「攵のぶん」は攴ボクが変化した字。攴から攵ボクへの変化は隷書で起こり、楷書ではほとんどが攵になった。まず、攴ボクから見てゆこう。
攴[攵] ボク 攴部
解字 甲骨文字でわかるように、手に棒や木の小枝を持って、たたくさまの象形。たたく・うつ意を表す。攴が正字だが、楷書ではほとんど「攵」に変わる。具体的に「どうたたく」かは、攵に対する字によって異なる。例えば、牧ボクの場合は牛をたたくムチであり、枚マイの場合は木をけずるオノである。
意味 (1)うつ。たたく。 (2)むちうつ。 (3)撃つ。
参考 攴は部首「攴ぼくづくり」になる。漢字の右辺(旁)に付いて、たたく意を表す。この部首は現在、ほとんどが攵に変化しているので非常に少ない。主な字は敲コウ・たたく(攴+音符「高コウ」)、および、旧字の敍ジョ(攴+音符「余ヨ」)=叙、の2字。
故コにみる「攴ぼくづくり」の変遷
篆字と隷書レイショ(漢代の役人が主に用いた書体)の第一字は「古+攴」のかたち。隷書第二字で攴が「𠂉+乂」に変化し、楷書で攵になった。つまり、攴のトの部分が「ノ+一」に、又の部分が乂に変化して攵ボクが成立した。
なお、攵ボクが「のぶん」と呼ばれるのは、東晋や初唐の書の「文」が攵と似ているので、第一画のノをつけて「ノ文」と言ったためと思われる。
『新書道字典』(二玄社)の「文」
真ん中の二字と左上は攵に似ている。
攴は漢字の右辺に置かれたとき、ほとんどが攵に変化し、部首「攵のぶん・ぼくづくり」となり、たたく・うつ意味を表す。常用漢字で16字、約14,600字を収録する『新漢語林』では72字が収録されている。主な字は以下のとおり。
改カイ(攵+音符「己キ」)
救キュウ(攵+音符「求キュウ」)
故コ(攵+音符「古コ」)
攻コウ(攵+音符「工コウ」)
政セイ(攵+音符「正セイ」)
敵テキ(攵+音符「啇テキ」)
敗ハイ(攵+音符「貝バイ」)
敏ビン(攵+音符「毎マイ」)
放ホウ(攵+音符「方ホウ」)など。
また、攵部に属する会意文字である、敢カン・散サン・敬ケイ・数スウ、は音符となる。
攴[攵] ボク 攴部
解字 甲骨文字でわかるように、手に棒や木の小枝を持って、たたくさまの象形。たたく・うつ意を表す。攴が正字だが、楷書ではほとんど「攵」に変わる。具体的に「どうたたく」かは、攵に対する字によって異なる。例えば、牧ボクの場合は牛をたたくムチであり、枚マイの場合は木をけずるオノである。
意味 (1)うつ。たたく。 (2)むちうつ。 (3)撃つ。
参考 攴は部首「攴ぼくづくり」になる。漢字の右辺(旁)に付いて、たたく意を表す。この部首は現在、ほとんどが攵に変化しているので非常に少ない。主な字は敲コウ・たたく(攴+音符「高コウ」)、および、旧字の敍ジョ(攴+音符「余ヨ」)=叙、の2字。
故コにみる「攴ぼくづくり」の変遷
篆字と隷書レイショ(漢代の役人が主に用いた書体)の第一字は「古+攴」のかたち。隷書第二字で攴が「𠂉+乂」に変化し、楷書で攵になった。つまり、攴のトの部分が「ノ+一」に、又の部分が乂に変化して攵ボクが成立した。
なお、攵ボクが「のぶん」と呼ばれるのは、東晋や初唐の書の「文」が攵と似ているので、第一画のノをつけて「ノ文」と言ったためと思われる。
『新書道字典』(二玄社)の「文」
真ん中の二字と左上は攵に似ている。
攴は漢字の右辺に置かれたとき、ほとんどが攵に変化し、部首「攵のぶん・ぼくづくり」となり、たたく・うつ意味を表す。常用漢字で16字、約14,600字を収録する『新漢語林』では72字が収録されている。主な字は以下のとおり。
改カイ(攵+音符「己キ」)
救キュウ(攵+音符「求キュウ」)
故コ(攵+音符「古コ」)
攻コウ(攵+音符「工コウ」)
政セイ(攵+音符「正セイ」)
敵テキ(攵+音符「啇テキ」)
敗ハイ(攵+音符「貝バイ」)
敏ビン(攵+音符「毎マイ」)
放ホウ(攵+音符「方ホウ」)など。
また、攵部に属する会意文字である、敢カン・散サン・敬ケイ・数スウ、は音符となる。
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