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白老町の民族共生象徴空間 国立公園の施設配置計画公表

2017-05-25 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 (2017年 5/24)

国立民族共生公園の施設配置計画図=アイヌ政策推進会議資料から
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 政府のアイヌ政策推進会議(座長・菅義偉官房長官)は23日、東京の首相官邸で第9回会合を開き、アイヌ文化復興のナショナルセンターとして白老町に整備する「民族共生象徴空間」を2020年4月24日に公開することを決めた。会議では国立民族共生公園や慰霊施設の具体的な説明もあり、古式舞踊で来館者を迎える円形型の「チキサニ広場」など国立公園の各施設整備方針や、慰霊施設に設ける高さ30メートルのモニュメントなどを示した。来館目標者数を年間100万人に設定し、今後、広報・宣伝活動を強化することも確認した。
 菅官房長官は会議で「固定観念や先入観を取り払い、アイヌの方々に寄り添った政策にしっかり取り組んでいかなければならない」と述べた。会議では作業部会の報告書が示され、主要な項目として(1)象徴空間の具体化の加速(2)政策の総合的な検討(3)国民理解の促進―の3項目を明記。象徴空間については国や地方公共団体などが協力して準備を加速するとした。
 ポロト湖付近に設ける国立公園の施設配置計画の概要によると、約10万平方メートルの敷地内にエントランス棟をはじめ、体験交流ホール、体験学習館、チキサニ広場、工房などを整備。このうちエントランス棟は国立アイヌ民族博物館に隣接し、扇状に2棟(建築面積合計約1300平方メートル)建設する。200人程度が団体利用できるガイダンス室、飲食、物販、展示、案内所などの機能を持たせる。
 国立公園の整備を所管する道開発局はエントランス棟について、「柱や床など建物の骨格は国が整備するが、内装の整備や運営は(年度内に指定される)象徴空間の運営主体が行う」としている。
 体験交流ホール(1650平方メートル)は半円形などのステージを設け、おおむね500~600人程度を収容。体験学習館は修学旅行など団体利用を想定し、200人程度を収容できる部屋を2室設ける。
 工房は2棟とし、体験学習室と工芸家の実演スペースなど20人程度を収容できる部屋を3室確保する。個人や少人数グループに対応する施設で、木彫や刺しゅうなど伝統工芸を見学したり、体験できる空間にする考えだ。
 ポロト湖東側の高台に整備する慰霊施設のモニュメントは「過去を忘れず、未来にわたり尊厳ある慰霊を実現するための礎」がコンセプト。アイヌ民族が伝統儀式で用いる「イクパスイ」(棒酒べら)をモチーフにした高さ30メートルの塔で、鉄骨製の楕円(だえん)柱をステンレスで覆い、フクロウなどのアイヌ文様を表現する。
 会議では一般公開に向けた新ロードマップも示した。今年度内の早期に象徴空間を運営する「運営主体」を指定。ほぼ同時期に象徴空間運営協議会を立ち上げ、17~22年度までの第1期中期事業計画を策定する。
 また、アイヌ民族に関する政策については、現行施策の改善方策を含めて総合的に考え、20年の象徴空間公開前をめどに基本法制定の可能性を検討するとした。
http://www.tomamin.co.jp/20170550806

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「象徴空間」20年4月開業…アイヌ政策推進会議

2017-05-25 | アイヌ民族関連
読売新聞2017年05月24日
先住民の地位立法検討
 政府は23日、アイヌ政策推進会議(座長・菅官房長官)を首相官邸で開き、白老町に開設するアイヌ民族に関する国立施設「民族共生象徴空間」の開業日を2020年4月24日とすることを了承した。菅官房長官は「すでに3年を切っている。この日を目標に皆さんと力をあわせて準備を進めていきたい」と述べた。開業日は、同会議委員を務める北海道アイヌ協会の加藤忠理事長が提案した。
 会議資料には、アイヌが先住民であることを明確にする立法措置を含めて検討する方針も明記され、政策推進作業部会の常本照樹部会長(北海道大アイヌ・先住民研究センター長)は会議後、「アイヌの地位を確立するような内容にしたい」と話した。
 また、アイヌに関する教育を充実する方針も示された。中学校社会(歴史的分野)の学習指導要領の改定で、これまで「北方との交易をしていたアイヌについて取り扱うようにする」としていた指導要領に、「アイヌ文化についても触れること」が加えられた。今後、文部科学省で教材の充実や教員の指導力向上などを検討していく。
 高橋はるみ知事は「『立法措置』と明記していただいたことは一歩前進。その内容がより充実したものとなるよう地元としての意見を言っていきたい。指導要領の改定は全国的なアイヌ政策を推進していく上で大変重要だ」と話した。
http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20170524-OYTNT50025.html

