先住民族関連ニュース

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知里幸恵の生涯熱演 登別で公演開始

2010-09-10 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 09/09 13:57)
 【登別】アイヌ神謡集の著者、知里幸恵(1903~22年)の生涯を一人芝居「神々の謡(うた)」で演じる東京の舞台女優、舞香(まいか)さん(28)の市内中学生を対象にした公演が8日、一般公演を前に、登別中を皮切りに始まった。
 「知里幸恵 銀のしずく記念館」が19日、市内登別本町に開館するのを記念した公演の一環。中学校での公演は、登別出身の幸恵の生き方を地元の子どもたちに知ってもらおうと、舞香さんや実行委が企画した。通常2時間20分の上演時間を、約1時間半に短縮して披露した。
 舞香さんは、口調や表情を巧みに変えながら、同級生や近所の住民ら20人の役を1人でこなした。幸恵がアイヌ民族に対する差別に苦しみながら、民族の文化に誇りを持ち、その言葉や歌を残そうと困難を乗り越えていく姿を熱演した。
 芝居を見学した同中3年の林倉奈津さんは「最後まで見入ってしまうほど迫力があった」と話した。
 9、10両日は西陵、幌別両中で上演する。一般公演は11日午後6時から、登別市民会館で行う。入場料千円。一般公演の問い合わせは、登別市教委(電)0143・88・1129へ。

*差別や民族、重いテーマ アイヌ民族関係者の激励背に
 【登別】知里幸恵の生涯を一人芝居で演じる舞香さんに、幸恵の故郷で公演することへの思いや、芝居に込めた願いなどを聞いた。(聞き手 井上雄一)

 --念願だった登別公演が始まりました。
 「昨年11月に声を掛けてもらった登別公演が実現して感激しています。幸恵さんの故郷で演じているということで、舞台での感情の高ぶりが、いつもと違いました。普段は攻撃的な場面で高ぶることが多いですが、今日は幸恵さんが後世に伝えたかったことをセリフで話す時に気持ちがググッと盛り上がりました」

 --「神々の謡」を作る時に、どんな苦労がありましたか。
 「脚本を書いている時に壁に直面しました。差別や民族といったテーマの重さに戸惑い、和人である自分が、差別を受けていたアイヌ民族側から見た芝居を本当にやっていいのかと悩みました。脚本が完成せず、都内での初公演も半年近く延期しました」

 --どうやって壁を乗り越えたのですか。
 「道東でシカ狩りに同行し、捕まえたシカの肉をその場で食べました。その時のシカの姿が美しく、アイヌの人たちが大切にした、命をいただくという意味が分かった気がしました。また、道内外のアイヌ民族関係者の人に励ましの声を掛けてもらい、自分が演じてもいいんだと思えるようになりました」

 --一人芝居を通し、知里幸恵の何を伝えたいと考えていますか。
 「19歳の若さで亡くなりましたが、(アイヌの言葉や歌を残す)という自分の使命を見つけ、その使命をやり遂げた幸せな人でもあります。幸恵さんの苦悩や孤独も含めて芝居で表現し、登別にそんな人がいたことを、見てくれる人の心に小さなとげとして残すことができればと思います」
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/250258.html

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■ 「神々の謡」―登別中で上演―生徒たち“観劇”

