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20070121開設/中学高校国語授業指導案/中学校学級経営案/発達症対応/生活指導/行事委員会指導

高校国語指導案・実習生のこと3「実習生への授業批評1」C女さん

2013-02-14 18:43:57 | 中高国語など指導案
カテゴリー別目次 
高校国語指導案・実習生のこと3「実習生への授業批評1」C女さん
2013-02-14reup
作成日2011年06月19日

既述したとおり、国語の実習生4人が皆、ぼくの授業を見に来てくれた。
お礼に参観に行った。
ただ、お一人だけはぼくの休業日の研究授業だったため参観できなかった。
蛇足だが、非常勤講師の机の上には、国語科であっても「実習生の指導案」ひとつ置かれない。
見に来る必要はないよ、という意味だ。
だが、繰り返すが見に来てくださった礼に見に行った。
以下は、授業参観中にA4白紙になぐり書きし、コピーしたあと、
すぐに本人に渡した文章そのままである。

[実習生研究授業参観一人目・C女さん]
2011年6月*日(月)AM9:55~10:40 C先生・高校1年教室

◯ よく通るいい声です。声の質が強い。
◯ 生徒とのコミュニケーションが良くとれているのが、始めからわかります。
◯ ラインの色で、人物の行動を分けているわけですね。
 下のQ1~3の答えをぼくはぼくなりに持っています。が、書きません。
Q1 生徒が行なった「学習活動」は何と何でしょうか。
Q2 その「学習活動」により、生徒は具体的にどんな「学力」を「習得」しましたか。

   これが最も重要なことです。
△ 27分40秒 書かせないで、聞くことだけさせたい時は
  「手に持っているものを離しなさい」
  と言わねばなりません。
◎ 持っていきたい地点があって、そこに向かってグイグイ進んでいくのはとてもよい。
  一直線な力強い指導。必要なことです。→これがCさんの最大の重要な長所です。
□ 指導の流れ
   教師の発問⇒ 
   数回(4、6人?)の生徒の発言⇒ 
   教師の説明⇒ 
   教師の板書=生徒の視写
  この中で最も多くの時間を費やしたのは「板書」 
  つまり、生徒の「学習活動」のほぼすべては「ノートへの視写」
Q3 ノート視写は生徒のどんな「学力」を育てるか。
□ 生徒が質問 38分52秒「受身と主体の違いって何ですか?」
  →ここで初めて、授業計画にない「事件」がおこりました。
△ 普通教室、特別支援教育に共通して、
  黒板の板書に使用していいのは「白」と「黄色」だけだと、専門家は言っています。
◎ チャイムと同時に終了したのはすばらしいことです。
  これができるだけで、プロへの道は開けます。
(傭兵)

高校国語指導案・実習生のこと
1「実習生が相談に来た」
2「国語科実習生Cさんへの手紙」
3「実習生への授業批評1」C女さん
4「実習生への授業批評2」D男さん
5「実習生への授業批評3」E女さん
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高校国語指導案・実習生のこと4「実習生への授業批評2」D男さん

2013-02-14 18:43:33 | 中高国語など指導案
カテゴリー別目次 
高校国語指導案・実習生のこと4「実習生への授業批評2」D男さん
2013-02-14reup
作成日2011年06月19日

[実習生研究授業参観一人目・D男さん]
2011年6月*日(火)1校時 D先生・高校3年教室 9:22~45参観
 (参観が遅れ申し訳ありません)
● 安部公房ですか~ 難。短文であるだけが救いです。
◯ 教室に入った瞬間の、D男さんの「姿」がスッとして美しい。大事なことです。
  (背が高いのも得。うらやましい)
◯ 手がきれい。これも大事なことです。
◯ 立ち位置をだいぶ意識なさっているように感じました。
  教師は必ず左右どちらかに視線が偏るくせがあります。
  それを前後左右全体に眼が届くようになるまで、
  毎回意識して3年程かかると言われています。

  D男さんには際立ったクセがなく、全体に視線を配ろうという意識があります。
◯ 指名で生徒を名を呼ぶ声がとても明解です。
◯ 途中、説明をしながら、うつぶせている生徒にすっと触れ、起こしながら、
  授業の流れは止めませんでした。
  大変すぐれた指導行為です。
△ ひとつの発問について、一人しか指名しませんが
  「わからない? では考えていてください。では◯◯くん」
  「次◯◯さん」

  と3~5人指名するのもよいと思います。
  =野口芳宏先生は「生徒にやる気など期待したことはない」とおっしゃいます。
  バシバシさす、次々読ませる。「あとでもう一度さしますよ」と言いプレッシャーをかける。
  『価値ある強制こそ授業だ』ということです。
△ 何をしている時間なのか。
  今、ノートに書かせているのか、訊いたことを考えさせているのか、答えさせているのか、
  「となりと言い合いなさい」などと相談させているのか。
  何をさせようとしているのか意識すると、メリハリのある授業になります。
  生徒が「自分は今、何をすればいいのか」がはっきりわかるようになります。
  今は、すべてがつながって流れていっています。
● まあ、とにかく、D男さんがカッコ良すぎ。むだな動きもほぼない。
◎ 「エー、アー、ウー」
  をひと言も言いませんでした。非常に優れた能力をお持ちの証明です。
  (授業中に50回、100回、エー、エー、と言う教員がけっこういるのです)
  ありがとうございました。
(傭兵)

高校国語指導案・実習生のこと
1「実習生が相談に来た」
2「国語科実習生Cさんへの手紙」
3「実習生への授業批評1」C女さん
4「実習生への授業批評2」D男さん
5「実習生への授業批評3」E女さん
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高校国語指導案・実習生のこと5「実習生への授業批評3」E女さん

2013-02-14 18:43:14 | 中高国語など指導案
カテゴリー別目次 
高校国語指導案・実習生のこと5「実習生への授業批評3」E女さん
2013-02-14reup
作成日2011年06月19日

[実習生研究授業参観一人目・E女さん]
2011年6月*日(火)6校時 E先生・高校1年(12人)『徒然草』

◯ <横書き指導案>に大賛成です。
  ぼくは十数年前の市と県の教育課程レポート提案で<横書き>でした。
  そういう時代です。
花◎ 指導案にかなり明確に「せりふに近い形」で「発問」がかかれています。
   これは重要なことです。
△ 古典は中・高に関わらず、「音読」が必要だと考えています。
  ぼくは現代文でも、初めに必ず5分前後、生徒に音読させます。(=全員一斉の方法で)
◯ 始めの説明のあと音読が始まりましたね。
◯ ぼく以外で「追い読み」させる人に数十年ぶりに会いました。
  すばらしい授業技術ですよね。
  ただ、「はい」は不要です。
 教師「えのきの僧正で」 生徒「えのきの僧正で」
 と間(ま)でテンポをとった方が流れが良くなります。
 (注:「僧正で、ハイ」と教師が言う必要はない、ということ)
◯ 「立って答えなさい」
 その通り、指示はビシッと命令調でするものです。これも良いテンポを生みます。
 とにかく、指名が多いだけで、もうすばらしい。生徒の学習活動が多い。
花◎ したがって、授業自体が「発問」―「指名」―「発言」を柱にして進みました。
  (代案)
   生徒によりますが「板書して視写」させるのではなく、
   「これから言うので聴写しなさい」
   で済むノート指導もあり得ます。
   これも、スピード感が出て、テンポが生まれるからです。
● あの…言い方が難しいのですが、E女さんは一見弱々しい感じにお見うけしましたが、
  授業になるととても「いい味」を出しますね。
  よわっちそうだけど、バシバシ指名して、しかも、生徒があきない雰囲気を持っている。
  ていねいさと、生徒への謙虚さがそう感じさせるのかも。
  ぼくもよく、読んだ生徒に
  「ありがとうございます。とてもはっきりした読み方でした」
  と言います。
◎ 知ってか知らずか『一時一事』が、
  指示・発問の流れの中でなんとなくできている気がする。
△ 「ほめ言葉」を覚えて、生徒に
  「うまいです」「そう!100点」「よく言えました」
  などと言えるとさらによいです。
● なんだか不思議なおもしろさがある授業でした。
★ 授業案見ないで、これだけ「発問」―「指名」ができれば充分合格でしょう!!
● 僧正より何よりE女さんがおもしろい。
(傭兵)

