近頃、書店へ行くと北海道、とりわけアイヌ文化に関する本や雑誌をよく見かけるようになった。私の身近なところで思い起こしてみれば、1、2年ほど前に茨城県立歴史館で「イカラカラ・アイヌ刺繍の世界」展を見に行ったし、今年はNHK総合テレビでも北海道の名付け親である松浦武四郎のドラマが放送されている。こうした世間でのアイヌ文化への関心の高さには、ある漫画が関係しているのをつい先ごろ知った。それは野田サトルさんの漫画「ゴールデンカムイ」である。
「ゴールデンカムイ」は、明治30年代頃の北海道を舞台に、主人公の杉本佐一がアイヌ民族の少女アシㇼパと共に北海道に眠る金塊を巡って繰り広げる冒険活劇である。実在の年代や地名を扱うには、その背後に社会が描かれなければならない。それは小説も漫画も同じことである。本作でも日露戦争後に向かい合わなければならなかった人々たちの想いや明治期の北海道のおける各都市の特長、そして、とりわけアイヌ民族の暮らしが詳細に描写される。私自身、北海道に行った経験がほとんどないうえ、アイヌ文化にもこれまでほとんど関心がなかったが、この本を読んで新しい文化のひとつにふれることができ、学ぶことへの良いきっかけになっている。
そして同本を楽しみつつ、私は中川裕さんの『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』(集英社新書)を読んでいる。アイヌの人々の考え方、すなわち、すべてのものに魂があるという「カムイ」の発想や食べものへの感謝の気持ち、自然との向き合い方などがわかりやすく紹介されており、まさにガイドブックとして適切である。モノがあまりにも雑多にあふれ、生活の便利さと引き換えに環境破壊が大きな問題になっている今日、こうしたアイヌの人々の精神性から、我々が学ぶべきことは多いだろう。文化を学ぶ。ただそれだけならば、何の意味もない。自分のなかに取り入れてこその知識である。私も日々の生活のなかで、その精神性を取り入れていきたい。
「ゴールデンカムイ」は、明治30年代頃の北海道を舞台に、主人公の杉本佐一がアイヌ民族の少女アシㇼパと共に北海道に眠る金塊を巡って繰り広げる冒険活劇である。実在の年代や地名を扱うには、その背後に社会が描かれなければならない。それは小説も漫画も同じことである。本作でも日露戦争後に向かい合わなければならなかった人々たちの想いや明治期の北海道のおける各都市の特長、そして、とりわけアイヌ民族の暮らしが詳細に描写される。私自身、北海道に行った経験がほとんどないうえ、アイヌ文化にもこれまでほとんど関心がなかったが、この本を読んで新しい文化のひとつにふれることができ、学ぶことへの良いきっかけになっている。
そして同本を楽しみつつ、私は中川裕さんの『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』(集英社新書)を読んでいる。アイヌの人々の考え方、すなわち、すべてのものに魂があるという「カムイ」の発想や食べものへの感謝の気持ち、自然との向き合い方などがわかりやすく紹介されており、まさにガイドブックとして適切である。モノがあまりにも雑多にあふれ、生活の便利さと引き換えに環境破壊が大きな問題になっている今日、こうしたアイヌの人々の精神性から、我々が学ぶべきことは多いだろう。文化を学ぶ。ただそれだけならば、何の意味もない。自分のなかに取り入れてこその知識である。私も日々の生活のなかで、その精神性を取り入れていきたい。
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