十方世界共生山一法寺

自己の世界を建設しよう
 日本のことも世界のことも自分自身のこともみな自己の内のこと。

木鶏

2010年11月16日 | 人生

 昨日、横綱白鵬が稀勢の里に破れて連勝が63でストップ。
 双葉山の69連勝が目前に迫っていただけに本人は残念なところであろうが、日本人の多くはホッとした思いではないだろうか。何せ相撲の近頃いや随分前から外国勢のなすが儘の状態が続いていてとうとう国技館に掲げられている優勝掲額に日本人のものが無くなったという。平成18年の1月場所栃東のモノが最後、その前後は朝青龍ばかり。

 今場所も大関以上は引退間近の魁皇だけこれでは国技の名に値しないのではないか。相撲は以前よく見ていたが見る気が全然しない。

 昨日の白鵬の相撲はネットで負けたことを知って11時のニュースで見た。負ける時はあんなものなのだろう。双葉山の69連勝が日本の大相撲の最後の砦、これを破られたらチョンマゲ結ってやる理由がなくなってしまうだろうから、稀勢の里はよくやったというべきだろう。
大連勝を破った力士は過去には横綱になる例が多い、江戸時代谷風を63連勝で止めた小野川、大正時代太刀山の56連勝で止めた栃木山、双葉山を69連勝で止めた安芸ノ海、稀勢の里も頑張ってもらいたい。しかし、この男、笑わんし何を考えているか分からない。

 さて、今朝の新聞各紙はでは横綱の双葉山が好んだ「木鶏」と言葉を取り上げていた。彼が69連勝の後に破れたとき、「イマダモッケイタリエズ」と安岡正篤に打電したというのが有名。面白いのは千代の富士が53連勝の際に「半木鶏だね」と自慢したら、翌日負けて連勝がストップしてしまったという話が残っている。

 木鶏は中国の古書荘子に出ている話で、調教過程で初めはいきり立っていた軍鶏が強くなるにつれて落ち着きが出て最後には木彫りの鶏のように泰然自若、こうなると負けるようなことないという話だが、禅の話などにも引用される。

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