高校国語指導案・実習生のこと
1「実習生が相談に来た」
2「国語科実習生Cさんへの手紙」
3「実習生への授業批評1」C女さん
4「実習生への授業批評2」D男さん
5「実習生への授業批評3」E女さん
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中学国語指導案・まさに圧巻と言われた授業・いろはうた1

2013-02-14 00:26:04 | 中高国語など指導案
カテゴリー別目次 
中学国語指導案・まさに圧巻と言われた授業・いろはうた1
2013-02-13reup
作成日2011年7月12日
「じゃあ、最後にF男先生に聞いてもらおう。みんなうしろ向いて。さんはい」
23人の中学一年生はうしろを向くと、なぜか次々に立ち上がり始めた。
誰も立てとは言っていない。
そして、体を45度くらいF男先生に傾けて(そんなはずはない)、一斉に言い始めた。
「色はにおえど 散りぬるを……」
終わると僕は言った。
「丸つけコンビに拍手してあげなさい」
ニコニコして隣に拍手すると満足して生徒は席に着いた。

今日は夏休み前、最後の授業だった。
クソ暑いし、僕自身が相当疲れていたので流すことにしていた。
中三も高二も予定通り流して七校時の中一を待った。
すると、中二担任の国語科F男先生が来て、
「今日の中一の授業を見せてください」
と言った。
十年目で若々しく、キャパシティにあふれ、大人気のイケメンだ。
僕は五十になるおじさんで、才能はなく、魚のような顔をしているらしい。
正反対だ。
あんな顔に生まれたかった。……まあ、それはいい。
「いや、あのいいんですけど、今日は物語を読んで終わるつもりで……
 でも、その、なんとかします。どうぞ」
「はい」

僕は勝手に言い訳をして考え始めた。
何をしよう。
一年生の教科書をめくると「いろはうた」があった。

七校時。
熟字訓フラッシュすべて、高校二年用指なぞりプリント、教科書その他を持って教室へ行った。
チャイムと同時に授業が始まるのをF男先生は知っていたのか、挨拶が終わると後ろに立っていた。
生徒が訊く。
「なんで、F先生がいるの?」
僕は予定通り答える。
「僕がいつも、一年生はすごいって自慢しているのを盗み聞きしたらしいよ」
今の一年クラスはこういう見学者に燃えるのだ。
熟字訓フラッシュをいつもの1秒・2枚のスピードで。
高校二年用指なぞりプリントを配っていつものように五問だけテストまで。
「満点の人」
と聞くとほぼ全員手を挙げる。
そういえば丸つけのとき一人が、
「赤ペンを忘れたので貸してください」
と言った。
使い古しを削る時間がなくて、新品の削り置きの赤えんぴつを僕は持っていた。
「今日のは、削りたて。新品の頭が良くなる赤えんぴつだよ」
すると、
「僕も忘れたことにして貸してください」
「わたしも使いたいです」

五人、六人と生徒は借りた。
かわいい。いや、たまらなくかわいい。

さて、本題に入る。
「いろはうたって知ってる?」
「知ってる知ってる!」
「じゃあ、言ってみようか。さんはい」

イロハニホヘト……
それで終わった。
一人の男子だけが半分くらい粘った。
「今日は、全員が最後まで言えるようにしましょう」

教科書のひらがなだけの「いろはうた」を追い読み。
漢字仮名交じりの「色は匂えど散りぬるを」を追い読み。
現代語訳を追い読み。
そのあと、漢字仮名交じりを変化のある繰り返しで、15回ほど音読。
板書を教師と同じ早さで視写。
板書を消しながらの暗誦、5回。
これでほぼ全員が暗記した。
「これから一人ずつ言ってもらいます。
見ないで言える人は見ないで。読む人は読んでいいです」

そのあと、さらに4回練習。
端から一人ずつ立たせて言わせる。
「うまいっ。拍手」
「素晴らしいっ。拍手」
「上手っ。拍手」

F男先生はうしろで一緒に拍手していた。
さすがだ。
23人のうち7人が時々ノートを見たり読んだりした。
残りの16人は堂々と暗誦した。

「じゃあ、最後にF男先生に聞いてもらおう。みんなうしろ向いて。さんはい」
F男先生に、大声の暗誦を言い終える。
努力を讃えて、丸つけコンビに拍手させ合ったあと、こう言った。
「F男先生に感想聞いてみようか。きっと褒めてくれるよ」
F男先生はとてもしゃべりがおもしろいと有名なので、ちょっと期待した。
でも、なぜかF男先生はものすごく真面目にまるで研究授業の助言者のようなことを言った。
「素晴らしいやる気のある授業でした。これからも頑張ってください」
そんな言葉だった。
生徒は全員、体ごとうしろを向いて聞いていた。

生徒全員が立ち上がって、F男先生に暗誦したのに笑ってしまったのは帰宅してからだった。
それまで、それが特別なことなのに、気がつかなかった。
自分がどうやって家まで帰ってきたか、少し覚えていない。
それくらい何度も何度も授業を思い返した。
僕自身が少しぼぉっとするくらい勢いがある授業だった。
本当のところ、F男先生は何を見、どう感じたのだろう。

45分の授業の最初、生徒は誰一人「いろはうた」を言うことができなかった。
45分後、全員が漢字仮名交じりの発音で読んだり暗誦したりした。
生徒自身が何人も感想に書いた。
「最初全然言えなかったのに、最後言えるようになった」

野口芳宏先生が30年間変わらず言い続けてきたのは、
「授業は、生徒の向上的変容を促す行為である」
ということだ。しかも、
「ひとコマの授業の中で、向上的変容を実現しなければならない」
出張授業のDVDの授業、実際の小学生相手のライブの授業、どれも同じように、
「この時間が終わったら、できるようにしよう」
と野口先生は言う。

今日、僕が思いついて目指したのはそういうことだった。
ただ、僕にできるのは「いろはうた」を全員に読んだり暗誦したりできるようにさせる。
それだけだった。

2013-02-13追記:
生涯最高の授業をひとコマ選べ、と言われたら、この授業を選ぶと思う。
指名なし討論より、もの凄い授業だった。
僕は宗教的なことを言うのは好きではないが「神がかった授業」だった。
僕と生徒全員が、30センチくらい宙に浮きながら、一緒に登って行った。
そして、45分前とは違う人間になった。
そんな授業だった。
参観して頂いたお陰だ。

中学国語指導案・まさに圧巻と言われた授業・いろはうた2
■生徒感想■ ■参観F男先生感想■
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中学国語指導案・まさに圧巻と言われた授業・いろはうた2

