ブラックバスやアカミミガメ、アメリカザリガニなどなど、
居着いている外来種はいろいろといる。
それらによって在来種が脅かされているからと、
捕殺という対応もされているだろうが、
いちど根づいてしまった特定の種を選択して根絶することは、
ちょっとやそっとじゃ不可能に思う。
閉鎖された池ならまた別だが。
在来種の減少の原因は外来種による侵略ばかりでなく、
水質の汚染や居場所の消失もあるだろう。
逃げ場かくれ場となる多様な環境を積極的にこさえて、
共生のみちもはかるべきと思う。
大きな鯉だけが悠々と泳いでいる三面護岸の水路では、
他の小動物はすぐに食われたり、増水でながれたり、
産卵場所がなくて存続できない。
鯉が入ってこれない浅瀬をつくり、そこに水生植物を生やす。
直流を受けないかくれ場を設ける。
そういう改善でも、在来種がふえる可能性はある。
どんなにやっつけたって、一定数のこればまた繁殖するものだから、
弱い立場にある者の居場所をきちんと確保する方に
労力を注ぐことも効果的でしょう。
外来種を根絶はしたが、いくら待っても在来種はふえず、
川には誰もいない、という状況もむなしい。
そもそも、現在在来種とみなされている生きものでも、ずいぶん
昔に大陸から渡ってきたものたちも多い。
クサガメもそうだ。
鯉だって、公園の池にいるようなでっぷりと灰色いマゴイは
中国産ではないかという声がある。
川にいる野鯉と風貌がことなるという。
鯉の放流もふくめて、あんまり放流じたいに賛成しない。
環境がととのえば、生きものって、いつの間にか
まるで湧いたように現れるもの。
あえてよそから投入せず、場をつくること、器を磨くことに注力し、
誰が来てくれるか待ってるほうが、わくわくする。
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