とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

学びのふれあいセンター

2010年03月07日 | とだ*やすこの活動日記
学びに満ちた週末を過ごしました。ふれあいセンターは町のランドマーク!高額な維持費(年間1億2千万円規模)と各種改修に要する費用(今年度はエアコンシステムの改修工事3千万円規模。次年度予算には電話交換システムの改修工事があがっています)は頭が痛い大問題ですが、少なくとも島本町のふれあいセンターは「ハコモノ」ではありません。

地域の住民によって、さまざまな学びと集いのソフトが提供されています。

土曜日は、ぴぁ・ネット主催の講演会「地域で共にくらす~べてるの家から吹く風」に参加。「べてるの家」を設立されたソーシャルワーカー・向谷地さん聴くことができました。町外からの参加も多く、おそらく100人近い方が参加されました。

向谷地生良(むかいやちいくよし)氏は、社会福祉法人浦河べてるの家理事長であり、ソーシャルワーカーであり、北海道医療大学・大学院看護福祉学研究科に所属されている方です。お話は、追って必ずご紹介したい内容に満ち溢れていました。「生きにくさ」を抱える者への温もりのある視線に涙が溢れました。障害者、健常者、そのどちらにも隔たりなく必要な価値観であることがよくよく理解できました。

この日は本来ならば、京都商工会議所において行われた斉藤環氏(精神科医)の講演会とシンポジウム(知っている方がパネラーとして出演されました)に行く予定でしたが、夜に高槻市内で急用ができ、両方は無理と判断。「べてるの家」の講演会の開催を平野議員のブログで思い出し、ふれあいセンターに急ぎ足を運びました。

本日、日曜日は、NOPクローバー(自立支援センターしまもと)主催の講演会「子育てについてのお話」に参加。野藤弘幸先生(学校法人常葉学園 浜松大学 保健医療学部)のお話を聴きました。雨にもかかわらず、参加費が無料(500円)でないにもかかわらず、会場はほぼ満席。50名を越えていたと思いますが、人口規模でみれば、例えば高槻市なら500人規模の講演ということになります。

午前は「乳幼児期のこどもたちのお話」午後は「発達障害に関する講演」。ここ10年、「発達障害」という言葉を頻繁に耳にするようになりましたが、いかなる知識ももちあわせないまま、注意欠陥・多動性障害、広汎性発達障害、学習障害、あるいはもっと細かく、アスペルガー障害、あるいはアスペルガー症候群・・・と言葉だけが情報として増えました。

今日、発達障害とはなにか、という知識の入り口に立つことができました。野藤先生のお話を聴いていると、向谷地氏の視線と同じで、発達障害があるか、そうではないかに根底のところでは境界線を引く必要がないことに気づきます。「生きる」ということ「自立する」ということの意味を語っておられ、「すべての人間が人生を閉じるまで発達途上にある」と気づかされます。

「自立とは人に頼れること」。逆説的ですが、こういうことです。つまり、自分の能力を的確に判断し、認知し、足りないところを誰にどのように補ってもらうかを自ら解決できる力があるということ・・・「発達とはその力を養うこと」と今日のわたしは理解しました。仏教、浄土真宗でいうところの「他力」です。

先生は専門家としての目線で、発達障害をもつ幼子の「生きにくさ」「育てにくさ」、本人や家族が抱える辛さに温かい視線を注いでおられますが、乳幼児期の行動に専門家の視線が注がれることの重要さを理解しました。NPO法人クローバーの活動に心よりの敬意と感謝を表します。

午後の講演会終了後、町内在住の中村卓二氏の写真展「ファインダーを通して見た島本の自然」(4階展示室)を訪れました。かつて何度か里山歩きをご一緒させていただいたことがあり、写真集「あしあと」をいただいていますが、その中で、植物観察と写真、そのいずれもが教職を退かれた後の趣味であると知って仰天しました。

写真にはその人の心の一瞬が凝縮されます。わたしは中村卓二さんの写真のなかの、小さくて瑞々しい植物が好きです。大阪府の面積のおよそ1%にあたるという島本町に、府下全域に生息する植物の約40%の種が生息しているそうです。島本町は大阪という都会のオアシスといえます。もっと人口を増やし、都市的土地利用を図り「発展」を促す地域ではない。

図書館に隣接する展示室ということで、未就学児の来場者がありました。でも、写真の位置が高くて身近に観られない。幼稚園の多目的ホール、あるいは小学校の多目的ホールで、こどもの背丈にあわせた高さの展示ができれば、こどもたちはきっと「この小さな生き物・植物」の美が感性で理解できる!そんな写真展でした。中村氏は小学校の先生でした。

島本町の魅力は、水と緑と人です。長くなりました。予算編成に向けて、しておくべきことが山積している今、こうしてブログに向き合うことが「現実逃避」でもあり、「新たな活力」でもあります。議会の議論は、ときに「人びとの生」から最も隔たったところにあるように思えて、気が滅入ります。

3月議会前半本会議

2010年03月03日 | とだ*やすこの町政報告
昨日で10人の議員が一般質問を終えました。合併の議論を含めた広域行政勉強会開催については、外村議員、藤原議員、清水議員、そして戸田の4人が質問しました。多くの議員が質問するであろうと見込み、わたしは、そもそも論として、「合併」という二文字を入れざるを得ない「お願い」となってしまった原因が、明らかに島本町側にあることを公にしておくべきと考えました。