2013-02-14 00:25:25 | 中高国語など指導案
中学国語指導案・まさに圧巻と言われた授業・いろはうた2
2013-02-14reup
20110712
■生徒感想■
1 「いろはうた」をやりました。
  小学校でならっていたのでテストの時スラスラといえました。
  先生のおかげで胃がいたいのがなおりました。
2 今日はいろはうたを全部覚えた。
  最初は「いろはに オエド(注:たぶん、お江戸)」しか言えませんでした。
  嬉しかったです。
3 いろはうたでとまどったりしてたいへんな事がありましたが、
  最初よりは少し読めたのでよかったです。
4 この授業好きです。
5 いろはうた、今日初めてで今日覚えた!!
  今日のこと忘れないようにしないと♡
6 45分間でここまでおぼえられるものなんだとおもいました
7 私は音読が大好きなのでこれからもがんばりたいです
8 前に覚えていたけど少しちがいました。
  でも、今日ちゃんと覚えられて良かったです。
9 前までいろは歌がいえなかったのにいえるようになった
10 いろはうたをちゃんともっとおぼえたいと思った!
11 いろんな意味で最悪だった でも、とてもたのしかた。
12 いろは歌をおぼえた
13 いろは~おろしろい~
14 今日をけふといってしまってざんねん
15 楽しかったです。
16 詩を読んでいたらすぐに時間がたった。
17 楽しかった。
18 ベルギーワッフルおいしいって本当ですか
19 いろはうたは今日はじめてしり少し覚えた。

■参観F男先生感想■
▼授業後すぐの感想票▼
 こんな先生に持ってもらったら、もっともっと国語が好きになっていたと思います。
 それが素直な感想です。
▼翌日頂いた感想▼
 まさに圧巻でした。
 グイグイと生徒が惹き付けられる様子がすぐにわかりました。
 今回の授業では「漢字」と「いろは歌」を扱っていらっしゃいましたが、
 丁寧さの中にも力強さを感じ、
 気が付けば授業のスピーディーな展開に乗せられていました。
 何事も徹底することで、こうも授業が変わるのかと痛感致しました。
 傭兵先生ありがとうございました。
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中学国語指導案・討論の初歩指導手順

2013-02-11 15:24:04 | 中高国語など指導案
中学国語指導案・討論の初歩指導手順
2013-02-11reup
作成日20111002
ふう様からコメントを頂いた。燃える質問内容だ。
初めて国語授業を始める教員が「国語授業で討論」するにはどうしたらいいか考えてみる。
「中学1年教科書・さつき」での「クライマックス討論」実施を仮定する。
討論以外の読解指導は省略。

[授業の指導項目]
  ※このとおりやりましょう、ということではありません。
   ここから、できることを拾い上げましょう、ということです。
   もちろん、このままできれば成功します。

1 教師が全文を読み聞かせる。
2 生徒が感想を書く。
3 生徒が列の端から順にどんどん立ち、全員感想を読む。
4 「クライマックス」の「定義」を板書して視写させる。
  一秒も考えさせない。教え込む。
   ①物語の最高潮
   ②いちばん盛り上がるところ
   ③緊張感の高まる頂点

5 桃太郎、ドラえもん、白雪姫などの「クライマックスはどこですか」と訊く。
6 発問1『さつき、のクライマックスはどこですか』
   ①段落で選ばせる。
   ②ノートに書かせる。
    (長文すぎて段落番号を降らせる時間もないので「何ページ、何々の段落」でよい)
7 生徒を一列立たせて前から言わせる。
8 教師は同時に早く板書する。
   ①A=p64「次に」 B=p66「動作が」のように。
   ②横に並べて書く。
9 一列全員言わせたあと。
  指示1『黒板以外の意見がある人立ちなさい』
      教師は端から別のクライマックスの場所を言わせ、続けて板書する。
      合計10か所出たと仮定する。AからJまでだ。
10 指示2『クライマックスの定義を読みなさい』(ノートにある)
11 発問3『黒板の10個の中で、
      クライマックスとして最もふさわしくないものを一つ決めなさい』

   (丸付けコンビで10秒くらい相談させる。30秒では長い)
  指示3『一人一回必ず手を挙げなさい。一番ふさわしく、ない、ものですよ。
      A、*人(人数板書)。B、*人。C、*人…』

   (大抵は途中で圧倒的に多い挙手、又は十人以上の挙手が二つくらい出る)
   (そのとき、サッサと「C消します」「DとE消します」と進む)
12 指示4『残りの8個の中で、最もふさわしくないものを一つ決めなさい』
   ①同様。一つ消す。
   ②以下繰り返す。必ず一つずつ決めさせる。
   ③そして 二つだけ 残す。
13 発問4『今度は、二つの中で、クライマックスとしてふさわしいのは
      どちらか決めなさい。
      迷っていても必ず決めなさい。
      あとで変えてもいいですから今はすぐに決めなさい』

   ①必ず、ノートにどちらか記号を書かせる。
   ②コンビで相談させてもよい。
14 指示5『Bの人。*人(板書)。Fの人。*人(板書)』
15 指示6『ノートに、そちらを選んだ理由を書いて持って来なさい』
16  ①教師は全員のノートを見て、何も考えず褒めまくり、丸をつける。
   ②一人2秒。
   ③生徒が待つ列、を決して作らないと心に決める。
17 指示7『これから、全員ノートに書いたことを発表します。
      読むだけでいいのです。
      どんなに短くてもいいです。
      読まない人は0点を先生のメモにつけます』

18 生徒に発表させる方法。
   例1:列の端から順番に指名して、立たせて言わせる。
   例2:丸付けコンビでじゃんけんをさせて、
    「勝った人が先に言います。この列で勝った人起立。前から言いなさい」
   例3:同様にじゃんけんのあと、
    「勝った人、手挙げる。
     早い者順で立って言います。言ったら座ります。
     先生は座席表にメモするのでズルはできません。
     最初に言ったほうがすっとします」
    「今度は負けた人が全員言います。早い者順です」

   例4:本ブログの通りの手順で「指名なし発表」をさせる
19 反論を言わせる。
  チャイムが鳴ったら終わり。どんなに途中でも終わる。

[初歩の討論指導の留意点]
1 討論成功の最大にして最重要なことは「二つに絞る」ことである。
  二つと三つとでは、数倍、十数倍、授業の難しさに差が出る。(向山洋一氏による)
  二十年修行しても、三つで討論を成立させられる国語教師はまずいないほどだ。
  「二つに絞る」ことは、初歩・経験を積んだベテラン両方の大原則だ。

2 二つに絞るとき、どんどん消していくが、
  正解と教師が考えているものが消えてしまっても良い。
  (★これは、初歩だから。僕も度々そうなった)
  目的は「意見を書き」「発表すること」にある。
  「意見を書く力」と「人前で発表する力」を身につけさせるのが授業の目的だ。
  正解を出すことではない。

  (★この、授業の目的は、初歩・経験者に共通する)

3 全員のノートに、理由を書かせる。
  書けない生徒がいたら、教師が赤鉛筆で薄く、生徒が言える言葉で書いてあげる。
  これで初めて討論が成り立つ。
  「書かないことは発表できない」
  これが、討論、あるいは国語授業の原則である。
  生徒の長い訓練ののち、書かなくても発表できるときも来る。

4 教師は、全員のノートに、大きくはっきり丸をつける。
  これで自信がつく。生徒は自信がないから言いたくない。

5 生徒が言ったことは、全部褒める。
  褒めまくる。
  決してけなさない。
  直しもしない。
  すべて一言まで認める。

●中学国語「さつき」クライマックス討論発言録音起し
1定義確認と候補段落確認
2候補を二つに絞る・理由を書き全員提出
3発表の隊形・指名なし発表の仕方
4反論の言い方を教える
5指名なし討論・ニ回目発表と反論
6指名なし討論・反論/討論終了
7見本作文と生徒優秀作品
●指名なし討論は有効か・野口芳宏氏の批判に
●国語授業中学・討論の初歩指導手順
 ●国語授業『さつき』すさまじい高レベルmr.rain's
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中学国語指導案・さつき・クライマックス討論記録1

