円の外へ

20070121開設/中学高校国語授業指導案/中学校学級経営案/発達症対応/生活指導/行事委員会指導

今日も高3五色百人一首は楽しい

2013-11-30 19:33:18 | 五色百人一首中学高校
2013-11-30up

高3の「通常」授業ももうすぐ終わる。
高校生のうちでなければできないことをしようと思う。

<最近某日・高3Yの五色百人一首感想>
(小学校漢字授業の後、桃を5回やった。一対一対戦方式)
「こんなに楽しく高3が百人一首をやってくれて嬉しいです。
 高3にとっての、百人一首とは何か、知りたいので、
 今日はいつも書かない人も感想を書いてください」

と頼んだ。

1 とても楽しかった。
2 いいですね。
3 めっちゃたのしい
4 超~たのしい
5 負けると悔しいぜ

6 集中力が高まった。
7 百人一首たのしかった
8 かるたは本当におもしろいからつづけていくべき!!
9 回数を重ねるたび覚えていったのですごくうれしかったです。
10 百人一首で暗記力が強くなりました

11 日本人としてのほこり。覚えておきたいもの。
12 カルタとは? 覚えていないと勝てないもの。
13 授業終わるのさびしいです。
14 絵のカルタをやりたいです。
15 百人一首チャンピオンで終われてよかったです。

16 百人一首はあまり・・・
17 中学を思い出すー
18 百人一首は意味がわかれば心に残る言葉になると思う
19 かるた楽しかった!初めての人が多かった(注:対戦相手が)

20 かるたを覚える時間があったら楽しいかも!!
21 運
22 かるたとは、たのしみながら勉強ができるもの!
  なかなか熱くなりますね。(笑)
23 男女のふれあい
24 たのしいです。
25 コミュニケーション。歴史の楽しい勉強方法!
26 百人一首はあまり好きじゃなかったけど、
  今回こんなふうにいっぱいできてすこし好きになりました。
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高校国語指導案・古典発問例・しろくは二十四/講義はダメ

2013-11-26 19:37:15 | 中高国語など指導案
2013-11-26up
高校国語指導案・古典発問例・『しろくは二十四』
[さっさと、ひとコマで終わる][板書しながら]

1 「しろく」を漢字に直しなさい。

2 「作意ある」=「趣向を凝らす」だが、趣向の意味は。

3 「二十四と名前」をつけた飼い主の工夫の仕方を発表しなさい。相談後発表。

4 登場人物一人目=Aさん、二人目=Bさんとする。
   「仔細」=「わけ・理由」だが、
   Bさんは ①何を ②どうした 

5 「げに」=「漢字で 実に」=なるほど、だが。A・Bどちらと思う?
   A なるほど!九九で四六にじゅうしか!
   B なるほど!なんか知らんが面白い!

6 Bさんは、どんなドジを踏んだ? 二つ。

7 Bさんは、どんな人?
   A そそっかしいあわて者(5のAパターン)
   B 知ったかぶり(5のBパターン)

8 作者の渋さ、優秀さは落ちのつけ方にある。どんな工夫か。

★ A・Bどちらと読み取ったほうが深い話になるか
作意ある人の飼ふ犬あり。
名を二十四と付けたり。
「二十四、二十四。」と呼べば来る。
「何としたる子細にや。」と問ふ。
「しろく候へば。」さて、「げにも、げにも。」と感じ、
家に帰り、白犬を求め、「二十四。」と呼ぶ。
「いかなる心持ちぞ。」と尋ねられ、
「しろう候へば。」

1(①四六 ②白く)
2(おもしろい、変わったアイデア)
3(①まず、白い犬だった。白、と名づけるのは面白くない。
  ②だから「白く」は「四六」だ
  ③さらにひねって、九九で「しろく、にじゅうし」だ。
  ④つまり、二つ言葉の意味をひねって、趣向を凝らした)
4 理由を尋ねた?

6(四六・しろく・にじゅうし、だから面白いのに、
  しろくでなく「しろう」と言い間違えた)
 (本当の意味も分からず、ただ面白がって、
  にじゅうし、と名前をつけた。だから、「しろう候へば」と言っちゃった)

8 ただ音便によって(     )
★(A)
2013-04-18[高2古典・2回目]
 1あっという間に授業が終わった気がしました。話の内容がちゃんと理解できました。
 2今日も楽しかった!!国語とか古典ってこんなおもしろいんですね!

