大江氏館跡と伝わる八王子市山田町にある「兜卒山 広園寺」(とそつざん こうおんじ)を訪ねて来ました。
大江氏館の築城年代は定かでありませんが大江氏によって築かれたと言われます。建暦3年(1213)の和田合戦で和田義盛に
与して滅ぼされた横山党の所領横山莊は大江広元に与えられました。その後、大江氏の後裔・長井道広が横山莊を領し、この
地に居館を設けたと言われています。しかし、居館としての遺構はなく、説明板にも居館に触れる記載はありません。事実上
は寺院を散策した形になりますが、大江氏館と伝わる場所であり、城館探訪として訪れましたので、標題は「大江氏館」とさ
せていただきました。
広園寺表側の塀
総門(勅使門) 勅使門ですから天皇や天皇の勅使でない我々は、当然この門からは入れません
総門に掲げられた山号の「兜率山」とある扁額
通用門まえ右側にある「山田本坊 広園禅寺」の寺標
通用門
石標柱 都重宝 広園寺総門山門仏殿鐘楼・都史跡 広園寺境域 とあり
「東京都指定史跡 広園寺境域」説明板
康応2年(1390)、峻翁令山(しゅんのうれいざん)和尚を請じて招いて開創したと伝わえられますが、とあります。
この峻翁令山禅師は秩父・畠山氏の後裔で、ここ広園寺など13の寺を開山しています。広園寺開山の同じ年、埼玉県深谷市
にある深谷上杉氏の祖・上杉憲英(のりふさ)が館である丁鼻和(こばなわ)城内に禅宇(国済寺)を建立したときの開山も
峻翁令山禅師です。
通用門をくぐります
本堂(方丈)前まで一直線に延びている参道
山門 正面 大棟に大江氏の家紋【一文字三つ星紋】
山門に掲げられた寺号の「廣園禅寺」とある扁額
山門 斜め背面から 右に小さく見えるのが総門
山門 左斜め正面から 左に見えるのが仏殿
山門 右斜め正面から 右に見えるのが仏殿
仏殿 露盤に【一文字三つ星紋】 扁額には「禅林法富」とあり
八幡堂
境内の木立 ※立入禁止
階段のある一段高い所にある開基堂・本堂(方丈) ※立入禁止
開基堂・本堂(方丈)入口 ※立入禁止
開基堂・本堂(方丈)への石段 「広園寺」説明板
「東京都指定史跡 広園寺」説明板
石段下から本堂(方丈)を
庫裡
参道を本堂石段前から
鐘楼・梵鐘 鐘楼の屋根は方形造
庫裡 別位置から
塔頭 兜率山同證院
散策日:平成30年(2018)6月2日(土)