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誰ケ袖棚にて

2017-03-14 19:05:31 | お稽古
修二会も今日で本行14日目、最後の松明は18時半に上堂し
各行の後、15日0時過ぎに練行衆の方々は一度下堂されます。
午前1時には再度結願のため上堂後破壇に、
午前2時には涅槃講等を済まされ、
午前3時45分までには満行下堂と相成ります。少時休憩後
午前9時から荷運び、午後1時礼堂にて涅槃講を済まし、
二月堂下の開山堂を御礼参拝され、解散になります。

修二会の行が14日に渉るのでしょうか?
二月堂の本尊さんは、秘仏の十一面観世音菩薩さんですが、
堂内には実は、二体の観音像が安置されており
通称大観音さんと小観音さんと呼ばれております。
行は通常7日程度ですので、前半7日は大観音さんの行に、
そして3月7日の日没後小観音さんは内陣から出御、
礼堂に安置され、後半の行が行われるためです。
なお15日のだったん帽戴きは午前9時~午後3時までです。

 
お水取りが済みましたら、奈良に春がやってまいります。
弥生月は大和郡山や高取・土佐では各家でお雛様がお出まし、
我家広間の床にもお雛様を飾っておりますが、小間には・・
お雛様をイメージして『誰ケ袖(たがそで)』をと考え
探しますが・・・どこへ仕舞ったのでしょうか?
見当たらず、糸巻き棚で代用し、
 
釣り釜で、初炭、糸巻き棚薄茶のお稽古を終えましたが・・・
  
なんとなくしっくりきませんので、再度探すと、
ありました。
 
『誰ヶ袖棚』とは、茶道大辞典(淡交社)によれば
裏千家十四代無限斎(淡々斎)好み。
もとは法隆寺古材で好まれた。
天板は、表は古材のままで、裏と小口は溜塗、
客付手前が丸く切り落とされ、衣服の片袖形となっている。
地板と三本の柱は溜塗で、柱には黒で蔓の漆絵が施される。

炉の時季にのみ用いられ、同形の玄々斎好は
大仏殿の古材を用いられております。
点前の展開は、利休好の山里棚と同じで、
茶入(棗)と茶筅は流さず、水指正面に置き合せます。

参考)『誰袖』とは、大辞泉によれば
色よりも香こそあはれと思ほゆれ
       誰が袖ふれし宿の梅ぞも

古今集の春上33、読人知らずからで、
1.匂袋  の名。衣服の袖の形に作った袋を二つひもで結び、
たもと落としのようにして携帯した。
2.細長い楊枝  さし。
3.桃山時代から江戸時代にかけて流行した種々の豪華な
婦人の衣装を衣桁 にかけた図。屏風  などに描かれた。
4.衣服の片袖の形や文様を意匠に取り入れた器物。
  誰袖模様の茶碗・水指・向付、誰袖形香合  などがある。

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