句 : ひらひらと 挙ぐる扇や 雲の峰
(ひらひらと あぐるおおぎや くものみね)
出 典: 『笈日記』 元禄7年(1654)6月 芭蕉51歳の時の句
所在地:埼玉県入間市豊岡3-7-32 愛宕神社
建立年:不明
建立者:惣連中 蟻友(吉原宗治)
社号標と鳥居(左側)の間に見えるのが芭蕉の句碑
「芭蕉翁句碑説明板」
【碑陰】
惣連中 蟻友 當所 安藤義眞彫
句には「扇」という言葉が入っていますが、この愛宕神社の御神体は「五本骨の扇」です。
所在地である「豊岡」の地名については、明治22年(1889)4月1日、扇町屋村・黒須村・高倉村・
善蔵新田が合併してできた地名(豊岡町)。昭和31年(1956)、豊岡町、金子村、宮寺村、藤沢村、
西武町の一部が合併して武蔵町となり昭和41年(1966)市制施行で入間市となるが、現在も町名と
して扇町屋の名が残っています。
この扇町屋という地名の由来は幾つかあるようで、そのひとつに愛宕神社の御神体である「五本骨
の扇」があるとのことです。
長々と書いた割には分りづらい文章になってしまいましたが、句碑に敢えて「扇」という言葉があ
る句を選んだのは、もしかしたら「五本骨の扇」・「扇町屋」を意識してのことかと勝手に推測し
てみました。
散策日:令和3年(2021)5月30日(日)