2013-02-11 14:47:05 | 作文・生徒感想・討論
中学国語指導案・さつき・クライマックス討論記録1定義確認と候補段落確認
2013-02-11reup
作成日20110815

◆前日準備◆
■[クライマックス前日予想]2011年6月10日・金■
1説明
「クライマックスって知ってますか」
(色々答える。さっさと辞書を引き、物語の最高潮、などと先に言う)
板書:クライマックス
   ①物語の最高潮
   ②いちばん盛り上がるところ

2発問
「さつき、のクライマックスはどこですか。一つの段落を選んで、シャーペンで囲みなさい」
机間巡視して、囲めた生徒の段落を見る。
メモしていく。
うまくばらけている。
山場の始まりや、結末部分を囲む生徒もいる。
うまくいきそうだ。
3予告
「あした、クライマックスを決める話し合いをします」

[1時間目録音起こし] 2011年6月13日・月(45分授業)
「熟字訓フラッシュカード」「指なぞり写し書き5問」の指導8分45秒間
8分45秒を0分:00秒とする
台詞に通し番号/教師台詞●印・黒字/生徒台詞・太茶/注釈・太黒

■クライマックス定義確認■
0:00
1●
六月十三日、月、二重丸、さつき、とじかぎ、クライマックス。(声に出しながら板書している)続きいきます。星印、いち。(声に出しながら板書している。以下同じ)
クライマックスって何だったかっていうことが(生徒・物語の最高の…)そうだね。もう一回書きなおしてね。一つ付け加えます。まるいち、同じことだけど書くんだよ。 (生徒・同じページに書いてもいいですか)同じページに書いてもいいですよ。 (生徒・星書く?)書きます。大事だから。黒板と同じに書きます。物語の最高潮。今、覚えてた人いたね。潮はしおっていう字だね。まるにが、いちばん盛り上がるところ。三つ目に、この前確かあ、Iさんだったかもしれない、ちょっと調べて言ってくれたことがあって、難しかったので書きませんでした。でも今日これ書かないと、みんなが勘違いするので書くことにしました。緊張、ドキドキね、ハラハラ、ん、そういうことそういうこと、緊張感の高まる頂点。頂点だね。いちばん上ってこと。これ付け加える。
(生徒、板書を視写している)
(板書)①物語の最高潮
    ②いちばん盛り上がるところ
    ③緊張感の高まる頂点

2:40
2●
今、追いついている人。よーし。まだ一人だから終わった人手あげてごらん。に、さん、よん、ご、ろく・・・しち。もうそろそろこの時間で書き終わんなきゃ。六月の半ばなんだから。はち、きゅう。じゅう、じゅういち、じゅうに。(残りは待たない)

■クライマックス候補を四角で囲む■
3:08
3●
教科書出しなさい。この前、先生がみんなの間を回って、クライマックスどこかなっていうのを聞いて回りました。そうしたら、六個の人の話を聞きました。もしかしたら、他にもあるかもしれません。が、今日の勉強は初めてこの勉強するので、他にもあるかもしんないんですけど、ちょっとそれは置いといてください。
これから言う所を、誰かに読んでもらって、シャーペンで四角で囲みます。六十四ページ開きなさい。六十四ページ。えーっと。Iさん、Sさん机つけなさい。見せてもらいな。のぞきなさい。 (Iさんが教科書忘れたので)貸してあげたいんだけど、今日は先生ちょっと貸してあげられません。
4:12
4●
六十四ページ上の段。終わりから六行目「次にザァーっと」というところ。Hさん読みなさい。次にザァっとっていうところ(探すのに妙に手間取っている)六十四ページ上の段、終わりから六行目。次にザァっと。最初から十五行目。読んでごらん。
5女子
次にザァっと何かが枝を引っかきながら堕ちていく異様な音が聞こえた。おおっと叫び声とも驚きの声ともつかない声がきこえた… (●いいよ)かと思うと、ガラガランと大きな岩が(●岩が)岩が(●岩ががけから)岩ががけから落ちていくような音に続いて、それが谷底にぶつかるかわいた不気味な音がした。

6●
よーし、よく読めた。今の五行全部四角で囲みなさい。シャーペンで。サッサと囲む。よん、さん、に、いち、ぜろ。そうしたら上に、アルファベットのAって大きく書きなさい。ここがクライマックスだと思う人。一人いました。
7●
ページめくって、六十六ページ。上の段。三行目。Hさん。「動作が止まったとき」から読みなさい。
8女子
動作が止まったとき、惇は正作が右手を離してしまうのではないかと感じた。惇、人を呼んでこい、さっきのきこり小屋のじいさんだ。すぐに行け。

9●
よく読めた。今の上の三行、四角で囲みなさい。そして上にアルファベットのBと書きなさい。よん、さん、に、いち、はい、もう書けました。これがクライマックスだという人はいますか。
10●
三つ目、同じページ、上の段、左のほうです。Sさん。終わりから五行目「一枚岩をまっすぐにおりると」から読んでください。
11女子
一枚岩をまっすぐにおりると、来たはずの道ではなく草と岩ばかりの、草と岩ばかりの場所がある。惇は来たときに通ったときの赤土を探した。見つからない。一枚岩を振り返、振り返って、きこり小屋の方角を思い出そうとしたが見覚えのあるシダが見えた。シダに向かって(●こいわ)小岩を踏み越えて走りだした。道はすぐに見つかった。惇はもううしろも振り向かず(●振り返らず)振り返らずがけぞいの道を懸命に走りだした。

12●
四角で囲みます。四行。よん(生徒・これCですか)いいこと言ったねえ。さん、に、いち。そして一枚岩、の上にCと書きます。ここじゃないかなあと思った人いますか。
13●
ページめくって。左側、ページ六十九ページ。六十九ページの下の段。これちょっと長いので最初と終わりだけにします。二行目「正作はまだ無事で」K君、お願いします。
14男子
正作はまだ無事でいるだろうか…

15●
え、いいよ、もう一度読んで。
16男子
一枚岩を出てからずいぶんと長い時間が過ぎた気がする。

17●
じょーずだ。そしたらいちばん最後のほういって、お願いだから、っていうの読んでごらん。
18男子
あ、ここか…お願いだから助けてください。

19●
上手だ。今のところ全部四角で囲みなさい。十数行です。よん、さん(生徒・Dですか)そうだねえ。に、いち、ぜろ。上に大きくアルファベットのDと書きます。
20●
ページをめくって。七十ページ。上の段。後半半分からあとです。すると左の下の、ってわかる? Y君。すると左の下のって読んでごらん。
21男子
すると左の下の岩のあたりから笑い声がした。笑い声は笑い声は小さく聞こえて途絶えたかと思うと、前より大きな聞き覚えのある笑い声に変わった。正作の声だ。「とうちゃーん!!!」
(ものすごく遠くに向かって言う感じの大きな声で)

22●
うまーいっ。すばらしいっ。はい四角で囲んで。今度はEだね。E、FのE。今のうまかったねえ。あんなに上手に読めると思わなかった(誰か生徒が・とうちゃ~ん)次の行すぐ。惇は正作を呼びながら。Y君、三行読んで。
23男子
惇は正作をさけびながら(●呼びながら)呼びながら声の方向へ走った。見おろすと向かいの岩場とのはざま(●やまみずが)山水が流れ落ちる場所にある岩の上に、正作は笑いながら老人と座っていた。

24●
とてもはっきりしている。今の四角で囲んで。なんて書く?
25
えふ!!!