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アイヌ民族博物館 ダフール族交流 民族衣装で歌や踊り/北海道

2017-05-25 | アイヌ民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2017年5月24日 地方版

 中国北部の少数民族ダフール族が23日、白老町のアイヌ民族博物館(野本正博館長)を訪れ、歌や踊りを通じた文化交流をした。
 ダフール族の留学生が昨秋に博物館の交流事業に参加したのがきっかけで実現。在日本ダフール族文化交流協会の榎原霞会長や留学生、現地などから計20人が訪れた。
 一行は、アイヌ家屋の「チセ」を訪問。
残り138文字(全文295文字)
https://mainichi.jp/articles/20170524/ddl/k01/040/146000c

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連続企業爆破 大道寺死刑囚が病死 東京拘置所

2017-05-25 | アイヌ民族関連
毎日新聞2017年5月24日 19時32分(最終更新 5月24日 23時15分)
 法務省は24日、1974年に起きた三菱重工ビル爆破などの連続企業爆破事件で、爆発物取締罰則違反や殺人などの罪で死刑が確定した「東アジア反日武装戦線」の大道寺将司死刑囚(68)が同日、多発性骨髄腫で収容先の東京拘置所で死亡したと発表した。87年に最高裁で死刑が確定していた。
 確定判決によると、大道寺死刑囚は71~75年、「海外侵略企業」などとして三菱重工や間組の本社ビルなどの連続企業爆破事件に関与。最も被害の大きかった三菱重工ビル爆破事件(74年8月)では8人が死亡、165人が重軽傷を負った。
 一連の企業爆破事件では同戦線のメンバーら8人が75年5月に逮捕された。うち三菱重工ビル爆破事件では大道寺死刑囚ら2人の死刑が確定。1人が逮捕後に服毒自殺し、3人が77年の日航機ハイジャック事件(ダッカ事件)などに伴う超法規的措置などで出国した。
 大道寺死刑囚は「使用した爆弾が人を死なせるほどの威力があったとは知らず、殺意はなかった」などとして再審を請求したが、最高裁は2008年に請求を退けた。
 再審開始決定を受けて釈放された袴田巌元被告(81)を除くと、確定死刑囚は127人となった。【鈴木一生】
死刑確定後、謝罪
 大道寺死刑囚は北海道釧路市生まれ。法政大で学生運動に身を投じた。法廷での陳述などによると、アイヌ差別への反感から反日思想を次第に強めたという。三菱重工ビル爆破事件でともに逮捕された妻あや子容疑者(68)はダッカ事件で日本赤軍メンバーからの要求で釈放され、出国。今も国際手配中だ。
 死刑確定後の1999年、公判の証人として東京拘置所で尋問を受け、「出すべきでない死傷者を出してしまった」「日本人を全て敵と見なし攻撃してしまったのは、反日思想の偏狭さからだった」と初めて謝罪した。
 拘置所では複数の句集も出版。死刑廃止を訴え、他の確定死刑囚の表現活動も支援してきた。2013年の支援者の会報に寄せた文章には「置かれている状況は苛酷ですが、表現すべき材料には事欠きません」とつづっていた。支援者によると、数年前から多発性骨髄腫のため、病状は一進一退だった。昨年12月の面会時も車いすに乗ったまま、終始苦しそうな様子を見せていたという。支援者は「事件への見方はさまざまだが、一つの時代の象徴だったと思う」と話した。【伊藤直孝、堀智行】
https://mainichi.jp/articles/20170525/k00/00m/040/057000c

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