時の流れを肯定出来る。
ライブに来てよかった、生きててよかったと思える。
これこそが「スタレビン」なのだ…

根本・柿沼両氏の還暦だけではなく、もうひとつめでたい事がある。

…添田さん、あなたが歴代キーボードの在籍最長になりましたよ!
おめでとうございます!