●中学国語「さつき」クライマックス討論発言録音起し
討論の初歩指導手順
1定義確認と候補段落確認
2候補を二つに絞る・理由を書き全員提出
3発表の隊形・指名なし発表の仕方
4反論の言い方を教える
5指名なし討論・ニ回目発表と反論
6指名なし討論・反論/討論終了
7見本作文と生徒優秀作品
●指名なし討論は有効か・野口芳宏氏の批判に
●国語授業中学・討論の初歩指導手順
●国語授業『さつき』すさまじい高レベルmr.rain's
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中学国語指導案・さつき・クライマックス討論記録2

2013-02-11 14:46:08 | 作文・生徒感想・討論
中学国語指導案・さつきクライマックス討論2候補を二つに絞る・理由を書き全員提出
2013-02-11reup
作成日20110815
台詞に通し番号/教師台詞●印・黒字/生徒台詞・太茶/注釈・太黒

■候補を二つに絞る■
10:00
26●
よし。さん、に、いち、ぜろ。シャーペン一回置いて。
27●
ここ見て。 (板書してある)クライマックスってどんなものか読みましょう。さんはい。
28
モ~ノ~ガ~タ~リ~ノサイコ~チョウ

29●
そーんな…。モ~ノ~ガ~タ~リ~ノサイ(幼児っぽい読み方)物語の最高潮。さんはい。
30
物語の最高潮

31●
はい、二番さんはい。
32
一番盛り上がるところ。

33●
三番。
34
緊張感の高まる頂点。

35●
この三つのことを考えると、今のAからFまでの中で、二つはすぐに消えますね。どれとどれですか。
EとFが消えるとわかる人。EとFが消えるとわかる人。だね? じゃ、EとFにバツを書きます。シャーペンでいいです。EとFという文字をバツで消しなさい。もうここは明らかに緊張感、今ね、Mちゃんが言ったみたいに緊張感がないね(生徒・先生、EとF上でいいですか)上でいいの。
11:02
36●
ではね~。A、B、C、D、教科書に折り目をつけます。すぐ開けるように(生徒・え、どういう意味ですか)教科書のABCDのところがすぐ開けるように、こうやって折り目つけんの(生徒・先生、先生あのどっちとも)そういうときは一か所でいい。すぐ開ければいい。
11:32
37●
A、B、C、D、どれがクライマックスか決めましょう。どれだと思いますか。じゃーね。四つあると多すぎるので、A、ぱっとめくれるね、折り目がついてるから。「次にザァっと岩をすべり落ちていく異様な音が聞こえた」、B「動作が止まったとき、惇は正作が、惇、人を呼んでこい、B」、C「一枚岩をまっすぐにおりると来たはずの道はなく」、D「下の段、正作はまだ無事でいるだろうか」
12:06
38●
この中でいちばんクライマックスとしておかしい。ふさわしくない。消すべきだ。どれだ。一つ決めなさい。では十秒間。丸つけコンビで相談します。じゅう、きゅう、はち、なな、ろく、ご、よん、さん、に、いち、ぜろ、ストップ。(ワイワイと色々言い合っている)
39●
では、消すものを一つだけ手あげなさい。いくよ。手あげる。まだ、まだ、いくよ。
Aを消すべきだという人。いち、に・・・十一人。
Bを消すべきだという人。ひとり、ふたり、三人。
Cを消すべきだという人。四人。
Dを消すべきだという人。ぜろ。
Aを消します。
13:02
40●
Aの上にバツをつけなさい。シャーペン。
41●
では、B、C、Dの中で、さらにもうひとつ消すとすればどれを消すべきでしょう。 (生徒・ビービービー!)
42●
消すものを一つだけ、丸つけコンビで十秒間相談しなさい。じゅう、きゅう、はち、なな、ろく、ご、よん、さん、に。消すの手あげんだよ。B消す。
43
はい
(多数)
44●
消します。Bにバツつけなさい。
13:46
45●
では残ったのはCとDです。黒板見て。ノートに写します(生徒・先生、AなくなったからAの折り目直していいですか)いいです。
46●
まず、Bと書いて四角で囲みます。全部書くことはできないので、動作が、だけ書きます。折り目ついてるから、ページ書かなくてもいいかもしれません。一応万が一のためにP六十六って書いとくね。 (Mちゃん・Bって消えたと思います)(生徒・C、Cだと思う)ごめんごめん、Cだ。ごめんごめんごめん。ごめんね。よく言ってくれた。C。ごめんなさい。Cの最初、一枚岩を。
(板書) C 一枚岩を P66
一年生は優秀だからすぐ探してくれるなあ。
47●
P六十六。そうしたらね、ここをね、四行あけます。四行あけます。そして、もひとつDいくよ。D、正作は、長いやつだよね、まだ、何ページだ。 (生徒・六十九)P六十九。
(板書) D 正作は P69

■理由を書く■
15:28
48●
じゃあね。あなたはどちらがクライマックスにふさわしいと思いますか。どちらかに必ず決めなさい。

十五秒間です。読みなさい。 (生徒・意見言えんですか)意見言えます。じゅうご、じゅうよん、じゅうさん、じゅうに、じゅういち、じゅう、きゅう、はち、読まなくても決まってる人はもう決めといていいよ、なな、ろく、ご、よん、さん、に、いち。まだ決まってない人。ではいきます。どちらか正しいほうに手あげなさい。
Cだと思う人。いち・・・六人(生徒・すみません、と手あげる)七人。じゃあ七人ってちっちゃくメモしなさい。
じゃあ、正作は、のほうだと思う人。 (ザッとあがる)他の人全員ということにしましょう。二十五から七引いて十八人。 (生徒・十八人あげてなかった)いいです。
16:32
49●
書いてるうちに、あっやっぱりこっちかなと思ったら変えても構いません。 (生徒・そこのあいだって四行あける?)四行あける。
16:40
50●
では、Cの人はここに(Cの隣の四行あいているところ)Dの人はここに。なんでこっちがクライマックスだと思うの。 (生徒・なんとなく)なんとなくはだめです。これから全員に言ってもらいますから。 (生徒・え~~~)理由を書けたら持ってきなさい。どうぞ。先生がマルつけてあげます。

51
先生、消去法でいいですか
(●消去法でいいですよ)
52
先生、えっとあの、自分が違うほうの、違うと思うところを書いてもいい…
(●そうそうそう、それでもいいの。こっちはこうだから違うと思う)
53
先生、あの、どこに書けばいいんですか。
(●となり)選んだほうの? (●選んだほうのとなりに書くの)
54●
そう、いいこと言ったねえ。そこに書いてある言葉を使って主役の気持ちになって書くの。
(録音に入らなかったが誰かが言った)
(生徒はノートに理由を書き始めている)
18:48
(一人目がノート持ってくる。教師は生徒から向かって右前、いちばん廊下側の列とその隣の列の間に教卓を置き、並ぶ場所を決めて待つ。僕はすべての授業時間の前、教室に行くとすぐ、その場所に教卓を置き直す。「生徒」がいつでも黒板に出て板書できる。生徒はノートを持ってくる場所がいつも同じだから動きやすい。並んでマルもらったあと、すぐに横に動いて行ける。列はどんどん消えていく)
(以下、せりふ番号は生徒がノートを見せに来た人数に同じ。ノートを数秒で読み、ひと言言って次を見る)

