改訂しました。
平 ヘイ・ビョウ・たいら・ひら 干部
解字 平の字は形と意味が単純なわりに成り立ちに諸説がある字。その理由のひとつが[説文解字]が最初の字でなく于の変化形の亏を用いて解字しているからであり、さらに、もともと「于」そのものが字源のわからない字だからである。
そこで「覚え方」としての説明をさせていただく。字形は「于ウ+ハ(左右に分かれる)」の会意。于は下部が曲がった形で「まがる」意味があるが、上部は二線が平行と考え、左右にハをつけて横に平らの意味とした。現代字は于のタテ線がまっすぐになり、ハが上にひろがった平になった。
意味 (1)たいら(平ら)。ひら(平)。ひらたい。「平地ヘイチ」「水平スイヘイ」 (2)ひとしい。「平等ビョウドウ」「平均ヘイキン」 (3)おだやか。「平穏ヘイオン」「平和ヘイワ」 (4)ふつう。つね。「平常ヘイジョウ」「平素ヘイソ」
イメージ
「たいら」(平・坪・評・秤・鮃・萍)
「その他」(苹)
音の変化 ヘイ:平・坪・鮃・萍・苹 ショウ:秤 ヒョウ:評
たいら
坪 ヘイ・つぼ 土部
解字 「土(つち)+平(たいら)」の会意形声。平らな土地の意。転じて、日本や台湾では土地の広さを測る単位に用いられる。
意味 (1)[中国]山地や丘陵地の局部的な平地。比較的狭い平らな土地。また地名字。「草坪ソウヘイ」(草地 )「操坪ソウヘイ」(運動場) (2)[国]つぼ(坪)。①土地の広さを測る単位。1坪は3.306㎡。(「坪数つぼスウ」「坪単価つぼタンカ」) ②古代条里制土地区画のひとつ。1町(約109m)四方の面積を基本単位とし、これを坪とよんだ。「一ノ坪いちのつぼ」(条里制の場所を示す地名) (3)なかにわ。建物あるいは垣の内側にある庭。「坪庭つぼにわ」
評 ヒョウ 言部
解字 「言(いう)+平(たいら)」の会意形声。公平に物事の良し悪しを論ずること。
意味 はかる(評る)。あげつらう。品定めする。物事の良し悪しを論ずる。「評価ヒョウカ」「評議ヒョウギ」「批評ヒヒョウ」「評判ヒョウバン」
秤 ショウ・ビン・はかり 禾部
天秤(東洋計量史資料館コレクション)
解字 「禾(こくもつ)+平の旧字(たいら)」の会意。横棒から吊るした一方の皿に穀物をのせ、他方の皿に分銅をのせ、中央を支点に平らにして重さをはかること。
意味 (1)はかり(秤)。「天秤テンビン」(空中(天)でバランスをとる秤はかり)。「天秤棒テンビンボウ」(両端に荷物をかけ中央を肩に当てて担う棒)。 (2)重さをはかる。「秤量ショウリョウ」(秤にかけて量る=称量)
鮃 ヘイ・ヒョウ・ひらめ 魚部
解字 「魚(さかな)+平の旧字(たいら)」の会意形声。身が平らな魚。
意味 ひらめ(鮃)。体は楕円形で平たく両目とも左側にある海魚。平目。比目魚とも書く。「左、鮃ひらめに右、鰈かれい」(腹を手前に置いて左に顔があるのがヒラメ,右にあるのがカレイである)
「キッチンtips」より
萍 ヘイ・ヒョウ・うきくさ 艸部
解字 「艸(草)+氵(水)+平の旧字(たいら)」の会意形声。平らな水面に浮く草。
意味 (1)うきくさ(萍)。 (2)ただよう。さまよう。「萍水ヘイスイ」(うきくさと水。流浪するものの例え)
その他
苹 ヘイ・ヒョウ 艸部
中国のリンゴ広告「青森苹果」(中国では林檎を苹果píngguǒ・ピングオという)
解字 「艸(草木)+平の旧字(ヘイ)」の形声。ヘイという草や木。苹píng ・ヘイは中国語で同音の蘋píng ・ヒンに通じる。蘋píng は、梵語で蘋婆píngpó・ピンバとよばれる皮の赤い木の実を指した。のち、元の時代に外来種のリンゴが伝わった時、これを蘋果と名付けた。現在は同音の苹果píngguǒ・ピングオ(ヘイカ)が主に使われる。
意味 (1)「苹果ヘイカ・ヒョウカ」(りんご=蘋果)に使われる字。 (2)「苹苹ヘイヘイ」とは、草のしげるさま。 (3)(萍ヘイに通じ)うきくさ。みずくさ。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
平 ヘイ・ビョウ・たいら・ひら 干部