「講義」でなく「発問」で授業して、かつ、テンポが良ければ、
「古典ってこんなおもしろいんですね!」
と書いてもらえる。講義は授業ではない。学力はつかない。
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高校国語指導案・やる気のなくならない高3古典暗誦

2013-11-17 18:56:57 | 中高国語など指導案
2013-11-17up
高校国語指導案・やる気のなくならない高3古典暗誦
大学入試方法が、僕の頃と全く違う。
僕の担当する高3国語も、古典も、生徒はほぼ全員一般受験しない。
ナントカ推薦などで進学するからだ。
だから、中学3年なら2月終わり頃から始まるいわゆるオ*リの期間が、
高3は9月から始まる。
非常に長い。

特に古典になると、もう全く進学に無関係の生徒が多い。
授業中に、生徒が教室に来るだけで不思議だ。
寝ないのも不思議。
それが、9月以来、最近まで30コマ以上の古典を真面目に受けている生徒が殆どだ。
頭が下がる。
私語する生徒はいる。いて当たり前だ。
僕の「古典チーム」35人のうち七、八人が余りに喋り続けるから一度は説教した。

「想像力を働かせなさい。
 恋愛も思いやりも優しさも、すべて想像力の産物だ。
 人間は、他人の気持ちは決してわからない。
 今、隣席の人が考えていることが分かるか?
 わからないから、想像力が必要だ。
 好きな人ができれば一日中相手のことを想像する。
 何をしているか、何を思っているか。
 それだって、分からない。
 授業中ならなおさらだ。
 中にはこの授業を必要とする人、静かに聞きたい人がいる。
 その気持を、想像しなさい。
 想像しない人間は、一生決して他人の気持ちはわからないのだ」


僕の「古典チーム」では、10月末から中3用の古典短文を授業している。
それで充分だ。
難文を授業して「さっぱりわからなかった。覚えてもいない」より、
易しい古文で「わかった。少しは面白かった」ほうが人生にとってずっといい。
そのせいか、授業はどんどん授業らしくなった。

特に暗誦が良い。
(注:仮名序は僕のチームだけでなく、他のチームも共通で授業した)

古今和歌集仮名序・暗記試験感想
1 有限実行
2 21まで覚えられなくてくやしかった。
3 緊張せずに、落ちついて出来てよかったです!面接もこのように出来たらいいです。
4 キンチョーしたけど15まで言えてよかった。
5 飛んでしまい実力を出せませんでした。
6 難しかったけどとても自分のためになりました。
7 21点取れてよかった。
8 次は21点!
9 21点。覚えられるもんなんだなと思いました。短時間集中すれば。
10 緊張したけど一番で終わって後が気楽で良かった。(最初の挑戦者・満点)
11 立つ前は覚えてたのに立つとすっかり頭がまっ白になった。
12 意外と覚えられた。
13 もう少しだったのですが、全部はできなかったです。泣
14 21点取れた瞬間、すごく安心しました。
15 どわすれした
16 暗記は得意なので、とても楽しかったです。
17 かなり緊張した。
18 21まで覚えたかった。
19 気楽にできた。
20 ゆっくりだけど落ちついて言えて良かったです。
21 一つの部分「心に思うことを」の所が抜けてとても悔しかった。次回リベンジします。
22 あんきは苦手です。
23 のど悪くしちゃってタイミングが悪かった。もう大丈夫です!!
24 緊張で途中で飛んだ時パニックになりました。
25 全部言えてよかった! スラスラ言えてよかったです! テンポ良く言えた気がする!

暗誦テストは、ひと言も間違えず、つかえずやらせるのが良い。
そう習った。中1ならやる。
だが、原則の使い方も、時と場合による。
今は、生徒がつかえて止まったらじっと待つ。
「あ、最初からいいですか」と言ったら「いいよ!」と答える。