2010-09-10 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2010年9月9日(木)朝刊】

 登別市登別中学校(問谷英克校長、124人)で8日、「アイヌ神謡集」を著した登別出身のアイヌ女性・知里幸恵の生涯を描いた一人芝居「神々の謡(うた)~知里幸恵の自ら歌った謡~」が上演された。11日には、NPO法人知里森舎が建設している「知里幸恵銀のしずく記念館」の開館記念として、登別市民会館でも演じられる。
 作・演出・出演は、東京を拠点とする劇団「ムカシ玩具(おもちゃ)」の女優、舞香さん。「神々の謡」は昨年10月に東京で上演され、翌11月、同館建設に役立ててもらいたい―と、約78万円の益金が同法人に寄付された。この際、舞香さんが開館に合わせて登別でも公演したい意向を示していた。
 登別公演は、記念館のオープンに合わせて知里幸恵にかかわる催しができないか―と、登別市文化協会の小林正明会長が発起人となり、市内の各種団体に呼び掛けて実行委を編成。知里幸恵を次世代に知ってもらおうと、登別、西陵、幌別の3中学校で一般公演に先立つボランティア公演を行う運びとなった。
 本来の上演時間は2時間を超えるが、中学校での公演は1時間強に短縮。舞香さんは幸恵の登別や旭川での生活、金田一京助との出会いなどを演じ、生徒たちは、同校の近くで生まれ育った幸恵の生涯に見入っていた。
 生徒会長の林倉奈津さん(3年)は「ストーリーが分かりやすく、一人で何役もしていてすごかった。知里幸恵の生涯は余り知らなかったが、理解できました」と感想。舞香さんも「幸恵さんは自分の使命を果たせて幸せな人だと思うが、伝えたかったことはまだ伝えられていない。生徒たちには幸恵さんが伝えたかったことを投げ掛けられたと思う」と話していた。
 一般公演は11日午後6時から登別市民会館で上演。全席自由で、入場料金は前売・当日ともに千円。高校生以下は無料。チケットは、登別市民会館、鷲別公民館、母子会売店(市役所内)、セイコーマートなりたで扱っている。問い合わせは登別市教育委員会社会教育グループ(電話0143・88局1129番)へ。
(有田太一郎)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/09/09/20100909m_05.html

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「わいろの認識ない」鈴木被告、会見で無実主張 週内に異議申し立て

2010-09-10 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 09/08 17:45、09/09 01:14 更新)

 最高裁の上告棄却を受けて鈴木宗男被告は8日夕、東京・永田町の衆院議員会館で記者会見し、「わいろという認識はない。いかなる環境にあっても検察権力と戦う」と無実を主張。週内に、最高裁に異議を申し立てることを明らかにした。
 鈴木被告は「密室での取り調べと一方的な作文でつくられた調書を金科玉条のごとく採用された」と、検察の捜査手法や最高裁の決定を批判。また、民主党代表選最中の決定に「非常に意図的で、政治的な判断があったのではないか。小沢(一郎前幹事長)さん(支持)の立場の皆さんは、なにがしかの引っかかりを感じるのでは」と話した。
 代表を務める新党大地については「北海道の地域政党であり、私の志を受け継ぐ人もいる」と話した。また将来、公民権が回復した後の政界復帰については「国民が決めることで私が決めることではない」とする一方、「(議員の)バッジがあろうがなかろうが、アイヌ民族の権利確立や、政治は弱い人のためにあることを若い有為な人たちに訴えたい」と話した。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/250134.html

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話題:知里幸恵の生涯を一人芝居で 登別

2010-09-10 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2010年9月8日 23時24分
 劇団「ムカシ玩具(おもちゃ)」の女優、舞香さん(28)の一人芝居「神々の謡」登別公演が8日、登別中での公演からスタートした。「アイヌ神謡集」を残した知里幸恵(1903~22)の生涯を舞台化したもので、19日に開館する「知里幸恵 銀のしずく記念館」(登別市登別本町2)オープン記念イベントの一つ。
 舞香さんは昨年11月、東京公演の益金78万円を記念館建設費として寄付。その際に、幸恵の出身地・登別市での公演にも意欲を示していた。9日(西陵中)、10日(幌別中)と3日連続で市内の中学で行うボランティア公演は1時間20分に短縮したものだが、11日の一般公演(市民会館、午後6時開演)では本来の2時間15分の内容を演じる。入場料は1000円。高校生以下無料。
 一方、記念館建設主体、NPO法人・知里森舎(横山むつみ理事長)も開館記念イベントを予定しており、17日はアイヌ式儀式「チセノミ」(午前11時、記念館)や、古式舞踊とアイヌ料理試食(午後3時、同)を実施。幸恵の命日にあたる18日は講演会「アイヌ文化の中での知里幸恵の役割」(午後1時、ホテル平安)を開催し、幸恵の業績などを伝える。問い合わせは、知里森舎(0143・83・3677)。【新庄順一】
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/20100908hog00m040006000c.html