55●
そうしたら、たとえば、って書きなさい。わかった? どういうふうに書いてあるから、たとえばなんて書いてあるからって。はい、一人。一番って書いてあげよう。一番。
56●
二番。よーし。よろしい。続きをまた考えて。
57●
三番。なぜなら、なんて書いてあるから? それをここに書くの。考えて。
58●
四番。いーね。いっぱい書けたね。五行も書けたね。
59●
すばらしい。思いついたらもっと付け加えて書きなさい。
60●
発表するから、か、ってつけましょう。発表するからね。発表しますよ。すばらしい。付け加えられたらもっと書いてていいよ。
61●
すっごい。四行も五行も書いた。ベリーグッド。五百点の答えだ。(生徒・よっしゃ~)
62●
です、つけましょう。これもすばらしい。何番かわかんなくなった。八人くらいと思います。
63●
九人。ところだからです、って言うと聞いてる人がわかるね。はい次。
64●
あ、いっぱい書いた。あー、いいこと書いてあるなあ。すばらしい。
65●
十一人目。これもいいこと書いたねー。すごい。次。
66●
十二人。いいこと書いたねえ。です、をつけましょう。すばらしい答えです。もう何人かわかんなくなったからマルだけね。
67●
六行も書いた。あー、すばらしい。ベリーグッド。
68●
すばらしい。はい、スラスラ読めるようにしとく。
69●
です、をつけましょうね。ベリーグッ。
70●
よーしすごい。
71●
あーすごいねー。
72●
間違えた! 今、先生にマルもらった人。自分の磁石をはずして、黒板のCかDのほうに貼りなさい。
(生徒はドドーっと出る。僕はノートを読み続ける)
(白丸磁石直径3センチに全員の苗字を書きホワイトボードに席順に貼ってある)

73●
すばらしい答えだ。磁石貼んなさい。
74●
あーいい答えだ。
75●
たとえば、なになにと書いてあるところからわかります。聞いている人がよくわかるでしょ。もしわかんなかったらこのままでいい。わかったら書いて。
76●
すばらしい。よくやった。
23:45
77●
まだ先生に出してない人。はい、貼りに来なさい。途中でもいいから来なさい。あと三人。
78●
すばらしい。
79●
すごい。KくんはCが正解の理由と、Dが違う理由を両方書いた。 (と、全員に聞こえる声で言う)両方言っていいよ。ベリーグッド。
80●
途中でもいいの。途中でもいいの。マルつけてあげるから。他の人が言ってるあいだに書きなさい。続けて。
81●
さすがですね。すばらしいですね。
23:24
82●
そこまで。 (25人のノートを見た時間、6分04秒間)

●中学国語「さつき」クライマックス討論発言録音起し
討論の初歩指導手順
1定義確認と候補段落確認
2候補を二つに絞る・理由を書き全員提出
3発表の隊形・指名なし発表の仕方
4反論の言い方を教える
5指名なし討論・ニ回目発表と反論
6指名なし討論・反論/討論終了
7見本作文と生徒優秀作品
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中学国語指導案・さつき・クライマックス討論記録3

2013-02-11 14:45:08 | 作文・生徒感想・討論
国語授業記録中学・さつきクライマックス討論3発表の隊形・指名なし発表の仕方
2013-02-11reup
作成日20110815・0820・0822
台詞に通し番号/教師台詞●印・黒字/生徒台詞・太茶/注釈・太黒

■発表の隊形を教える■
24:50
(教室中央へ歩く)
83●
先生、ここに立ちました。先生に向かって机の正面が向くように机の向きを変えなさい。全員。(生徒・先生が包囲された)包囲された。(28秒間)

25:18
84●
これをね…手に持ってるもの置きなさい。発表の隊形って言います。言ってごらん。 (生徒・発表の隊形!)一年生は…(不明)になったからこれから何回もこれ使います。発表の隊形にしなさいって言ったら…(不明)するの。わかった?

■指名なし発表の仕方を教える■
25:36
(教室の前、教卓のところに戻る)
85●
じゃあいくよ。これから発表を始めます。
いちばん最初に言うことは「Cです」又は「Dです」(板書する)これを必ず言いなさい。そうしないと聞いてる人がわかりません。わかった? 発表点は一回二点です。なんにも言わない人には点数つきません。授業点だからね。わかった? 早口で言うとわかりません。他の人を説得するように言いなさい。
26:05
86●
Cの人はDの人に負けないぞと思って言いなさい。Dの人はちょっぴりしかいないね。よし、Dを全部たたきつぶしてやろうっていうつもりで。
はい、Cの人手あげなさい。Cの人手あげなさい。はい。Cの人この人たち。わかった? はい下ろす。
26:28
87●
では、今日初めて「指名なし発表」します。先生はさしません。言いたい人から言います。わかった? で、立ち上がって、もし同時に立っちゃったら先生がハイどっちって言ってあげます。先生がハイって言うから、その瞬間に読み始めます。

■指名なし発表・ここから時間を0:00に戻し記録■
0:00

(注:発表の次に生徒は次々起立している。普通は名前は呼ばない。
   今回いちいち名前を読んだのは、録音に生徒氏名を残すためだ。
   初めての指名なし発表で誰に発言力があるか確かめたかった。
   本来は、
   「二人以上立ったら、上手に譲り合いなさい。サッと他の人が座るんです」
   と教える。今回はこの方法は一度も教えず最後まで進めた。
   名前は呼んでいるが以下は「指名なし発表・討論」である。)

88●
始めます。まだ。「さつき」のクライマックスはどこですか。発表始めなさい。

0:08
89男子
はい(●手あげないの。立つの)んと、Cです。よろしくお願いします(●余分なこと言わないでいいの)えっと、わたしはなぜCにしたかというと、惇でしたっけ、えっと、せい、惇が正作を助けに行く、なんですよ。わかりますか(●どんどん言っていい、どんどん言っていい)Dだともうなんかクライマックスじゃない感じでもう盛り上がらないんですよ。言ってることわかりますか(生徒・わかりまーす)えっと、Dが盛り上がらない理由は、もう、せい、せい、正作が死んでしまったと思ってんですよ。なんかもう、あきらめかけてるっていうか、なんていうか、でも、Cの時は必死なんですよ。必死。もうすごい必死なんですよ。助けようとして。もうそこがもうクライマックス的な感じで盛り上がるんですよ。

1:19
90●
あのね、H君は言い方がすばらしい。そうやって説得しながら言う。はい、時間がかかっちゃうから一回そこまで。合格。すばらしい。
91男子
ありがとうございました
(生徒・拍手)
92●
そんなこと言わなくていい。拍手もしたいんだけど今はどんどん言う時間。はいどうぞ。K君。
1:35
93男子
Cです(●はい)正作がもし谷底に落ちて死んでしまったというところを想像して、自分に、あの、任された責任ていうのは小屋のおじさんを呼んでくることで、もしその小屋のおじさんに会えなかったらとか、そういうことを感じて必死にあの、走っておじさんを呼びに行くところが、僕はクライマックスの一部だと思います。

2:07
94●
すばらしいですね~。どんどん立つ。はいっ。
95・男子
Cです。惇の緊張感が伝わりました。たとえば惇が正作を助けるために走って走るんですけど、ヘビとかで時間かせぎをしちゃって、時間が・・・しちゃって時間がかかってしまって、もしかしたら正作が死んでしまったっていう緊張感が、緊張感を持って、なおかつ小屋に着いておじいさんがいたんですけど、それをもし、お願いだから助けてくださいと助けを求めて断られたらどうしようと、自分たちをハラハラさせる場面であるということです。えーとたとえば、あれ、映画とかで、映画とかで・・・わかりませんか?

