語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【料理】家事する男 ~家事しない男の時代は終わった~

2014年09月28日 | 生活
 「男が家事」というと、消極的に受けとめてしまう男性陣は、いまもけっこう多い。
 しかし、これは家事を「負担」と考えるからだ。

 夫婦のみの世帯における「男が家事」の一例。過去15年間。
 夫・・・・すべての料理。ゴミ出し。日用品の補充。台所や居間の片付け。
 妻・・・・洗濯。ペット(犬)の世話。
 家事サービス(週に1回)・・・・掃除。

 朝早く起きて、ゴミを出し、家の中をきれいに片付ける。「今日も頑張るぞ!」という気になる。
 夕食もそうで、おおむね18時ごろに仕事を終え、調理を始める。冷蔵庫の野菜室を覗き、「どんな野菜があったっけ? 何をつくるかな」と考えるところから始める。できあがった料理を食卓に並べるまで、だいたい1時間ぐらい。この1時間は貴重で、頭を空っぽにして包丁や鍋を使っているうちに、仕事の疲れがほぐれ、精神が健全に戻っていく感じがする。気持ちの切り替えのため家事をやっている、と言ってもよい。
 「負担」ではない。
 家事をもっと前向きに楽しむとよい。

 最近「家事ハラ」という言葉が話題になった。家事ハラスメントの略だ。
 女性を主な家事・育児の負担者とし、家事労働を軽視・蔑視する社会構造によって女性が生きづらくなる・・・・という問題を竹信三恵子・和光大学教授が指摘し、その際に使った言葉がもとの意味だ。
 ところが、ある住宅会社のネットのCM動画がきっかけで、「夫の家事に対して、妻がダメ出しをする」という意味に転用されるようになった。動画では、妻が食事の後片付けをした夫に言う。
 「お皿洗いありがとう。一応もう一度洗っとくね」

 この動画は同社が共働き夫婦世帯に対して行ったアンケート調査結果がもとになっている。調査票には、
 「あなたは(あなたの夫は)自宅で家事を手伝ったことがありますか」
などの質問もある。
 この動画と調査内容には、女性だけでなく男性も含めて多くの人たちが、
 「共働き夫婦なら二人で家事を分担するのが当たり前で、『手伝う』という言葉遣いがそもそも間違っている」
 「夫が家事をきちんとこなすのは当たり前のことでは」
と批判している。
 「家事の中心は女性で、男性は補助的な役割」
という考え方の時代は、もはや終わったのだ。

□佐々木俊尚「男性諸君! 料理以外の「家事」していますか? ~オヤジの家めし11~」(「週刊金曜日」2014年9月19日号)
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