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道アイヌ協会:不適切会計処理 新たに260万円判明 道、近く返還請求 /北海道

2010-09-10 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2010年9月8日 地方版
 ◇計1240万円に
 道アイヌ協会の不適切会計問題で、道は7日の道議会環境生活委員会で、新たに約260万円分の不適切な会計処理があったとの調査結果を報告した。近く同協会に返還を求める方針。同協会の不適切会計は、道教委の委託事業分と今回の判明分を含め、計約1240万円に上った。

 道によると、06~09年度のアイヌ中小企業振興対策事業として新千歳空港などで行われた民芸品の展示会で、補助対象外の販売会の経費も含めて会計処理され、約205万円が不適切に支出されていた。

 また、財団法人「アイヌ文化振興・研究推進機構」からの委託事業(04~09年度)では、実際には支払われていない交通費や謝礼などが約55万円あったという。【和田浩幸】
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/20100908ddlk01040209000c.html

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ニュースプラス:上海万博 盛況、北海道の日 食・観光、高い関心 /北海道

2010-09-10 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2010年9月7日 地方版
 ◇3日間で3万人、途切れぬ人の波
 中国・上海万博の日本館で3~5日、北海道観光などをPRする「北海道の日」が開かれ、期間中の来場者が推計約3万人に上るなど、大盛況に終わった。入り口前の行列は終日(午前9時半~午後10時半)途切れることはなかったといい、中国人の北海道観光や道産品への関心の高さをうかがわせた。万博でのPRを終えた関係者の間では、中国人観光客のさらなる拡大に期待が高まっている。【和田浩幸】

 ◇総勢400人 訪問団も最大
 道観光局によると、今回上海を訪れたのは、道や札幌市、経済界などの実行委関係者総勢約400人で、道内観光をPRする海外訪問団としては過去最大規模。上海市や中国メディアの関係者ら約180人が出席した3日の開会式で、高橋はるみ知事は「北海道は春夏秋冬それぞれに素晴らしい魅力がある。宝の島・北海道にぜひ来ていただきたい」と呼び掛けた。
 イベント会場では、北海道の食や自然、文化などを、体験コーナーなどを使ってPR。特に函館山の夜景や流氷などを背景に合成写真で記念撮影できるコーナー▽牛の実物大模型を使った搾乳体験▽ユーカラ織り体験--などには人気が集中した。このほか、稚内市の南中ソーラン演舞やアイヌ古式舞踊、江差追分などのステージショーには毎回300人以上が訪れ、館内がすし詰め状態になるほどにぎわったという。
 ◇年9万人 増える来道者
 道内の観光入り込み客数は03年度に5000万人を割って以降減少傾向で、09年度は4682万人と過去最低を更新。一方、個人観光ビザが解禁されるなどしたことから、中国人観光客は03年度の5800人から09年度は約16倍の9万2700人に急増するなど、中国は数少ない有望市場となっている。
 現地を訪れた道観光局国際観光グループの佐川泰隆主幹は「元々中国人の北海道に対するイメージはよかったが、今回は北海道のよさを具体的に伝えることに意義があった。万博をきっかけに、北海道に足を運ぶ人はさらに増えるのではないか」と手応えを感じている。
 ◇売り上げ4倍 百貨店の物産展
 「北海道の日」に合わせ、万博会場から車で約1時間の百貨店「上海三越」では道産品を集めた北海道物産展が開かれ、初日の2日から2日間で約1400人が来場した。過去に上海で開いた物産展では1日で最大約40万円の売り上げだったが、今回は2日間で4倍近い約150万円に達したという。
 関税などの影響で商品は道内流通価格より2倍程度高くなっているが、チーズケーキなどのスイーツやサケフレークなどの水産加工品が好調という。物産展は12日まで開かれる予定で、道商業経済交流課は「万博の影響もあって出だしは上々」と話している。
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/20100907ddlk01040272000c.html

