四季・めぐりめぐりて

近隣の城館跡・古墳などの史跡めぐりなどをぼちぼちながらやっています

箕田館(埼玉県鴻巣市)

2018年04月25日 | 100名城以外の城館跡


城 名:箕田館(みだやかた)
別 名:殿山・箕田氏館
形 態:平城
時 期:平安時代
築城主:源仕(みなもとのつこう)
城 主:箕田氏(源任・源宛・渡辺綱)
遺 構:なし
指 定:県指定旧跡(伝箕田館跡 昭和36年(1961)9月1日指定)
現 状:住宅地
所在地:埼玉県鴻巣市箕田

嵯峨源氏箕田氏の発祥の地とされ、箕田氏3代(源任・源宛・渡辺綱)の館があったと推定されている地を訪ねてみました。




源仕が勧請した八幡社(現・氷川八幡神社)の鳥居横に道路に面して設置されている「氷川八幡社と箕田源氏」説明板 
この右側には「こうのす歴史を描く」という案内板も設置されています。
説明板の大きさが分るよう敢えて斜めからの写真を載せてみましたが、大きな説明板は箕田源氏発祥の地であることのアピー
ルでもあるのかと勝手に解釈しておきます。




正面からですが、ちょっと読みづらいかもしれませんがご勘弁を。




上記説明板に、箕田の鎮守であった八幡社と同じ村内にあった氷川社を合祀して現在の社名となったとあります。
この社号標は氷川八幡と縦書きにせず、氷川と八幡を並記しています。合併でいうところの吸収合併ではなく対等合併なんで
すよということを表しているのだろうとこれまた勝手に解釈して見ました。本題から外れた話ばかりで済みません。




鴻巣市指定文化財 箕田碑の標柱  
箕田碑は社殿脇にありますが、標柱はこのように道路から見える場所に建てられています。




手水舎と神楽殿




社殿




氷川八幡神社の社紋は(源)渡辺氏の家紋でる「三ツ星に一文字」で「渡辺星」とも呼ばれる。
三つ星はオリオン座の中央に並ぶ三ツ星からの由来で敵に打ち勝つという意味が込められ、一文字は、戦場における一番槍、
一番乗りを意味しているとのこと。




箕田氷川八幡神社御由緒
道路沿いの説明板にもありましたが、源仕が源経基と相談し、現在地に京都の石清水八幡宮から分霊して八幡社を勧請したと
あります。




箕田碑




箕田碑説明板




覆屋の囲いで碑文の撮影は無理でした




氷川八幡神社の裏にある渡邊綱が祖父源仕・父源宛の菩提を弔うために建立した宝持寺




当ブログお約束の六地蔵尊




鐘楼




薬師堂




一休さんがこんなところで昼寝をしています。確か一休さんは臨済宗のお寺の坊さんの筈ですが、ここ宝持寺は曹洞宗です。




本堂  




寺紋は当然ながら「三ツ星に一文字」




新本堂建設記念碑の碑文の初めに、渡邊綱が祖父(箕田源氏の祖源仕)・父(源宛)の菩提を弔うために建立したとあります。




嵯峨源氏供養塔
「嵯峨源氏先祖代々之精霊菩提」とあり、嵯峨源氏顕彰会、全国渡辺(部)会の方々によって建立されたもののようです。




嵯峨源氏渡邉(部)士関係系譜




嵯峨源氏渡邉(部)士関係系譜の裏面  玉垣があり全体は撮れません




氷川八幡神社の北方にある氷川神社 小規模の円墳箕田二号墳の墳頂に小さな社がある神社です。
箕田二号墳はサンシ塚は三士塚(別名:三氏塚)とも呼ばれ、源任と妻子の墓とする古記述があるとのですが、時代が合わな
いようです。
このサンシ塚の南側一帯、つまり、ここから氷川八幡神社の間にかけて箕田館はあったと推定されている。また、この地を殿
山とも言うようです。しかしあくまでも館跡であったというのは伝であって、埼玉県指定旧跡となっていますが、その名称は
「伝箕田氏館跡」で指定されています。また、館跡を偲ばせるものはありません




鳥居と社額




箕田古墳群・箕田二号墳の説明板




墳丘  たいした高さはないものの石段が設けられています。




同上




社(祠)




氷川神社(サンシ塚)と十字路を挟んでほぼ西側にある満願寺
この満願寺の南側に箕田館はあったとも言われるようですが、サンシ塚の南側とほぼ同一でしょう。
当寺は、創建年代不詳なるも、源経基が創建したとも、源義家の家臣若林某が住んだ地ともいい、鎌倉時代以前からの言い伝
えが残る源氏所縁の寺のようです。
因みに満願寺の山号は若林山と号しています。




この満願寺にも一休さんがいました。宝持寺の一休さんと見た目はほぼ同じですが、表情に微妙な違いがあります。
ここは真言宗豊山派のお寺です。一休の属する臨済宗のお寺で昼寝するわけにはいかないと他宗のお寺で(冗談)




地図で見ますと関係社寺の位置関係がよくわかります。社寺それぞれの創建の謂れ等からしてこの辺りに箕田館があったのは
確かなように思えます。

散策日:平成30年(2018)4月14日(土)・15日(日)

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