時事通信 - 2012/08/04-10:45
【モスクワ時事】択捉島は「サケ島」、国後島は「コサック島」などと北方四島の名称をロシア風に変更する同国新興野党の構想に、地元住民から「侮辱的だ」と批判が殺到している。同党は18日から四島などで世論調査を行った上で、プーチン大統領に法改正を提案する計画だが、もくろみは早くも頓挫しそうだ。
インタファクス通信によると、先月メドベージェフ首相が訪れた国後島・古釜布(ユジノクリリスク)の男性は「現在の名称は住民の愛国心を阻害するものではない」とし、北方領土で生まれ育ったロシア人にも「郷土愛」があることを強調。提案する前に四島の現状を見に来るべきだと不満をあらわにした。
ソ連は第2次大戦後、集落名をロシア風に改めたが、この党が「日本風」とみなす島名自体はいずれもアイヌ語起源。千島列島のパラムシル島に住む女性研究者は「火山や海峡などの地名はアイヌ語のまま。なぜ歴史を破壊するのか」と改称に疑問を呈した。
発案したのは6月に登録されたばかりの政党「正義のために」で、表向きは日本の四島返還論へのけん制が目的。ただ、北方領土を管轄するサハリン州で10月に行われる州議会選に候補を擁立するとみられており、択捉島・紗那(クリリスク)の地元首長は「党のPRを狙ったものだ」と切り捨てている。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012080400300
【モスクワ時事】択捉島は「サケ島」、国後島は「コサック島」などと北方四島の名称をロシア風に変更する同国新興野党の構想に、地元住民から「侮辱的だ」と批判が殺到している。同党は18日から四島などで世論調査を行った上で、プーチン大統領に法改正を提案する計画だが、もくろみは早くも頓挫しそうだ。
インタファクス通信によると、先月メドベージェフ首相が訪れた国後島・古釜布(ユジノクリリスク)の男性は「現在の名称は住民の愛国心を阻害するものではない」とし、北方領土で生まれ育ったロシア人にも「郷土愛」があることを強調。提案する前に四島の現状を見に来るべきだと不満をあらわにした。
ソ連は第2次大戦後、集落名をロシア風に改めたが、この党が「日本風」とみなす島名自体はいずれもアイヌ語起源。千島列島のパラムシル島に住む女性研究者は「火山や海峡などの地名はアイヌ語のまま。なぜ歴史を破壊するのか」と改称に疑問を呈した。
発案したのは6月に登録されたばかりの政党「正義のために」で、表向きは日本の四島返還論へのけん制が目的。ただ、北方領土を管轄するサハリン州で10月に行われる州議会選に候補を擁立するとみられており、択捉島・紗那(クリリスク)の地元首長は「党のPRを狙ったものだ」と切り捨てている。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012080400300