改訂しました。
就 シュウ・ジュ・つく・つける 尢部 jiù
上は就シュウ、下は尤ユウ
解字 就の篆文(説文解字)は「京(大きな高楼)+尤ユウ⇒シュウ」の形声文字。音符「尤ユウ」の甲骨・金文は又(て)の一端に短線を引いて指が傷を負う形で、とが・災いの意。また、同音の優ユウに通じ、すぐれる意味がある。篆文から形が変わり尤ユウになったが、就シュウではユウから変化したシュウの発音を表しており「とが・すぐれる」の意味はない。就シュウは大きな高楼に、つく(到着)意からはじまり、その建物で仕事につく、仕事をなしとげるなど、多様な意味をもつようになった。宋代の韻書[広韻]は「成る也(なり)」とする。京は現在「みやこ(京)」の意だが、元の意味は王のすむ大きな建物の意。
意味 (1)つく(就く)。ふれる。すすむ。むかう。「金(属)は礪レイ(砥石)に就(つ)けば則ち利(鋭い)となる」「就寝シュウシン」(床につく。寝る)(2)つく(就く)。つける(就ける)。仕事や任務につく。高い職位につく。「就職シュウショク」「就業シュウギョウ」(業務に就く)「就任シュウニン」(高い職位につく)(3)なる(就る)。なす(就す)。なしとげる。「成就ジョウジュ」(4)たとえ。かりに。「就中なかんずく」(中(なか)に就(つ)くの音変化。その中でも。とりわけ)「就令たとえ」(もしも。かりに)
イメージ
「つく・つける」(就・蹴・鷲・僦)
音の変化 シュウ:就・蹴・鷲・僦
つく・つける
蹴 シュウ・シュク・ける 足部 cù
解字 「足(あし)+就(つく・つける)」の会意形声。ある物に足を上からつけると、ふむ・ふみつける意となる。また、足を横から強くつけると、ける意となる。ふむ意はシュクの音、ける意はシュウの音となる。
意味 (1)ふむ。ふみつける。「蹴踏シュクトウ」(蹴も踏も、ふむ意)(2)ける(蹴る)。けとばす。「蹴球シュウキュウ」(サッカー)「蹴鞠けまり」「一蹴イッシュウ」(ひとけり)
鷲 シュウ・ジュ・わし 鳥部 jiù
解字 「鳥(とり)+就(つく・つける)」の会意形声。するどい爪で獲物を襲い、爪をつけて獲物をつかみ取る鳥。
意味 わし(鷲)。タカ科の大形の猛禽。「鷲掴(わしづか)み」(ワシがするどい爪で獲物をつかむこと)「鷲鼻わしばな」(ワシのくちばしのような鼻)「鷲峰山ジュブセン」(京都府南部にある山の名。名の由来は鷲が翼を広げたような山から)「霊鷲山リョウジュセン」(中インド・マガダ国にあり釈迦が法華経を説いたという山。山の形が鷹に似るから、また鷹が多くすむからという)
霊鷲山(ウィキペディアより)
僦 シュウ・やとう イ部 jiù
解字 「イ(ひと)+就(つく・つける)」の会意形声。人を金で雇い、ある業務や仕事に就かせること。転じて、お金をはらって物を借りること。
意味 (1)やとう(僦う)。手付金をはらって人をやとう。「僦人シュウジン」(人をやとう。やとい人)「僦費シュウヒ」(雇い人の費用、特に運送料をいう)「僦馬シュウバ」(人をやとって馬で運送させること。日本では後に独立した輸送業者になった)「僦馬の党」(駄馬輸送業者集団。平安時代・9世紀末の坂東諸国で強盗として蜂起した)(2)賃借りする。「僦屋シュウオク」(家を賃借りする=僦舎シュウシャ)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
就 シュウ・ジュ・つく・つける 尢部 jiù
上は就シュウ、下は尤ユウ
解字 就の篆文(説文解字)は「京(大きな高楼)+尤ユウ⇒シュウ」の形声文字。音符「尤ユウ」の甲骨・金文は又(て)の一端に短線を引いて指が傷を負う形で、とが・災いの意。また、同音の優ユウに通じ、すぐれる意味がある。篆文から形が変わり尤ユウになったが、就シュウではユウから変化したシュウの発音を表しており「とが・すぐれる」の意味はない。就シュウは大きな高楼に、つく(到着)意からはじまり、その建物で仕事につく、仕事をなしとげるなど、多様な意味をもつようになった。宋代の韻書[広韻]は「成る也(なり)」とする。京は現在「みやこ(京)」の意だが、元の意味は王のすむ大きな建物の意。
意味 (1)つく(就く)。ふれる。すすむ。むかう。「金(属)は礪レイ(砥石)に就(つ)けば則ち利(鋭い)となる」「就寝シュウシン」(床につく。寝る)(2)つく(就く)。つける(就ける)。仕事や任務につく。高い職位につく。「就職シュウショク」「就業シュウギョウ」(業務に就く)「就任シュウニン」(高い職位につく)(3)なる(就る)。なす(就す)。なしとげる。「成就ジョウジュ」(4)たとえ。かりに。「就中なかんずく」(中(なか)に就(つ)くの音変化。その中でも。とりわけ)「就令たとえ」(もしも。かりに)
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「つく・つける」(就・蹴・鷲・僦)
音の変化 シュウ:就・蹴・鷲・僦
つく・つける
蹴 シュウ・シュク・ける 足部 cù
解字 「足(あし)+就(つく・つける)」の会意形声。ある物に足を上からつけると、ふむ・ふみつける意となる。また、足を横から強くつけると、ける意となる。ふむ意はシュクの音、ける意はシュウの音となる。
意味 (1)ふむ。ふみつける。「蹴踏シュクトウ」(蹴も踏も、ふむ意)(2)ける(蹴る)。けとばす。「蹴球シュウキュウ」(サッカー)「蹴鞠けまり」「一蹴イッシュウ」(ひとけり)
鷲 シュウ・ジュ・わし 鳥部 jiù
解字 「鳥(とり)+就(つく・つける)」の会意形声。するどい爪で獲物を襲い、爪をつけて獲物をつかみ取る鳥。
意味 わし(鷲)。タカ科の大形の猛禽。「鷲掴(わしづか)み」(ワシがするどい爪で獲物をつかむこと)「鷲鼻わしばな」(ワシのくちばしのような鼻)「鷲峰山ジュブセン」(京都府南部にある山の名。名の由来は鷲が翼を広げたような山から)「霊鷲山リョウジュセン」(中インド・マガダ国にあり釈迦が法華経を説いたという山。山の形が鷹に似るから、また鷹が多くすむからという)
霊鷲山(ウィキペディアより)
僦 シュウ・やとう イ部 jiù
解字 「イ(ひと)+就(つく・つける)」の会意形声。人を金で雇い、ある業務や仕事に就かせること。転じて、お金をはらって物を借りること。
意味 (1)やとう(僦う)。手付金をはらって人をやとう。「僦人シュウジン」(人をやとう。やとい人)「僦費シュウヒ」(雇い人の費用、特に運送料をいう)「僦馬シュウバ」(人をやとって馬で運送させること。日本では後に独立した輸送業者になった)「僦馬の党」(駄馬輸送業者集団。平安時代・9世紀末の坂東諸国で強盗として蜂起した)(2)賃借りする。「僦屋シュウオク」(家を賃借りする=僦舎シュウシャ)
<紫色は常用漢字>
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