先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

復興へ進む文化の志 岩手県立博物館「土偶まんだら」展

2012-08-14 | 先住民族関連
河北新報 8月13日(月)6時10分配信
 盛岡市の岩手県立博物館で、企画展「土偶まんだら」が開かれている。同博物館はこれまで、東日本大震災で被災した沿岸部の文化財の復旧活動を最優先しており、本来業務である企画展の開催は震災後初めて。
 東北の出土品を中心に、縄文時代早期から弥生時代中ごろまでの土偶約500点を展示している。上半身と下半身で所有者が異なっていた土偶は今回、初めて接続して披露された。個人所有の国の重要文化財など、なかなか見ることができない土偶もある。
 土偶は縄文時代を代表する祈りの道具で、岩手県は全国的にも出土が多いという。企画展では岩手と他県の土偶が比較できるほか、時とともに形が変わる様子もうかがえる。同博物館は「昔の人々が土偶に託した思いを想像してほしい」と話す。
 震災で被災した沿岸部の文化施設は少なくない。自治体の手が回らない中、県立博物館は被災資料の修復作業などに当たるため企画展やテーマ展を一切中止し予算や人員を注いでいた。
 19日まで。入館料一般300円、学生140円、高校生以下無料。連絡先は岩手県立博物館019(661)2831。

◎山形「文翔館」メキシコ美術作品展/犠牲者弔う古代の死生観
 「死は生の一部」として人の死を肯定的に捉えるメキシコ古来の死生観を表現した美術作品展「めくるめく死者の日展」が、山形市の山形県郷土館「文翔館」で開かれている。東日本大震災の犠牲者に対する鎮魂の思いを込め、東根市のNPO法人「手をつなぐメキシコと日本」が主催した。
 メキシコの作家7人が創作した骸骨の人形や絵、版画など約35点が展示されている。人形の骸骨は笑っており、死者が死後の世界でも楽しく過ごしていることが表現されている。
 作品の一つとして、震災で亡くなった子どもたちを弔うための祭壇も置かれ、多くの花やおもちゃが飾られている。制作したシルビア・カピストランさん(38)は「魂が安らかになるようにとの思いを込めた」と話す。
 メキシコの先住民族たちは古来、「死は生の一部」「一つの通過点」と捉える思想を持つ。NPOの横尾咲子代表は「犠牲者の遺族の痛みはぬぐいきれないと思うが、遠く離れたメキシコにこのような思想があることを知ってほしい」と語る。
 18日まで。13日は休み。入場無料。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120813-00000008-khks-l03

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする