徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

心療内科なごみクリニックで何を考えたのか-2

2017-01-13 09:02:31 | 医院・クリニック新築
 心療内科に診察に訪れる患者さんの中には精神的にかなり不安定な症状を持つ患者さんもいる。

 

 計画するに当たって快適な診察空間を提案することは勿論だが、医師やスタッフの安全を確保することも重要な要素。各室に2つ以上の出入口を設け、患者さんが急変したときに避難経路を複数確保するのがセオリーと言われる。

 監視カメラを設置し録画と診察室から待合室を監視できるようにすることもある。

 今回のなごみクリニックの計画では、各室複数の出入口設置は勿論のこと、診察室や処置室の周りにスタッフ回廊を設け行き止り空間(室)を創らない計画とした。

 それは医師、スタッフの安全面を確保だけではなく、スタッフの動線が機能的になることも考慮した結果である。

 

 また監視カメラについては設置しないこととした。カメラがあることによって、患者さんが監視されていると不安感が募ること、プライバシーの問題、和やかな落ち着いた雰囲気のクリニックにしたいと言う先生の要望であった。

 患者さんに安心を売ることを診療コンセプトとしたクリニックの設計は進んでいった。
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心療内科なごみクリニックで何を考えたのか-1

2017-01-10 08:56:54 | 医院・クリニック新築
 心療内科…この言葉は私にとって馴染みが無い言葉であった。

 そこでなごみクリニックの設計を受けたときに心療内科とはどういう科目なのかというところから入っていった。

 心療内科を設計するには心療内科を良く知ること。相手の懐に入るには相手を良く知ること。これは建築家としての鉄則である。

 

 心療内科は心の問題が引き起こす身体の不調を診る科目。診断を下す為に問診や検査に時間をかけ、クリニックの処置では投薬や点滴による治療が中心。

 各専門医が様々な検査をしても異常の見当たらない原因不明の病状などは精神的なもの、つまり心の問題引き起こしている思われることが多々あるのだそうだ。

 胃腸科は精神的ダメージが胃潰瘍等に現れ、小児科では自閉症をはじめ、発育障害などで循環器科ではパニック障害などがその代表例。

 であるから、心療内科では臨床心理士等によりカウンセリングが行われることも多い。

 以上のことを踏まえれば、心療内科のクリニック内には検査関係の諸室は余り必要とせず、クリニックの中でも小規模の面積で計画することとなる。

 
 ~続く~
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2017年酉

2017-01-06 08:57:37 | 建築つれづれ…
 2017年酉年。明けましておめでとうございます。今年6月には事務所設立9周年を迎え、建築設計畑一筋28年目となります。

 

 駆け出しの頃に持っていた新鮮な気持ちをもう一度思い起こし、更なる飛躍の年にしたいと思っております。

 昨年から住宅だけでなく、クリニック、店舗等々の案件に恵まれ、一人で孤軍奮闘しておりますが、これも周りの皆様のお力添えあってこそ。

 

 「人脈・向上心・提案力」をモットーに、クライアントは勿論のこと、周りの方々から愛される建築を目指して生きたいと思います。

 本年もI・N設計スタジオと共に「徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。」もよろしくお願いします。
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