3:15
96●
いい言い方だね。そこで一回切りましょう。素晴らしい発言でした。はい次、K君。次、Iさん行きます
(どんどん複数生徒が立ち上がっている)
3:21
97男子
僕はCで(●Cです)Cは・・・ところが書かれているから。で、DはCと違って惇が心配している・・・
(飛行機爆音で不明)
3:45
98●
すばらしい言い方です。次、Iさん。はい、Iさん。
3:47
99女子
私はDだと思います。なぜなら、Cはきこり小屋の方向を探そうとしたけど、焦っているがパニックにはなっていないのに比べ、Dの方は時間がどれくらいたつのかもわからないくらいパニックになっている。それに、惇は正作の最悪の事態を想像することにより、よりいっそう読者に緊張感を与えているからです。

4:14
100●
すごいこと言ったね~。二回目の人は一回目の人優先します。はい次、Aさん。
4:21
101女子
私はDを選びました。 (●よし)理由は惇が正作が落ちてしまった緊張感が高まっているところだから。惇の気持ちが物語の中で盛り上がっている感じがするからです。

4:44
102●
すばらしい。すばらしい。はい。
4:48
103女子
んと、Dだと思います。 (●Sさん)んと、正作が死んでしまったら自分のせいだとか、責任が重いことを自分で思って必死できこりのおじいさんい、きこり小屋のおじいさんに、助けを求めているし、正作の命がかかっている緊張が高まる所だからだと思います。 (●すばらしい、次、ああまだ)Cが違う理由は、Cも・・・はあるけれど正作を、正作が無事かなと思ってる所はないからだと思いました。

5:24
104●
すばらしい。K君。うん、K君、先。
5:32
105男子
んと、Cだと思います。 (●はい)なぜなら、えっとDは、いいんですか? (●いいんだよ、どんどんどんどん)Dはあの、なんかたとえばなんかヘビに、んと、なんか止まってなければ良かったとか書いてあるじゃないですか。それ、誤解なんですよ。誤解って言うかクライマックス終わっちゃってるって感じなんですよ。だから、その前に*ちゃんがCだって言って、惇があの、あの、惇が必死になんか正作を助けようとしている場面が、なんかもっとなんか、なんか。

106●
ん、ん、そこまで。うまかった。よし。O君。
6:39
107男子
僕はDの方が正しいと思います。なぜならC(●みんなのほう向いて言う。みんなのほう向いて。説得して)なぜなら、僕自身が惇の身になってみると、正作をすごく惇はそん時思っていて、僕的にはすごく、正作は今どうなっているのかな、死んじゃったのかなと、すごく僕のせいで死んじゃったのかなと思ってすごく緊張感が高まっている所だと思ったので、僕はDにしました。

7:09
108●
いいこと言ったねえ。はい次。Hさんが先。
7:13
109女子
私はDを選びました(●よし)Cも緊張するけど、もし私が主人公だったら、んと、Cで道はすぐに見つかったから少しほっとするかなと思ったからです。そいで、Dは私は頼んでて、なんかいちばん緊張、ハラハラドキドキしてるとこなのでDだと思いました。

110●
いいねえ。一回目の人優先。一回目の人優先。M君どうぞ。
7:45
111男子
僕はDだと思います(●はい)えっとその理由は、えっとDの場面を読んでいて、僕自身がなんかすごい緊張したし、したし、えと、惇がお願いだから助けてくださいって言って、なんかあのなんか盛り上がっているような感じがして、したからです。Cが、んとクライマックスではないと思う理由は、んとCはえっとCの最後・・・ってい言ったじゃないですか。クライマックスがなんかいちばん盛り上がっている所だからです。

8:47
112●
はい、はい。全員座る。まだ言いたい人、手あげなさい。おろしなさい。えーと、今日授業感想票書く時間ありません。隣りに一行か二行いつもどおり、すぐ終わった、もう終わり、まだか、一つ書いて一行感想書きなさい。あした続きをやります。あと三十秒です(チャイム鳴り始める)机戻しなさい(鳴り終わる)
10:05
生徒・起立(●あした続きをしましょう。よくがんばりました。号令)気をつけ。礼。

●中学国語「さつき」クライマックス討論発言録音起し
討論の初歩指導手順
討論の初歩指導手順
1定義確認と候補段落確認
2候補を二つに絞る・理由を書き全員提出
3発表の隊形・指名なし発表の仕方
4反論の言い方を教える
5指名なし討論・ニ回目発表と反論
6指名なし討論・反論/討論終了
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中学国語指導案・さつき・クライマックス討論記録4

2013-02-11 14:44:30 | 作文・生徒感想・討論
中学国語指導案・さつきクライマックス討論記録4反論の言い方を教える
2013-02-11reup
作成日20110823
台詞に通し番号/教師台詞●印・黒字/生徒台詞・太茶/注釈・太黒

[2時間目録音起こし] 2011年6月14日(45分授業)・二人欠席23人授業
  授業開始後「漢検小テスト」を7分50秒間行なった。
  7分50秒を0分:00秒として、経過時間を記入する。

■クライマックス候補C・D段落音読■
0:00
1●
教科書六十六ページ。開けた人起立しなさい。六十六ページ開けた人起立しなさい。ひとり、ふたり、さんにん、よにん、ごにん、ろくにん、十人越えました。じゃあ、たったまま聞いて。きのう発言できた人、手あげて。周り見てごらん。よくやったねえ。残りの人、今日全員言わせるよ。強制的だよ。はい、おろしなさい。
2●
では、思い出すために、Cで四角で囲んだ所、Dで四角で囲んだ所、両方を自分で早読みしたら座ります。いきますよ。六十六ページですよ(M・え、まだです)四角で囲みましたね。四角で囲みましたね。そこの四角で囲んだ所だけを早読みしなさい(M・あの二つともですか)二つともです。よーい始め。
1:13
(音読して座っていく)(その間に板書)
(板書)C 一枚岩を P66
    D 正作は  P69


■反論方法を教える■
2:20
3●
ノート開きなさい。昨日書いたところです。もう一度開き、開き直します。まだ昨日発言してないので今日発言しなくてはならない人、手あげて。はい、周り見てごらん。おろしなさい。
今日の目標言います。これからね、もう一回少し考える時間あげますので一度も言ってない人は先に全員言います。そのあとに、一度言った人がすること。それはね、二回目の発言を許します。もう一つはね(板書しながら)反論、という難しいことができる人はしてみてください。
3:40
4男子
えっと、その言った人に対して、ここがおかしいんじゃないかとかいう、否定する?
(●そうです)
5女子M
先生、一回目のときは、一回目からも言っちゃいけないんですか。

6●
一回目のときは、まずノートに書いてあることを言います。で、二回目から言います。
7女子M
え、じゃあ、普通の意見を言いながら……
(●あー、いいよ、それはうまくやんなさい)
8男子
先生、一回目の人に反論してもいいですか。

