円の外へ

20070121開設/中学高校国語授業指導案/中学校学級経営案/発達症対応/生活指導/行事委員会指導

発達障害中学(1)ほめられたことがない

2010-04-04 17:33:58 | 発達障害対応1~5
全ページ目次
発達障害中学・生徒のせい? 
(1)ほめられたことがない

発達障害の可能性のある生徒の特徴は、たとえば次のとおりだ。

① 根気もやる気もない。
② 何かを最後までやりきったことがない。
③ だから、達成感を得たことがない。
④ だから、ほめられたことがない。
⑤ だから、ますますやる気をなくす。
⑥ できることも投げ出すようになる。


たとえば、A君は発達障害の本に書いてあることを、絵に描いたように目の前でする。

「学習障害」の知識がない教員はA君を相手にして、

「この子はどうしようもない」
「いくら言ってもだめだ」


と生徒のせいにする。

自分が不勉強で、素人で、正しい対処方法を知らないだけなのに

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発達障害の基礎 定義・授業対応等①
ADHD児を叱っても無駄
発達障害・掲示物を黒板周りに貼ってはならない
発達障害の基礎 発達障害研修会感想2006年度
発達障害の基礎1・ADHD特徴と褒める事
発達障害の基礎2・ADHD低い自己評価と不安
●発達障害中学(1)ほめられたことがない
(2)一度に一つのことしか覚えられない
(3)筆箱の中には必要なものだけを
(4)筆箱は定期的にチェック
(5)片付けるってどうすること
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発達障害中学(2)一度に一つのことしか覚えられない

2010-04-04 17:33:56 | 発達障害対応1~5
わかる目次
発達障害中学・生徒のせい?
(2)一度に一つのことしか覚えられない

たとえば、ADHDの第一の特徴は、 
<作業記憶が一つしかない>
ということだ。
一度に一つのことしか覚えられないのだ。
LDは、
<ある特定の能力だけが>
落ちている。
だからこそ、対応すべき「正しい、方法・技術」が必要だ。
教員は、本を読み、書いてあることをそのままするしかない。
自己流では対処できない。

① 一時一事。一度に一つのことだけを指示する。
② 細分化する。スモールステップで授業する。
③ ほめる。どんな小さなことでもほめまくる。

他にもいろいろあるだろうが、最初にすべきはこの三つに尽きる気がする。
その先に、目に見えないずっと先に、その子は

「やりとげる経験をして」
「ほめられる喜びの実感を得て」
「根気が身についていく」


かもしれないし、そうできないかもしれない。
中学校の教員ができることはすべきだから、小学校のせいにしても仕方はない。
だが、事実として、小学校三、四年からずっと放って置かれた生徒を
中学で教えなおすことは大変な困難を伴う。

「小中連携」に必要性があるとしたら、
学習障害の「現状」と「対処方法」についてこそ、連携すべきだ。

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(2)一度に一つのことしか覚えられない
(3)筆箱の中には必要なものだけを
(4)筆箱は定期的にチェック
(5)片付けるってどうすること
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発達障害中学(3)筆箱の中には必要なものだけを

2010-04-04 17:33:54 | 発達障害対応1~5
わかる目次
発達障害中学・生徒のせい?
(3)筆箱の中には必要なものだけを

「筆箱の中には必要なものだけを入れさせる」

とものの本にはある。
「なにも、そこまでやらなくても」
とぼくは少し前まで思っていた。

しかし、あるときわかった。
筆箱の中まで管理しなければ低学力は克服できないのだ。
話を聞くことができない生徒は、ほぼ例外なくいつも何かをいじっている。
筆箱の中がぎゅうぎゅうにつまっている。
又はからっぽ。
ぎゅうぎゅうにつまっているのに、
「鉛筆」
「赤鉛筆」
「消しゴム」
「短い定規」
だけは入っていないことが多い。
それがわかってからぼくは、学年の最初の授業で次のことをしている。

① 教科書のアイロンを全員にさせる。
 (教科書を広げて両手で押し付け手を離しても閉じないようにする)
② 筆箱の中に入れるべきものの指定。
③ 指定したとおり入れてあるか一斉にチェック。