古今和歌集仮名序・暗記試験・やる気がなくならないコツ
 ①句読点区切りで21行に分ける。

 ②一行1点で21点満点とする。

 ③自己申告で出来る所までを受験する。

 ④言えるようになった生徒から、自席で起立して「何番まで」と言う。

 ⑤僕は聞きながら、抜け落ち・言葉の言い間違いをチェックする。

 ⑥終わったら「何点! 拍手!」とすぐに言う。

 ⑦いい忘れた行、いい間違えた文字があれば教える。

 ⑧僕は手元の座席表に点数を記入する。

 ⑨リベンジあり。3コマ目に自己申告。


指名なし発言方式テストですね。
「仮名序」を21行に分けてみてください。
例えば、最後の一行は「歌なり」だけだ。
だが、21に細分化するから、僕の「古典チーム」でもやる気は起こる。
僕は
「3行で充分だよ。僕も高校の時は3行しか覚えなかった」
と言う。
だが、とても苦手な生徒も、
「10点は行きてーな」
とひとり事を言う。
一人目の生徒が手を挙げて起立するまで30分くらいかかった。
そしてだ。
見事に21点を取る。
その生徒はかなり勉強は得意だ。
みんなわかっているが、一行一行食い入るように聞いている。
21行まで届き僕が、
「21点。拍手」
と言うと割れるに近い拍手が起こる。
これで勢いがつく、というか、敷居が高くなる。

21行に分け、何点でも拍手を送り、ほめる。
これがコツだ。
リベンジも含めて、全員終わるまで3コマかけた。
高校3年生でも、起立して暗唱する顔はとても素敵で心打たれる。
緊張感と達成感に満ちた、楽しい時間だった。
コメント (2)
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高2クラスの冒険

2013-11-17 16:11:42 | 2013年度雑記
2013-11-17up

高2クラスの冒険

ある日の10分休みのことです。
高2クラスの教室からドドドドドッと生徒が駆け出しました。
女子が叫んでいます。
「早く! 走って!」
ところが、数十人の生徒は間もなくドドドドドッと戻ってきました。
「あー、疲れた。間に合った~」
6時間目の授業は無事に始まりました。
いったい何があったのでしょう。

その日の午前中、高2クラスの教室で言い合いが始まりました。
「今日じゃなきゃダメだよ」
「でも明日授業あるし。そんときでいいじゃん」

年に三回くらい名言を吐く高校2年生の生徒が言いました。
「明日でいいだろうは、馬鹿やろうなんだよ」
それからいくつかのことが決まりました。

みんなで行くこと。
不意をついて10分休みに行くこと。
遠回りだけれど傭兵の座席に近いドアに行くこと。
ドアから全員顔を出して呼ぶこと。
大きな声で歌うこと。
次の授業に間に合うように戻ること。
高2クラス教室と職員室はとても遠くて歩いたら5分かかります。

思い切り走ると、生徒は最後の階段を駆け上がる。
職員室のドアの前で、六、七人の女子が並び始める。
床から天井までまっすぐに、並んで顔を出すためだ。
ドアは職員室に向かって90度横についている。
ドアを開けるまで中の大人には何も見えないし聞こえない。
(あたしが上に登るから。**ちゃん下、**ちゃんもっと前出て)
「みんなも来て・・・あー無理だ。入んない。時間ないっ」
「しょうがない、行くよ。いい?」

他の生徒は階段から踊り場まで立って待った。
数人の高2クラス女子はドアを開けた。そして呼んだ。
「傭ちゃ~ん」
授業の支度をしている教員は、全員サーッと引いている。
ドアには、大きな花のように、笑顔が上から下まで咲いている。
職員室はシーンとしたままだ。
傭兵は無言で立ち上がり、ドアへ歩くと、女子をそっと押し出した。
同時に手拍子で歌が始まる。
「せーの! ハッピバースディトゥーユー、ハッピバースディトゥーユー、
 ハッピバースディ、ディア傭ちゃーん、ハッピバースディトゥーユーーー。
 お誕生日おめでとう~~~」

それはそれは大きな声と拍手が、踊り場にエコー付きで響き渡った。
「ありがとう。やられた。たいていこういうの気づくのに」
何しろ6時間目の前だ。誰にも予想できない奇襲だった。
拍手。おめでとうの声。
「抱負は?」
「そりゃもういつも通り、一時間でも多くみんなの授業をすることです」

がんばって、と拍手の手を合わせて祈るように生徒が言う。
「53歳だっけ」
「このっ、何度言わせんだっ、52だっつうの」

アハハハハ。
そこですかさず、一人の女子が言う。
「じゃあ、みんな。次の授業に間に合うように走るぞ。オーッ!」 
ドドドドドッと高2クラス生徒は階段を降り始める。
その背中に向かって、上から傭兵が声をかける。
「ありがとうー。ありがとー。ホントにありがとねー」

