語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【食】手作りのたれがオススメ ~焼き肉のたれ【補遺】~

2017年03月14日 | 医療・保健・福祉・介護
 肉は加熱するとタンパク質のアミノ酸が「メイラード反応(アミノ・カルボニル反応)」という化学変化を起こしてメラノイジンという着色物質を生成し、独特の褐色の色合いと香ばしさが生まれる。だから本来、焼き肉は塩・胡椒で十分美味しく食べられる。
 市販の焼き肉だれには懸念要素がある【注】。
 それでもやっぱり「焼き肉のたれ」という人には手作りのたれがオススメ。
 原材料は、「しょうゆ・砂糖・酒・だし汁・リンゴ」。好みでニンニク少々。
 鍋にしょうゆ・砂糖・酒・だし汁を入れて火にかけ、煮立ったら火からおろして冷まし、リンゴをすりおろして加える。
 冷蔵庫で1ヵ月は保存可能。本物の調味料を使えば、見えない添加物を心配する必要はない。

●材料
 A:だし汁 大さじ2
   酒 大さじ2
   砂糖 大さじ3
   しょうゆ 1/4カップ
 B:リンゴ 1/4個
   ニンニク 1片

●作り方
 ①B:リンゴとニンニクは皮をむき、すりおろす。
 ②Aを合わせて火にかけ、煮立ったら火からおろして冷ます。
 ③②に①を入れ、よく混ぜる。

●メモ
 リンゴは鮮度抜群でなくても可。少々ボケていても、すりおろして混ぜれば味をまろやかにしてくれる。ニンニクは好みで量を加減する。お好みで胡麻を加えると美味。

 【注】
【食】容器も味も進化(?)する ~焼き肉のたれ~

□沢木みずほ「容器も味も進化(?)する 焼き肉のたれ ~新買ってはいけない229~」(「週刊金曜日」2017年2月3日号)
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 【参考】
【食】冬の強い味方「しょうが湯」は手作りがよい
【食】これは塩辛というより単なる「イカ和え」 ~添加物たっぷりの市販の塩辛~
【食】豆腐でない豆腐、添加物たっぷり ~目にも涼やかな枝豆豆腐~
【食】市販のトマトケチャップの添加物 ~原材料が問題~
【食】野菜不足解消によい「浅漬け」は添加物まみれ
【食】市販の「塩こんぶ」のうまみは昆布のうまみとは別もの
【食】「チャーハンの素」で健康被害 ~添加物~
【食】「とけるチーズ」 ~食品添加物満載のチーズもどき~
【食】赤色がよいか、褐色がよいか? ~ベーコン~
【食】植物油脂が超心配 ~塗るだけ簡単な「パン工房」~
【食】アイスクリームやキャラメルの抹茶色 ~着色料~
【食】気軽に使っていいのか? ~種類豊富な「麺だれ」~
【食】口当たりがよいタイプほど増える添加物 ~豆乳~
【食】復活した「魚肉ソーセージ」 ~添加物満載~
【食】「フレンチトーストのもと」に含まれる大量の添加物
【食】やはり添加物が多い市販品 ~栗甘露煮~
【食】市販品には添加物が多数 ~鮭フレーク~
【食】「チャーハンの素」で健康被害 ~添加物~
【食】農薬が添加物扱い ~バナナに使われるポストハーベト~
【食】添加物の危険性 ~煮付け油揚げ~
【食】安いものにはウラがある ~成型肉の添加物~
【食】塩酸処理と添加物多用 ~みかんの缶詰~






【食】容器も味も進化(?)する ~焼き肉のたれ~

2017年03月14日 | 医療・保健・福祉・介護
 ★キッコーマン「わが家は焼き肉屋さん W Rich」(2016年2月発売)・・・・【原材料】熟成だれ:増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、アルコール、ほか/薬味だれ:アルコール、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、ほか

 (1)日本人の焼き肉好きは、無煙ロースター開発(1980年)によって「煙の中で匂いがつくというマイナス面が払拭されたことが大きなきっかけとなった、といわれている。むろん、肉類はアミノ酸スコア満点のタンパク質を含み、ビタミン類やミネラル類にも優れ、摂り過ぎさえ注意すれば健康長寿に大きく貢献してくれる食材だ。

 (2)外食でも自宅でも焼き肉に欠かせないのが「焼き肉のたれ」。
 ニーズに応えて焼き肉のたれはヴァージョンアップし続け、それを支えるのが「不必要&健康懸念を起こす添加物」だ。
 ★「わが家は焼き肉屋さん W Rich」
は、従来の焼き肉のたれとは異なり、形状は「ディスペンパック」という小容量ポーションパックで、謳い文句は「片手で開封できる、手を汚さないなどの特徴があり、高齢者の方にも使いやすいユニバーサルデザイン容器」(キッコーマン商品紹介サイト)。
 消費者からすると、「ディスペンパック」は分量が1人分の個装のため余るなどの無駄がない、手を汚さずに利用できる、さらに味も、より旨みがアップしている、など評価は上々だ。
 しかし、健康に係る二つの問題点が挙げられている。

