先日、動物舎でスケッチしてきた合鴨を木版画にしてみました。
やわらかいシナベニヤの版木を使って彫りすすめ、板を十分に湿らせたあとに茶色の水彩絵具を使って摺りました。今はまだ試し摺りの段階。これから色の数ごとに版木を彫って、多色刷にしていきます。
「刀は乃ち筆なり」の意識で作ってみたのですが、版画はなかなかに難しいもの。というのは、下絵を描いてから、それを彫り、最後に摺るまでに3段階のテクニックが要されるからです。私が特に難しいと感じるのは摺り。バレンの使い方はもちろん、摺る用紙によっても加減が変わってきますので、沢山の経験が必要になります。私の場合、公募展に出品するわけでもないので、ただ趣味として楽しんでやっていますが、それでも摺りにはいつも悩まされます。難しい分、巧く摺れた時の喜びが嬉しい!
さて、これから多色摺りにしてどんな版画が出来上がるのか、今からとても楽しみです。
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