こうするだけで、一年間の授業が大きく変わる。
生徒の集中力と、手早さが変わるからだ。
今までは生徒が、
「なぜ筆箱の中まで指定されるのか」
という文句を言ったとき、
「勉強に関係ないものは学校にもって来るべきではないからだ」
と答えていた。
今は違う。
「鉛筆、赤鉛筆、消しゴム、短い定規以外のものを筆箱に入れる人は、
学力が落ちるからです。
頭が悪くなるのです。」


これは事実なのだ。

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発達障害中学(4)筆箱は定期的にチェック

2010-04-04 17:33:52 | 発達障害対応1~5
わかる目次
発達障害中学・生徒のせい?
(4)筆箱は定期的にチェック

筆箱の中は定期的にチェックする。
具体的には、筆箱の中身をすべて机の上に出させる。

机の上に並べてあげる。
並べてあげる、のが鍵だ。
その手順を見せるのだ。

机の右に必要なもの、左に不必要なものを教師が分けて並べて見せてあげる。
不必要なもののほとんどは

「細いカラーペン」

「使わないシャープペンシル」

だ。これが20本から30本並ぶ。

不必要なものを輪ゴムでとめてあげる。
とめてあげる、のが鍵だ。
そうすると、生徒は嫌な気はしない。

数十本のペン類を、その場で、すぐ、カバンに入れさせる。
その場で、が鍵だ。
「意地悪じゃないんだよ。これは、家で好きなように使っていいんですよ」
と言って。

必要なほんのひと握りのものだけを、筆箱に入れてあげる。
そして、もちろん終わったら
「きれいになったね。よくやったね。」
とほめるのだ。

四十人全員に徹底させたければ、一人にしてあげていることを、
全員に見せながら、同じようにやらせればよい。
趣意をきっちり伝えることができれば、まず全員同じようにやる。
喜んで競ってやる。

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発達障害中学(5)片付けるってどうすること

2010-04-04 17:33:50 | 発達障害対応1~5
わかる目次
発達障害中学・生徒のせい?
(5)片付けるってどうすること

もう一つ定期的にチェックするのは「机の中」だ。

机の中がグチャグチャで学力が高い子はいない。
しかし
「片付けておけ」
と言っても、
その子は片付けるとは、どうすることかわからないのだ。
これは、片付けられない大人でも同じことだ。
大人でもできないのだから、中学生にできるはずがない。
だから、本人と一緒に、机の中のものをすべて引っ張り出す。

その場で、無駄な物を捨てさせる。
その場で、持ち帰るべきものをカバンに入れさせる。
その場で、が鍵だ。

そして、必要なものだけを机に入れなおしてやるのだ。
生徒は手伝ったり見たりしている。
“整理整頓”とは“何なのか”その子は見たこともないのだ。
やってみせることからはじめるのだ。

そして、もちろん終わったら、
「よくやったね。」
と言ってあげる。そういう子は謙虚だから
「何にもやってないよ」
とか
「ありがとうございました」
と言う。
何にもやってないよ、と言う子には
「10分間つきあってくれただけでえらいよ。ありがとう。」
と言う。
ありがとう、と言う子には
「こちらこそありがとう」
と言う。

職員室の机の上が、グチャグチャになっている教員も
“整理整頓”とは“何なのか”を
教わったことも、見たことも、体験したこともないのだろう。
たぶん。
だから、自分で“整理整頓”できない。
机の上はゴミの山だ。

できないのに、生徒には言う。
だが、言うだけでやらせることはできない。
なぜなら、どうやって“整理整頓”させればいいか自分がわからないからだ。
不思議とそういう人の多くが、
「生徒のだれだれは、いつも机の中が汚くて、物をなくす。」
などと言う。

その人の机の上は、ゴミの山だ。
よく、物をなくす。


あなたと同じように、その子はどうしたらよいかわからないのだ、と言いたい。
あなたは教えてできるようにさせるのが仕事なのだ、と。

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(4)筆箱は定期的にチェック
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