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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

住民ホール廃止について

2010年09月20日 | とだ*やすこの町政報告
9月議会本会議。第40号議案:島本町ふれあいセンター条例の一部改正について、本会議における採択では、再提案を求め、次の4つの視点から反対しました。委員会審査で保留としていた戸田は、説明責任を重視し、会派とは別に反対の討論を行いました。

1)文化施策の理念が示されない今回の住民ホール廃止でした。深い芸術論議なしに、維持管理費の金額や建物の耐久性をもって議論しても、文化・芸術を享受しようとする住民にとっては不幸な結果を招きます。経済環境が厳しい、人々の暮らしが厳しいときこそ、行政は芸術・文化に力を注ぐべきです。

成熟した社会を迎えた日本が、グローバル化とローカル化を同時に重要視しなければならない今、製造部門を海外に移した後に、世界で、あるいは地域で活躍できる人材を育てるためには、付加価値の高いもの、高いことを創造する力が必要であり、その付加価値を形づくるのが「文化力」です。

これを身につけるためには、子供が小さいころから本物の芸術、すぐれた文化に触れる機会を豊かに与えることが大切で、先に成熟社会を迎えたヨーロッパの豊かさ、強さを支えているのは、まさにこの文化力です。

住民ホールが中学生の文化祭に使われてきたことは、本町の誇るべき特色ある教育の一つでした。財政状況の悪化は、若者の将来に負担と不安を強いることであり、それによってこれ以上の存続は無理という判断をされたならば、今回の英断を理解し、支持します。

しかしながら、芸術的、理科的教育効果に優れた住民ホールでの文化祭は町の財産であり、島本育ちの子どもたちにとって将来にわたる財産です。お金がないから住民ホールではもうできません、と説明するだけでは許されません。知恵を絞り、維持管理費として費やされていた300万円相当の一部を、学校教育における文化的教育事業に手厚く措置してほしいと要望しました。

特に、設備よりも人、プロの芸術家の指導のもとに体験学習する、そういった夢のある新事業でサポートしていただきたい。検討内容を添えたうえで、今回のふれあいセンター条例一部改正について、再提案していただきたいと考えました。
  
2)島本町のイベントは実に数が多いうえ、多くが非常に似通っています。主催部局の枠組みを超えた吸収、合併、統合を考える、いわばイベント仕分けを実施する必要があります。住民ホールという大きなものを失うことをきっかけに、町内行事のあり方を総合的に検討することが可能になったと考えます。

地域の人材を活かし、本格的に活躍されている、あらゆるジャンルの人材を迎えての検討委員会設置が必要と考えます。


3)アスベスト対策です。平成18年、2回通路の対策工事を断念してから、年に2度の期中濃度測定結果で、一定の安全性は保てていると判断されてきました。労働者の安全安心が守れず、労働基準監督署の許可がおりなかったにもかかわらず、ホール利用者の安全確保は怠ったということになります。

これは重大な過失でした。認識が甘かったと、我々議員も含めて反省する必要があります。手を触れて削れば、除去工事作業と同じように飛散します。今後、地震の揺れや老朽化による天井の落下などにより、アスベストがまとまって飛散する可能性は否定できません。

閉鎖すると決めた場合の解体工事においても、新たに開発された「固化」による飛散防止、無害化は効果的と思われ、検討に値すると考えます。有料の利用については、老朽化による雨漏りという目にみえる不都合があり、これにより申し込みを一時的に休止するという選択も一定可能。検討を要します。

4)来年1月以降に示される庁舎の耐震診断の結果を受け、庁舎をどうしていくのかという検討の中で、早期に解決を図りたいと考えている、という答弁がありました。老朽化がはじまりつつある「ふれあいセンター」、土地使用料が伴う「体育館」や「町営プール」も含めた、総合的な公共施設計画が必要。

限られた財源のなかで、なにを活かし、なにを諦めるかを選択するのは住民です。住民の「良心」が町の将来像を決定します。情報公開なくして正しい判断はできません。良い情報も悪い情報も、誠実に情報公開していくことで得られた住民からの信頼が、島本町にとって真に必要とされているまちづくりの鍵になります。

今回の提案では、総合的な公共施設についての検討結果の情報公開が充分ではなく、賛成することができませんでした。

9月17日は第一中学校の文化祭が行われており、民生消防委員会の傍聴の合間に、短い時間でしたが見学しました。躍動感あふれるダンスに、これが中学生?と胸を熱くしました。実のところ、ホールの存続は厳しいと考えているわたしですが、思わぬ対策はないものかと、気持ちが揺れました。

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