解字 平の字は形と意味が単純なわりに成り立ちに諸説がある字。その理由のひとつが[説文解字]が最初の字でなく于の変化形の亏を用いて解字しているからであり、さらに、もともと「于」そのものが字源のわからない字だからである。
そこで「覚え方」としての説明をさせていただく。字形は「于ウ+ハ(左右に分かれる)」の会意。于は下部が曲がった形で「まがる」意味があるが、上部は二線が平行と考え、左右にハをつけて横に平らの意味とした。現代字は于のタテ線がまっすぐになり、ハが上にひろがった平になった。
意味 (1)たいら(平ら)。ひら(平)。ひらたい。「平地ヘイチ」「水平スイヘイ」 (2)ひとしい。「平等ビョウドウ」「平均ヘイキン」 (3)おだやか。「平穏ヘイオン」「平和ヘイワ」 (4)ふつう。つね。「平常ヘイジョウ」「平素ヘイソ」
イメージ
「たいら」(平・坪・評・秤・鮃・萍)
「その他」(苹)
音の変化 ヘイ:平・坪・鮃・萍・苹 ショウ:秤 ヒョウ:評
たいら
坪 ヘイ・つぼ 土部
解字 「土(つち)+平(たいら)」の会意形声。平らな土地の意。転じて、日本や台湾では土地の広さを測る単位に用いられる。
意味 (1)[中国]山地や丘陵地の局部的な平地。比較的狭い平らな土地。また地名字。「草坪ソウヘイ」(草地 )「操坪ソウヘイ」(運動場) (2)[国]つぼ(坪)。①土地の広さを測る単位。1坪は3.306㎡。(「坪数つぼスウ」「坪単価つぼタンカ」) ②古代条里制土地区画のひとつ。1町(約109m)四方の面積を基本単位とし、これを坪とよんだ。「一ノ坪いちのつぼ」(条里制の場所を示す地名) (3)なかにわ。建物あるいは垣の内側にある庭。「坪庭つぼにわ」
評 ヒョウ 言部
解字 「言(いう)+平(たいら)」の会意形声。公平に物事の良し悪しを論ずること。
意味 はかる(評る)。あげつらう。品定めする。物事の良し悪しを論ずる。「評価ヒョウカ」「評議ヒョウギ」「批評ヒヒョウ」「評判ヒョウバン」
秤 ショウ・ビン・はかり 禾部
天秤(東洋計量史資料館コレクション)
解字 「禾(こくもつ)+平の旧字(たいら)」の会意。横棒から吊るした一方の皿に穀物をのせ、他方の皿に分銅をのせ、中央を支点に平らにして重さをはかること。
意味 (1)はかり(秤)。「天秤テンビン」(空中(天)でバランスをとる秤はかり)。「天秤棒テンビンボウ」(両端に荷物をかけ中央を肩に当てて担う棒)。 (2)重さをはかる。「秤量ショウリョウ」(秤にかけて量る=称量)
鮃 ヘイ・ヒョウ・ひらめ 魚部
解字 「魚(さかな)+平の旧字(たいら)」の会意形声。身が平らな魚。
意味 ひらめ(鮃)。体は楕円形で平たく両目とも左側にある海魚。平目。比目魚とも書く。「左、鮃ひらめに右、鰈かれい」(腹を手前に置いて左に顔があるのがヒラメ,右にあるのがカレイである)
「キッチンtips」より
萍 ヘイ・ヒョウ・うきくさ 艸部
解字 「艸(草)+氵(水)+平の旧字(たいら)」の会意形声。平らな水面に浮く草。
意味 (1)うきくさ(萍)。 (2)ただよう。さまよう。「萍水ヘイスイ」(うきくさと水。流浪するものの例え)
その他
苹 ヘイ・ヒョウ 艸部
中国のリンゴ広告「青森苹果」(中国では林檎を苹果píngguǒ・ピングオという)
解字 「艸(草木)+平の旧字(ヘイ)」の形声。ヘイという草や木。苹píng ・ヘイは中国語で同音の蘋píng ・ヒンに通じる。蘋píng は、梵語で蘋婆píngpó・ピンバとよばれる皮の赤い木の実を指した。のち、元の時代に外来種のリンゴが伝わった時、これを蘋果と名付けた。現在は同音の苹果píngguǒ・ピングオ(ヘイカ)が主に使われる。
意味 (1)「苹果ヘイカ・ヒョウカ」(りんご=蘋果)に使われる字。 (2)「苹苹ヘイヘイ」とは、草のしげるさま。 (3)(萍ヘイに通じ)うきくさ。みずくさ。
<紫色は常用漢字>
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※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。