「し尿処理施設」「ごみ処理施設更新課題」などの「内政」に加えて「外交のまずさ」を指摘しました(後日3月5日、平野議員が会派を代表する大綱質疑にておいて「情報公開」により入手の資料により明らかにしています)。さらに、あたかも島本町だけが財政困難に陥っているような新聞報道を許してしまい、この印象によって今後の合併議論が進められることが問題と言及しました。

規模の大小にかかわらず、島本町は独立した自治体であり、代表して「外交」を担う立場にある町長が「高槻市へのお願い」となんの違和感もなく繰り返す異常さ。庁内に、問題の原因が住民アンケートにあるかのような無責任な感覚があり、非常に問題です。内政に「民意を尊重すること」と外交に「民意を利用すること」を混同し、「外」と向き合うスタンスがうまくとれていないまま勉強会に臨むことになります。

平成の大合併の際に行われた住民アンケートに、合併を望まない当町の住民が記載した高槻市への印象が先方の心証をきたしている、として高槻市への「し尿処理の委託」や「前島クリーンセンター(ごみ中間処理施設)の更新(建替え)計画」に参入することが実現しないというのならば、それはまったくもって筋の違った責任転嫁です。

合併を見送ることを告げた際、島本町側が当町の「住民アンケート」を高槻市に示したという事実はありますか、と公の場で糺しておく必要がありました。ここで自公民の議員がにわかに反応。「合併するとは言っていない!」「質問の意味がわからん!」というような野次が飛び交い、12月議会の答弁にあった「自公民の尽力」がこのあたりにあったと確信できました。「野次は議場の華」ということです。

「広域化行政勉強会」その延長線上で「合併の議論が避けられない」という展開が待っていることは、このわたしでも充分に理解、予想できます。だからこそ、慎重に避けるべきなのです。「広域化行政勉強会」の調査研究結果を「内なる合併論議」に活かし、その上で(少なくとも表面上は!)同じ土俵で高槻市と「合併論議」を交わす必要がありました。もはや順序が逆になりました。

これ、すなわち「合併=自公民の意志」なのか、あるいは「お詫び」して「お願い」して首長が会える環境をつくることを目的とした「尽力」しか思い及ばなかったのか。後者の「尽力」であるとしたら、議会の感覚もまた「井の中の蛙」。「財政困難な小さな自治体、島本町のSOS!」で再開された勉強会に「合併」の議論を含めざるを得ない道筋をつくった責任は重い!

現在の高槻市民の一般廃棄物(ごみ・し尿)の処理が島本町内の施設で行われる可能性も含まれるのが「広域化」。文字通りです。かつて島本町であった区域に、新しい基礎自治体である「高槻市」(合併により名称が変更する可能性もゼロではない?)の市民となった現在の高槻市・島本町住民のごみ・し尿の処理施設が設置される可能性をも含んでいるのが「合併」。

島本町はいまなお高槻市への「委託」しか念頭においていないと答弁でわかりました。忌避施設への取り組みとして「客観的にみても虫が良すぎる自治体と住民」というのが識者の見識。現在東上牧にある島本町の「し尿処理衛生化学処理場」は、高槻市からの再三の立ち退き要望があったにもかかわらず、町内での候補地を粘り強く模索したという形跡がありません。

過去平成15年に山崎地区で住民説明会行われています。わたしは当時近隣住民として参加していますが、特に説明もなくいつも間にか開催されなくなりました。平成17年に国の基準により人口3万人の自治体が単独で施設を新設することが実質難しくなってからも、他の候補地が模索されたという印象がありません。これらを含めてわたしは「無策」と表現しました。

一般廃棄物処理の課題に関しては、過去の議場でも会派「人びと」のヒアリングにおいてもまったく示された覚えのないさまざまな経緯が、最終の順番で行った清水議員の質問によって明らかにされていました。「無策」ではなかったという答弁を引き出す手立てとしては、よくできていました。しかし今さら、です。

12月議会において最初の順番で質問した清水議員の答弁によって明らかになった「勉強会再開」。同じ議員が3月議会で最終の順番をキープし、「島本町で先祖代々暮らしている」「合併し、それが島本町の発展のためになるならば」という内容の発言で質問を締めくくっています。

「発展」とは何か。島本町であったからこそ実現した桜井のJR新駅設置と周辺の「発展」かと勘ぐりたくなる。「発展」は「住民の暮らし」を豊かにすること。「豊かさとはなにか」の価値観が変容している。まして今は、福祉と教育をいかに維持するか痛みを分かつ時代。

いずれにしても、もしも合併いうことになれば、来年町政70周年を迎える町の歴史に、SOS!財政困難な島本町としてピリオドを打つことになります。これは真実ではない。なにより、住民の民意が捻じ曲げて利用されているところに、町と議会の「病」の根っこがあります。

議員就任後一年が経とうとしている今、「合併問題」を含んだ大きな課題に際して、住民力がきっちりと議会に反映できるよう務めます。

総務文教委員会は9日8(火)10日(水)です。
画像は、隣家の梅の老木 メジロが来ています
今日は「お雛祭り」でした