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知里幸恵の生涯 故郷で一人芝居

2010-09-10 | アイヌ民族関連
(朝日新聞 2010年09月07日)

■女優・舞香さん、登別で11日
■アイヌ神謡集の偉業「若者も知って」
 「アイヌ神謡集」を残し、19歳の若さで世を去ったアイヌ民族の知里幸恵(1903~22)の生涯を舞台化した劇団女優の舞香さん(28)が11日、幸恵の故郷、登別市で公演する。知里幸恵記念館の開館記念公演で、「地元の若い世代に知ってほしい」との願いを込め、8~10日には市内の中学校での公演も予定している。
 東京の劇団「ムカシ玩具(おもちゃ)」の女優の舞香さんは昨秋、自ら台本・演出を手掛けた一人芝居「神々の謡(うた)~知里幸恵の自ら歌った謡」を、都内で公演。収益金約80万円を「知里幸恵 銀のしずく記念館」の建設募金に寄付した。
 道内初公演となる登別公演は、「知里幸恵が短い生涯の中で残した偉業を多くの人に知ってもらい、次の世代に伝えよう」と、実行委員会が同じ思いを持つ舞香さんの協力を得て開催する。
 11日の一般公演を前に8~10日には市内の登別、西陵、幌別各中学校で公演時間を短縮した学校バージョンを上演するほか、市内の他の中学校と高校の生徒は一般公演の入場料を無料にする。
 舞香さんは「記念館ができた年に、この芝居を見たことが生徒たちの共通の話題になり、10年、20年後に知里幸恵の思いを全世界に発信する力になれば」とメッセージを送っている。幸恵のめいで、記念館建設に取り組んできたNPO法人知里森舎の横山むつみ理事長は「幸恵の生涯を多くの人に知ってもらう絶好の機会。今回の公演に感謝したい」と話している。

 登別公演は11日午後6時から、同市民会館で。入場料は千円。問い合わせは同市教育委員会(0143・88・1129)へ。また、19日の記念館開館に先立ち、17日に同市登別本町2丁目の建設地で完成儀式「チセノミ」、幸恵の命日の18日に同市のホテル平安で講演会が開かれる。この問い合わせは知里森舎(0143・83・3677)へ。
(島田賢一郎)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001009070008

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アイヌ民芸品展示会など10事業 466万円不適切処理

2010-09-10 | アイヌ民族関連
(北海道新聞 09/07 07:12)
 北海道アイヌ協会やアイヌ文化振興・研究推進機構の文化伝承事業で不適切な会計処理が指摘されている問題で、アイヌ民芸品展示会など計10事業に国と道が支出した補助金約466万円をめぐり不適切な会計処理があったことが6日、道の調査で分かった。道は道費分約233万円を返還請求する方針。
 道が関係者から聞き取り調査したところ、2006~09年度に同協会が名古屋市や北九州市、新千歳空港で開いた民芸品展示会で、物品販売の関連経費として約410万円の助成を受けていたが、補助金の対象外だった。
 また、同協会網走支部が行った伝統工芸複製助成事業で、参加者へ支払われるべき交通費が支払われていない事例や、同札幌支部の国内文化交流助成事業で、参加者に謝礼金や交通費が支払われていない事例もあった。
 7日の道議会環境生活委員会で報告する。
 北海道アイヌ協会とアイヌ文化振興・研究推進機構は「調査内容を見た上で必要な対応をしたい」としている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/249850.html

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仙台藩士幕末渡米記

2010-09-10 | アイヌ民族関連
(2010年9月7日 読売新聞)

150年後子孫が現代語訳出版西洋文明克明に記録
 幕末の動乱期、幕府使節団の一員として渡米した仙台藩士・玉蟲(たまむし)左太夫が記録した、「航米日録」の全文を現代語訳した「仙台藩士幕末世界一周」が出版された。翻訳したのは玉蟲から5代目の子孫にあたる仙台市の山本三郎さん(74)。玉蟲は武士の常識にとらわれず、民主主義の理念をくみ取り、西洋文明を詳細に記録。今年は渡米から150年後にあたり、山本さんは「幕府使節団や玉蟲のことを若い人にも知ってほしい」と話している。