高2クラスの冒険は大成功。
一瞬のうちに終りました。

帰りぎわ、傭兵は周りの二人の教員に言いました。
「明日、もし僕が休んだら、飲み過ぎたと思ってください」
「だめですよ。明日は絶対来なくちゃ。
 生徒は何か言ってもらえるのを待っていますよ」

傭兵は黙って、いや、口を開くと別のものがあふれそうで、予習もせずに帰りました。
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今日誕生祝いが済んだ

2013-11-06 23:21:14 | 2013年度雑記
2013-11-06up
先月末、中間試験があった。
僕は高校二年のあるクラスでとても低い平均点を取らせてしまった。
しゃれにならない点数だ。

試験を返した授業で、生徒は落胆してフォローの仕様もなかった。
仕様もなかったが二十分くらい語ってみた。
でも、全員うつむいて顔が見えなかった。

次の授業に行くとある生徒が言った。
「先生、私たちをもっと怒って!」
僕は答えた。
「わかった。怒るよ!!! 絶対落第は出さないからな」
そのまま期末試験向けの授業を始めると僕は怒って見せた。
「**さん。顔をあげなさい。俺は今、怒ってんだぞ!!」
「うん。私、今、怒られてる!」


とにかくしゃれにならないから僕も真剣だ。
今日の授業は中間試験のあと三回目だ。
「だらだらするのは許さないぞ。
 プリントを両手で持ちなさい。
 両足の裏を床に付けなさい。追い読み!」

教材は漢文で、まず現代語訳を覚えるほど読ませる。
七時間目なのによく声が出る。
彼らも僕が真剣なのをわかっているのだ。

現代語訳をコンビで音読させる。一行交代だ。

書き下し文を、九行視写させる。
「競争だ。持って来なさい!」
どんどん♡に○印を付けて返す。
「あ。ハートだ」
と生徒が言う。

「よし。今度は右に振り仮名を振って、持って来なさい」
そのうち生徒が大きな独り言を言う。
「腕がイタァ~い」
「痛くても書きなさい」
「もう手が動かな~い」
「動かないなら、左手で書きなさい。
 左手が折れたら口にくわえて書きなさいっ!
 センセイは怒ってんだよ!」
「あんまり怖くな~い」
「なに~! とにかく書きなさい!」

小学二年生ではない。高校二年生だ。

何のきっかけか、センセイの誕生日ももうすぐだと誰かが言った。
年内に僕は五十数歳になる。
「*月*日だね」
「違うよ」
「*日だ」
「違うって。まだ覚えてねーのかよ」
「*日!」
「そうだよ。分かってたんじゃん」
「食べ物、何が好きなの」
「うーん。豆腐だな」
「じゃあ、豆腐プレゼントする」
「ありえねえ。それにその日、このクラスの授業ないし」
「先生、学校に来てないの」
「来てるよ、他の授業あるし」
「じゃあ、職員室に押しかけるから」
「怒られるからだめ」
「みんなさぁ、ホントなんか買おうよ」
「ほんとにくれるんなら**がいい。毎日一生使うから」


何度も言うがしゃれにならないのは本当で、何とかしないとならない。
成績に加点できるかどうかわからないが先週かなりの量の課題を出した。
僕が課題イコール宿題を出すのは初めてだ。
授業最後に軽い気持ちで言った。
「もう全員出したね。よくやった」
すると一人の生徒が教卓に歩いて来た。
「あの。やったん、ですけど。うちの、机に置いてきて、しまいました。
 金曜日に持ってきます」

僕より背の高い生徒の目から、説明しながら涙がだんだんあふれてきた。
「いいんだよ。いいんだよ。忘れるなんて大人でもあるんだ」
「金曜日に、持って、きます」
「わかった。持って来なさい。金曜は授業がないんだから月曜でもいいんだ」
「持ってきます」

生徒はつかえながらそう言った。

この同じクラスで二か月前にこう言われた。
<お金がないからって、早死するなんて言うな!>
<あきらめちゃダメだよ!>
<ご飯くらい炊くんだよ。傷むなら冷凍するんだよ!>

それから、めっきり外飲みをやめた。
そんなことを言ってくれるのは、今、世界中でこのクラスの子だけだ。

でも、今日久しぶりに外で飲んだ。
数年ぶりに、ギンナンを頼んだ。
もっと久しぶりに、白子を頼んだ。
いつかわからないが、久しぶりに勘定が三千円を越えた。
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