9●
一回目の人に反論していいですよ。だからねえ。言い方教えてあげる。一回言った人はね、これから言う人のことをよーく聞いてんの。それでメモしとくの。だれだれ君て。そしたらあと、こういうふうに言い出します。立ち上がって。
「だれだれ君に反論します」(板書)って言い始める。
4:29
10●
こっちはなんて言い出すの?(一回目の発言のこと)Cです。または(生徒・Dです)Dです。一回目の人はこういうふうにやるんだったよね。
4:40
11●
で、二回目に同じように、また賛成意見を言いたい人は「Cです」「Dです」って言うんだよね。反論を言いたい人は違います。「だれだれ君に反論します」あとは色々言い方様々だけどね。わかった?なんか反論言えそうな人、手あげてごらん(僕はとにかく討論が初めてなので様子を伺いながら進めている)(生徒・ハイ、ハイ!)よーし。おろしなさい。反論言えた人はその分にもマルつけといてあげます(生徒・よっしゃ!)
5:09
12●
ではね。一回目が言えてない人は、ちょっと練習したいと思いますので三十秒間だけ言う練習をします。では、言う、三十秒後に発表の隊形にしますので丸つけコンビに向かって、言う練習しなさい。はいどうぞ。
5:28
(言いっこしている)(訊きたい生徒は色々質問してくる。僕は答えている)
6:22
13●
では先生に向かって机の向きを変えなさい。じゅう、きゅう、はち、なな、ろく、ご、よん、さん、に(生徒・いち!ゼロ~!)ストップ。 (教室のど真ん中に向かい、生徒全員が机ごと向きを変える。丸い輪が何重か出来るような形)
6:36
14●
これから僕がこう言います。 「では、一回目の人が発言を始めなさい」一回目の人が全員発言し終わったら、僕がちゃんと印つけとくからわかります。そしたら「では、これからは二回目の人と、反論の人は言っていいですよ」って言ったら、また自由に立って言っていい。わかった?
7:00
15男子
先生
(●はい)こういうのはどうですか(●どういうの)あの例えば誰かがいうじゃないですか(●はい)それでそのあと、そのあと・・・そいでそのあと手あげて(●手あげないでいい)そいで前に終わった人が、誰々さんって(●その人に対してね。いいこと言った。先生は意味わかる)(実はよくわからない
7;28
16●
もう、こうなったらねえ(二回目以降ということ)次々言っていい。三回目でも四回でも次々言っていい(生徒・オーケー!)わかった? (生徒・よし!)だれだれ君が言う。反論言うために次の人立つ。して、また反論言いたいんだったら立つ。もうあとは自由です。三回、四回、五回何度言ってもいいです。ただし、同じ人が立った時こっちの人が三回、こっちの人が二回だったら、少ない方の人を優先してあげましょう。それが公平ってもんでしょ。

■指名なし討論・一回目発表残り■
7:57
17●
始めます。一度目の人、発表始めなさい(ためらっている)はい、あいだ空けずに言います。はい、言いなさい。隣りに、ハイ言いなさい、って言ってあげなさい。はい、Mちゃんから、どうぞ。
8:16
18女子
えっと、あたしはCです。えっと理由はえっとCは、あのCのあの段落に入るところからえっと返事がないっていうところだったけど、Dは昨日言った人いたじゃないですか、責任感でドキドキするって。けど、自分を責めているだけだと思うんですよ。だからCにしました。

19●
あいだを空けずに言います。一回目、はい、Kさん。
8:49
20女子
えー、あたしはCです。えーとDではもう小屋にいておじいさんに事情を話しているけれど、Cではまだ小屋のおじいさんのところにたどり着いていないし、道も一回わからなくなって、不安になっているところだからCです。

21●
よーし、うまく言えた。はい、あいだ空けずに言う。はい(生徒が手をあげる)立つ。
9:25
22男子
えーと僕はDを僕は選びました(●Y君はD)なぜならDでは、あつ…正作が岩から落っこちて、で、それを・・・ために老人、老人のところに呼びに言いに行って、で、そいで、呼んだんですけど、呼びに行くときに、青大将とかで時間をつぶしちゃったので、で、だから、だから、惇、だから、もし、もし正作が間に合わなくて落っこちて死んじゃったら、ん、惇が自分のせいだって思って、すごい緊張感があるからだと思います。ました。

23●
よく言えた。
10:42
24女子
Dです(●Hさんどうぞ)Dです。Dは正作がまだ生きているかについて書かれているし、命がいちばん大切なので、死んでるか生きているかについて書かれているからです。

25●
よーし。
11:01
26女子
あたしはDだと思います(●Sさん、D)んと、正作はまだ無事かどうかと考えながら走っているから、うつぶせたまま人形のように滝水にぬれている正作の幻覚を見てしまったからです。

11:09
27●
よーし。ストップ。聞いている人は反論できそうな人の名前、書いてますか。シャーペン持ったままですよ(生徒・あ、そうなの?) (いつも、聞くときはシャーペン置きなさい、と言い続けているからだろう)はい次。シャーペン持ったまま聞くんだよ。はい。K君は。
11:35
28男子
Dです(●D)えっと、Dにはなんか自分がなんか早くして呼んでこなかったらなど、自分のせいにしている言葉が次々と出てきて、えっと、思い悩むところが出ていて、気持ちが出ていると思ったからです。

29●
いいねえ~。とてもすばらしい。はい。H君。
12:07
30男子
僕はDです(●H君、D)なぜなら惇が僕にあの、正作のことを考えて、僕は・・・こうとしているからです。

31●
上手だ。あとはね。Y君とIさんのはずなんだけど。あとY君、Mさん(M君・あ、俺も言ってない)あ、ごめんM君。M君はどっちだ。
12:40
32男子
僕はDです(●Dです。どうぞ)物語のほうの呼んでいる側に惇の幻を見せることで、読んでる側にも、そのことを連想させて・・・からです。

33●
わかりやすい。はい三人、パッという。
13:00
34男子
Dです(●Y君、D)もし惇が走っているあいだに、正作が谷底に落ちてしまったら全部自分のせいになると思って走っている惇の、緊張感と責任感を感じられます。

35●
わかりやすい。あと二人、三人。Mさんはどう? Dです?
13:21
36女子
惇が正作のために走っているところの部分が、すごく読んでいる側がハラハラする緊張するところだからDだと思いました。

37●
よーし、よく言えた。あと二人。Iさん。
13:41
38女子
んーと、あたしはCです(●はい)んと、文章中で惇が来たときに通ったがけの赤土が見つからないっていう、なんだっけ、という文章の部分で、見つからないっていうことは、この文の、文章の部分で緊張感が高まったからだと思います。

14:10
39●
それでいいんです。よく言えました。さあ、立って読んでごらん(Y君・え~)読むの。ねえ。とても上手に書けた。読んで。Y君、何です(Y君・みんなと同じ)いいの同じでいいの(Y君・みんなと同じ)いいの。関係ない。とてもいいこと言ってる。自信持って言う(Y君・わるい)全然悪くない。先生が言ってんだから間違いない。
14:30
40男子
Dです。最初の文・・・というその・・・まだその文から緊張感の高まる頂点が書かれているから、僕はDだと思います。

41●
ほら、いいでしょう。いいと思った人、拍手してごらん(生徒・ふーっ!パチパチパチ)ほ~ら、ねえ。先生が言ってんだから間違いない。自信持っていいんだよ。ね。Y君はとても謙虚でいい人だからね、そういうふうに言うんだけど、とてもいいんです。ストップ。

●中学国語「さつき」クライマックス討論発言録音起し
討論の初歩指導手順
1定義確認と候補段落確認
2候補を二つに絞る・理由を書き全員提出
3発表の隊形・指名なし発表の仕方
4反論の言い方を教える
5指名なし討論・ニ回目発表と反論
6指名なし討論・反論/討論終了
7見本作文と生徒優秀作品
●指名なし討論は有効か・野口芳宏氏の批判に
●国語授業中学・討論の初歩指導手順
●国語授業『さつき』すさまじい高レベルmr.rain's
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