◆咸臨丸が随行
 玉蟲は1860年1月に日本を立ち、日米修好通商条約の批准書交換のため、幕府正使が乗ったポーハタン号の一員として渡米。勝海舟らが乗った随行艦が咸臨丸だった。一行はニューヨークで10万人の市民から大歓迎を受けるなどして、アフリカ、インド洋を巡り、同年9月に帰国した。
 航米日録は全8巻あり、出発から帰国までを記録した7巻までは、正式な記録として仙台藩に献上された。8巻は個人的な感想が記され、当時の体制を批判する意見も書かれている。
 翻訳本は1~7巻を巻ごとに章立てし、時系列で紹介。8巻は「三郎のひと言」として、関連個所に山本さんの解説付きで挿入した。
 玉蟲は太平洋を渡る途上、アメリカ人の艦長が水夫と一緒に嵐に立ち向かい、すぐに全員に報奨金を出したことに感銘を受け、「このようであるから、一旦(いったん)緩急の時には全員が身を忘れて力を尽くすのだ。この国が盛んな理由も、こんなところにあるのであろう」と記した。病死した水夫のため涙を流す艦長に対し、自国は「上下の情は誠に薄く、彼らに対して恥ずかしい」と封建体制に批判的な意見も明かしている。
 西洋文明への関心は高く、蒸気機関や汽車には特に興味を示した。水洗トイレやシャワー、洗濯機などについても使用法や仕組みを観察、克明に記録。料理にも触れ、ビールは「苦味なれども口を湿するに足る」と感想を残した。

◆列強に警戒感
 一方、当時、アジア進出を目指す列強への警戒感もにじむ。ハワイで会った中国人の薬商からは、英国人について「野蛮人で虎やオオカミに等しく、心は残忍で聖道とは全く相反している」と聞かされた。サンフランシスコでは友人が現地の中国人から聞いた話として「米国は最初は親切だが、用心しなければいけない」との助言が紹介されている。
 「玉蟲は武士階級を超えたやわらかい頭で客観的に物事をとらえ、幕府や薩長ではなく日本ということを意識していた。坂本龍馬と同時代に、そういう傑物が仙台にいたことを知ってほしい」と山本さんは話す。
 四六判520ページで2100円(税別)。問い合わせは出版社「荒蝦夷(あらえみし)」(022・298・8455)。

◇玉蟲左太夫 
 1823年に仙台藩士の家に生まれたが、脱藩して江戸に。57年蝦夷(えぞ)地と呼ばれた北海道や樺太を巡行、気候や風土、アイヌの生活様式などを「入北記」にまとめた。渡米後は再び仙台藩士に取り立てられ、戊辰戦争では奥羽越列藩同盟の結成に尽力し、その後、責任を問われて69年、切腹した。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20100906-OYT8T01283.htm

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遡上するサケに感謝しアシリチェップノミ

2010-09-10 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2010年9/6)

 千歳川のサケに感謝するアイヌの儀式、アシリチェップノミが5日、千歳市蘭越の長沼用水取出口で行われた。
 北海道アイヌ協会千歳支部(中村吉雄支部長)が、サケの遡上が始まるこの時期に行っている。千歳アイヌ文化伝承保存会と新冠民族文化保存会の舞踊やアイヌ伝統料理の試食、マレク(自在かぎ)漁体験も行われた。
 丸木舟でマレクを使った伝統のサケ漁を行った後、豊漁と人々が無事に暮らせることを神に祈るカムイノミを行った。二つの保存会がウポポ(座り歌)やホリッパ(輪踊り)などを披露し、訪れた観客らと一緒に楽しく踊った。
 マレク漁体験も行われた。子供たちは丸木舟に歓声を上げ、大人はマレクでせき止めた川のサケを狙うなどしてアイヌ文化に触れた。
http://www.tomamin.co.jp/2010c/c10090601.html

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