 (3)問題点の第一、味を作り出す原材料の多さ。 
 「果実と香味野菜の薬味だれ」+「コクの熟成だれ」・・・・と、二つを混ぜ合わせているため、当然ながら使われる原材料は増えている。原材料のほとんどは食品扱いのものだから「特に問題ない=安心である」と考えるのは早計だ。なぜなら、これらの食品は「キャリーオーバー」【注】や「加工助剤」という制度により使用されている添加物を表示する義務がないため、消費者には分からないだけなのだ。
 〈例〉それぞれのたれに使われている「しょうゆ」。
 本来、しょうゆは原材料が「大豆・塩・小麦」で、発酵・熟成の過程を経て作られる発酵食品だ。しょうゆの製造方式には、①本醸造、②混合醸造、③混合がある。本物といえるしょうゆは①。一方、②、③のしょうゆには多くの成分が添加されている(アミノ酸液、タンパク加水分化物、アルコールetc.)。
 しかし、消費者には熟成だれに使われているしょうゆが、①なのか②なのか③なのかを知ることができない。なぜなら、②や③に使われている添加物は「キャリーオーバー」扱いのため、添加物を表示する必要がないからだ。つまり、原材料の「しょうゆ」に何種類もの添加物が使用されていても、消費者には皆目わからない。
 同様のことが、砂糖、みりん、みそ、ごま油などについても言える。ひとつの調味料には、眼に見えない数多くの添加物や使用された薬品の残留などの危険性が潜む。
 さらに、エキス類や小麦発効調味料、加工でん粉など、食品添加物ではないにもかかわらず、その製造方法や摂取による健康被害の懸念が現実に多く指摘されている。

 (4)問題点の第二、容器がプラスチックで個装されていること。
 プラスチックは、人工的に作られた合成樹脂だ。製品化される時に可塑剤(形成のためやわらかくする)、帯電防止剤(帯電を防ぐ)、安定剤など1,000種類ほどもある添加剤のいずれかが使われている。添加剤は、食品添加物同様、催奇形性や染色体異常が指摘されている。また、プラスチック本体のモノマーは非常に小さな物質のため、体内に侵入しやすく、体内に入ると異物反応を引き起こすことも指摘されている。
 容器は食品と違って直接口にするものではないが、食品に接したプラスチックからは微量の物質が溶け出ており、その溶出は
   水→湯→酢(酸性のもの)→アルコール→油
の順に高まると指摘されている。
 原材料に加え、容器からも微量に溶出する化学物質の危険性を考えると、いくら簡単便利といっても、この★「わが家は焼き肉屋さん W Rich」は決してオススメできない。容器が「ディスペンパック」でなければガラス容器に移し替えるなどの自衛手段をとることができるが、★「わが家は焼き肉屋さん W Rich」は容器そのものが売りなので、移し替える意味がない。

 【注】食品原材料の製造・加工の過程において使用され、かつ、その食品の製造・加工の過程において使用されないものであって、当該食品中には当該物が効果を発揮することができる量より少ない量しか含まれていないもの。 

□沢木みずほ「容器も味も進化(?)する 焼き肉のたれ ~新買ってはいけない229~」(「週刊金曜日」2017年2月3日号)
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 【参考】
【食】冬の強い味方「しょうが湯」は手作りがよい
【食】これは塩辛というより単なる「イカ和え」 ~添加物たっぷりの市販の塩辛~
【食】豆腐でない豆腐、添加物たっぷり ~目にも涼やかな枝豆豆腐~
【食】市販のトマトケチャップの添加物 ~原材料が問題~
【食】野菜不足解消によい「浅漬け」は添加物まみれ
【食】市販の「塩こんぶ」のうまみは昆布のうまみとは別もの
【食】「チャーハンの素」で健康被害 ~添加物~
【食】「とけるチーズ」 ~食品添加物満載のチーズもどき~
【食】赤色がよいか、褐色がよいか? ~ベーコン~
【食】植物油脂が超心配 ~塗るだけ簡単な「パン工房」~
【食】アイスクリームやキャラメルの抹茶色 ~着色料~
【食】気軽に使っていいのか? ~種類豊富な「麺だれ」~
【食】口当たりがよいタイプほど増える添加物 ~豆乳~
【食】復活した「魚肉ソーセージ」 ~添加物満載~
【食】「フレンチトーストのもと」に含まれる大量の添加物
【食】やはり添加物が多い市販品 ~栗甘露煮~
【食】市販品には添加物が多数 ~鮭フレーク~
【食】「チャーハンの素」で健康被害 ~添加物~
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